ヤンデレ榛名さん

友人から書かないと食うぞと脅されたので書きました。 僕はヤンデレじゃない榛名さんも好きです(震え声)
6
シヴァはしおみ@パーフェクトアルテラ仮面 @shiva_hashiwomi

結局、その日の出撃では経験値とわずかな資源、駆逐艦娘以外に戦果は得られなかった。「あまり落ち込まないで下さいね。提督には、榛名がいるじゃないですか」「私もいるネー!」そんなに落ち込んでいるように見えたのだろうか。金剛姉妹に励まされた……? #ヤンデレ榛名さん

2013-11-18 22:43:09
シヴァはしおみ@パーフェクトアルテラ仮面 @shiva_hashiwomi

母港に戻り、小破した榛名と金剛を入渠させ、私はいつもの通り執務室で椅子に背を預けた。それから遠征の報告書に判を押し、資源量の確認をし、夜間の遠征を指示して、一息つこうと思い、立ち上がろうとした。それと同時に、ドアが開いて榛名がやって来た #ヤンデレ榛名さん

2013-11-18 22:55:31
シヴァはしおみ@パーフェクトアルテラ仮面 @shiva_hashiwomi

「提督、お茶ですか?」『ああ』「でしたら、榛名にお任せ下さい!」『そうか?悪いな』「いえいえ、お気になさらずに。提督は提督なんですから、もっと堂々としていらっしゃればいいのです」『私には到底無理そうだな』「ふふふ。大丈夫ですよ。それでも提督ですから」 #ヤンデレ榛名さん

2013-11-18 22:59:51
シヴァはしおみ@パーフェクトアルテラ仮面 @shiva_hashiwomi

それからというもの、私の身の回りのことの大体を榛名がやってくれるようになった。……そんなに疲れているように見えたのだろうか。まあ、お陰で建造のための資材のやり繰りや戦艦探しの出撃も楽にこなせるようになったのは、事実であった。 #ヤンデレ榛名さん

2013-11-19 20:40:13
シヴァはしおみ@パーフェクトアルテラ仮面 @shiva_hashiwomi

そして3週間が経った頃、ようやく、ようやく私達は幾度目かの沖ノ島海域攻略に出るだけの戦力を揃えた。旗艦の榛名以下、赤城と加賀、金剛、山城、伊勢。今度こそはあの海域の敵艦隊を討ち果たしてやろう、摩耶の仇をとってやろう、そう心に決め、出撃したのだった。 #ヤンデレ榛名さん

2013-11-19 20:47:51
シヴァはしおみ@パーフェクトアルテラ仮面 @shiva_hashiwomi

迫る敵艦隊を最小限の被害で進み、敵中核隊に近づいていった。「敵艦隊発見!水雷戦隊です!」伊勢の報告を受け、戦闘態勢に入った。敵はflagship級重巡リ級が率いる水雷戦隊。こちらの雷撃と爆撃で駆逐艦を沈めた「主砲!砲撃開始!」榛名から砲撃戦が始まった #ヤンデレ榛名さん

2013-11-19 20:59:52
シヴァはしおみ@パーフェクトアルテラ仮面 @shiva_hashiwomi

敵ながら、さすがにflagship級ともなると一筋縄ではいかなかった。最後の一隻となっても、こちらの攻撃をすべて回避し接近してきた。戦闘は長引き、夜戦へと突入した。「あの重巡、なんだか様子が変ですね」艦載機を飛ばせない赤城が敵重巡を睨んでそう言った。 #ヤンデレ榛名さん

2013-11-19 21:11:42
シヴァはしおみ@パーフェクトアルテラ仮面 @shiva_hashiwomi

言われてみれば、あの重巡の行動は奇妙だった。ここまで接近してくる敵艦は、駆逐艦でもなければ見たことがなかった。「榛名!全力で参ります!」榛名は、敵の動きに構わず、主砲を構えた。リ級は速度を上げて榛名に向かっていった。榛名が主砲を発射する直前、私はある音を聞いた #ヤンデレ榛名さん

2013-11-19 21:22:53
シヴァはしおみ@パーフェクトアルテラ仮面 @shiva_hashiwomi

「ハァァァアハ、ハ、アアルルルルルルルナァア!!」榛名に向けられた敵の主砲。聞き覚えのある声。炸裂する榛名からの砲火。弾け飛ぶ深海棲艦。あの声は、間違いなく榛名の名を呼んでいた。あの声は、彼女の声なのか。なぜこんな場所で出会い、別れねばならなかったのか。摩耶。 #ヤンデレ榛名さん

2013-11-19 21:31:37
シヴァはしおみ@パーフェクトアルテラ仮面 @shiva_hashiwomi

敵水雷隊を退けた後の私は、ほとんど上の空であった。ろくに進路の確認もせずに進み、敵空母機動部隊に鉢合わせて先頭の末燃料不足のために帰投した。頭の中には、あの重巡リ級の叫びがこびりついていた。恐らくそれは、榛名も同じだったのではないか。 #ヤンデレ榛名さん

