映画『かしこい狗は、吠えずに笑う』感想

0
ムー @muu

『かしこい狗は、吠えずに笑う』感想。個人的で申し訳ない話だが、「すごいらしい」「傑作自主映画」「恋の渦対抗馬」「ネタバレ厳禁」「観た後語りたくなる」「リピーター多数」などと聞いていて「内容は調べずに行こう」とだけ思ったのが間違いだった。この評判こそが要らぬ先入観になってしまった…

2013-11-17 11:41:20
ムー @muu

と、今から書いているこのツイートこそがどこかの未見の方の目に留まれば、同じく要らぬ先入観を与えてしまうだろうことは自覚しつつ書くが、「事前に内容は一切言えない」と言われれば言われるほどどんだけの仕掛けを用意しているのか?と期待が上がり過ぎてしまう。で結果、そこまでじゃない…と落胆

2013-11-17 11:44:16
ムー @muu

上映前ミニトークで、檀上に呼んだ限り仕方ないんだろうけど、「お二人から何かコメントを」と司会者が促し過ぎていたと思った。出演者が「観る前には何を言ってもネタバレになるので…」と控え目にしてるのに「それでも何かコメントを」とちょっとクドくて、そこでまた無駄に待ちくたびれてしまう

2013-11-17 11:47:57
ムー @muu

それでもまあ本編にはがっつり目を奪われる映画ではあった。役者の数は絞られていて、主演二人のやりとりが主。片やチワワ片やブルドッグという二人の女子高生がじわじわと楽しげに危うげに仲を深めていく構図、好きでもあり破綻前提なのが見え隠れするのが怖くもあり。魚喃キリコ『blue』とか連想

2013-11-17 11:52:17
ムー @muu

主演の二人は共に演技経験初とか少ないとかにしては素敵な女優だった。岡村いずみはエビ中のぁぃぁぃの可愛らしさと狂気を孕んだ眼力を増幅させたような佇まいで、それこそアイドルみたいな笑い方や仕草(チワワモード)と、からの~変貌が見所だった。ほんのり匂わせるエロスのほんのり加減もまた良い

2013-11-17 11:59:05
ムー @muu

もう一方のmimpi*βは本業シンガーソングライターとのことだが、良いキャラクターを最高のビジュアルで表現していて惚れ惚れした。ブサイクで暗い女子高生を、そしてそんな彼女が幸せや希望を見出して変わっていく様、転じて落ちていく様、どれも完璧だった。あの卑屈!な眼差しが、超気に入った

2013-11-17 12:02:57
ムー @muu

熊田と清瀬が仲良くなっていく下りは割と好みの展開で、何かしらの綻びを見せる展開も嫌いではないんだけど、清瀬の真実の姿が飛躍し過ぎていてちょっと引いてしまう。いや、監禁とか殺人まで犯すという過激さに引くとかではなく、そこまでの過激さでなくとも小さな出来事での破綻の方が見たかったなと

2013-11-17 12:09:02
ムー @muu

ついでに言えば先生の女子トイレ盗撮も、そこまでわかりやすい過剰さでなくとももっと地味に痛い「恐怖」で縛りつけてるくらいで良いなあ、と。それでいて、裁判のシーンで盗撮ビデオを「チラ見」させてその反応を裁判員たちに顔芸で表現させるとか、中途半端に悪趣味だなーと。気色悪さは伝わるけどさ

2013-11-17 12:12:25
ムー @muu

その時から怖いと思い始めました」ってモノローグが挿入されるのは、供述の一部という意味合いもあるんだろうけど、唐突に台詞以外で心情を直に言っててチープ!と思ってもしまって、清瀬が怖くなっていくあたりから話がベタになってしまった。命令口調の清瀬に対し、熊田が従順過ぎやしない?とも

2013-11-17 12:16:45
ムー @muu

時折、台本とは思えないような自然すぎる台詞のやりとりがあるのが面白かった。「イズミは自分を可愛いと自覚してるんでしょ?」「うん」「私はブスと自覚してるし」「(無言)」「…否定しないんだ」「したほうが良かった?」「ううん」なんてのは最高だな。熊田のベストな心情整理として機能している

2013-11-17 12:20:12
ムー @muu

先生の「エビ食ってんだよ!」は作中最もサイコで好きなシーン。願わくばエビに貪りつきながら、清瀬の片乳を衣服はぎとりながらもっと激しく揉んでほしかった。全編通して年齢制限のつくような展開にはしないという狙いはありそうだが、突き抜けて欲しいのは最後の殺人よりもそういう部分だったりする

2013-11-17 12:22:45
ムー @muu

イメージカラー赤・青の使い方は、一度観ただけではよくわからないというか、何となく使っている以上の意味があるのかどうかわからない。目の色が変わってガラスを叩き割るくだりとか、「?」が頭に浮かんだだけで、考えてもよくわからない。うーん、熊田も何かしらの嘘で自分の身を守ったってこと?

2013-11-17 12:24:23
ムー @muu

ペットを飼ったことのないぼくとしては、チュン太の下りは「めんどくさい」痛さが。「食べる鳥は可哀想じゃなくてチュン太は可哀想なの?」とか、タリウム少女でも観たけど、そーいう責め方、確かに痛いけどさあ…展開としてズルい。あ、「うんま!」って台詞、良いよね。キャラとしても、演出としても

2013-11-17 12:30:48
ムー @muu

「自分でするより良かったでしょ」と表現した、炬燵で清瀬が熊田の性器を触ってたような描写は、女性から観てどうなんだろうと気にはなる。あの関係性にそのエッセンスを加えることが正常なことか異常なことか特別なことか、ちょっと想像できない。でもデリケート過ぎて同行した女性には聞けなかったw

2013-11-17 12:35:07
ムー @muu

舞台挨拶は主演女優のお二方のみだったので、初めての演技だったとかずぶ濡れのシーンの日は銭湯に連れてって貰ったとか、初々しさや微笑ましさや苦労話を楽しめるトークショーではあったが、監督の目論見・狙いなんかもいろいろ聞きたい映画ではあったからいらっしゃらなくて少し残念だったな

2013-11-17 12:39:23
ムー @muu

てことで、前評判とか妙にハードル上げて来る雰囲気が邪魔しての肩透かし感が上映直後に湧きあがったが、こう書き出してみると不満や違和感が残りつつも楽しめてる部分が結構あったようで。女優・mimpi*βは(歌も好きですが)特に素晴らしかった。サイン会でまじまじと顔に見入ってしまったよ!

2013-11-17 12:44:25
ムー @muu

あと、炬燵勉強での熊田ノート、書き込んでいない右ページが縦に破れてるんだけど何か意味あるのかな。意味ないにしては不自然過ぎて、カットされたシーンに繋がってるんじゃ…とか考えてしまうくらい、作中での意味が見出せず。岡村さんはわからないと言ってた。mimpi*βさんにも聞けば良かった

2013-11-17 12:49:50