2013-11-19 22:13:05
シヴァはしおみ@パーフェクトアルテラ仮面 @shiva_hashiwomi

補給の済んだ第一艦隊をある程度の疲れが抜けるまで休ませることにした。その間に榛名を執務室に呼んだ。あの重巡リ級の声に心当たりはないか、という私の質問に榛名は俯いた。それから何かブツブツと呟いた。『とわうした榛名。大丈夫か?』「……はい、榛名は大丈夫です」 #ヤンデレ榛名さん

2013-11-19 22:26:18
シヴァはしおみ@パーフェクトアルテラ仮面 @shiva_hashiwomi

『……今日はもう休め。出撃はまた明日だ』「ッ!? どうしてですか!」榛名が顔を上げ、目を見開いた。『だいぶ疲れてるみたいだからな』「榛名はまだ戦えます!あの重巡ももういません!」『……やはり、何か心当たりがあるんだな?』「それは……」 #ヤンデレ榛名さん

2013-11-19 22:33:17
シヴァはしおみ@パーフェクトアルテラ仮面 @shiva_hashiwomi

『言いたくないなら別に構わん。ただ、もし不安が残るようなら……榛名、お前には艦隊から外れてもらう』「なんでですか!?」珍しく榛名が声を荒らげた。これは、何かあるのだろう。「榛名は、榛名は提督のためにっ……!」『ひとまず今日は下がれ。こるは命令だ』 #ヤンデレ榛名さん

2013-11-19 22:36:26
シヴァはしおみ@パーフェクトアルテラ仮面 @shiva_hashiwomi

「……わかりました」榛名は渋々といった様子で執務室を後にした。残された私は、あの重巡が、摩耶がなぜ現れたのか、そして何が望みだったのか、思考を巡らせた。一番考えられるのは、沈ませてしまった私への復讐だろうか。あの日、私が判断を誤らなければ、摩耶は…… #ヤンデレ榛名さん

2013-11-19 22:40:16
シヴァはしおみ@パーフェクトアルテラ仮面 @shiva_hashiwomi

私は、体の所々に妙な圧迫感を覚えて目を覚ました。直上に見える天井は、見慣れた自室のもの。ベッドの上に横になっているのを理解するのに、幾秒か要した。……前日の記憶は、執務室で途切れている……起き上がろうと体を動かそうとすると、私の体は何かに固定され、動かなかった #ヤンデレ榛名さん

2013-11-20 21:47:16
シヴァはしおみ@パーフェクトアルテラ仮面 @shiva_hashiwomi

初めは何が起こったのか理解できなかったが、手足を見てベッドの四隅にそれぞれロープで繋がれているのに気付いた。一体何がどうなっているのか、混乱を極める頭に聞き慣れた声が刺さった。「あら、提督、お目覚めですか?おはようございます」ドアが開いて、榛名が入ってきた。 #ヤンデレ榛名さん

2013-11-20 23:15:11
シヴァはしおみ@パーフェクトアルテラ仮面 @shiva_hashiwomi

「ご気分はいかがですか、提督」『……お前に出会った時よりは劣るな』「手荒い真似をして申し訳ありません。でも、榛名が提督の特別で、提督は榛名の特別だってことを分かってもらうには、こうするしかないと思ったんです」そう言って榛名は身に纏ったもの全てを床に落とした。 #ヤンデレ榛名さん

2013-11-20 23:25:30
シヴァはしおみ@パーフェクトアルテラ仮面 @shiva_hashiwomi

「さあ、提督。いっぱい愉しませてあげますからね?」一糸纏わぬ姿となった榛名がこちらに近付いて来る。その肢体の美しさだけは、紛れもなく本物であった。『言っておくが、私に同性愛のケは無いぞ』「構いませんよ。提督が好きなのは、榛名だけなんですから」 #ヤンデレ榛名さん

2013-11-20 23:30:11
シヴァはしおみ@パーフェクトアルテラ仮面 @shiva_hashiwomi

榛名は私の頭の右側に立ち、私を見下ろした。「あんまり動かないで下さいね」細く白い腕が私の顔に伸びて、動きを封じた。次第に榛名の呼吸が近くにやってきた。それから、身じろぎ一つする暇もなく、私の唇が榛名のと重なった。その感触はとても柔らかく、血と死の匂いがした #ヤンデレ榛名さん

2013-11-20 23:37:35
シヴァはしおみ@パーフェクトアルテラ仮面 @shiva_hashiwomi

どれくらいの間、榛名との口付けを交わしていただろう。息継ぎをするように榛名が唇を 離した。『こんなことをして、私が居なければ騒ぎになるぞ』「大丈夫ですよ。提督のやることはぜーんぶ榛名がして差し上げますなら」『……いずれ誰かが気付くぞ』榛名は、笑った。 #ヤンデレ榛名さん

2013-11-20 23:47:05
シヴァはしおみ@パーフェクトアルテラ仮面 @shiva_hashiwomi

「うふふ。大丈夫ですよ。だって、榛名と提督を邪魔する人は、ここにはいませんから」 #ヤンデレ榛名さん

2013-11-20 23:47:51