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これだけ特定秘密情報保護法案について喧々諤々なのに、基となっている軍事情報包括保護協定についてのtweetはこの24時間で5つ(僕のを除くと4つ)しかないんだよな。
2013-12-06 22:56:45![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
特定秘密情報保護法案に完全に反対するなら軍事情報包括保護協定撤廃か変更が必要なのにそれも理解せずに反対しているとしたらそれはそれで恐ろしい話だと思います。 GSOMIAの全文公開を要求するか、同協定を満たしつつどこを問題にするのかを設定しないと反対にもならないと思うんだけどね…
2013-12-06 23:04:55国際法学たんの、GSOMIA、解説
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もしうちが、話す事があるとするならば、「秘密軍事情報の保護のための秘密保持の措置に関する日本国政府とアメリカ合衆国政府との間の協定」いわゆるGSOMIA(ジーソミア)と、特定秘密保護法との関係くらいかなー。>RT
2013-12-07 13:31:24![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
これは文字通り、日本とアメリカの二国間協定で、VCLT第2条1項(a)でいう「条約」にあたるわけやなー。つまり、日米間の二国間条約っちゅう事やなー。
2013-12-07 13:38:09![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
実は、条約の表題というのは「〜条約」っていう名前だけとは限らんのやー。これみたいに「協定」・「約定」という名前がついてたり、「憲章」・「規約」・「規程」、「議定書」、「交換公文」、場合によっては「宣言」(基本的に宣言は法的拘束力がないのばっかり)というのも条約の名前になっとる。
2013-12-07 13:44:42![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
だから、基本的に名前によって法的拘束力が違うという事はないんやなー。あくまで、VCLTでいう条約の定義に当てはまるか否かやねんなー。
2013-12-07 13:46:45![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
このGSOMIAもそれに該当する以上、「協定」という名前やけど国際法上は条約として効力を持つんやわー。
2013-12-07 13:48:43![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
ちなみに、そのGSOMIAは外務省のサイトで中身を確認できるからなー。http://t.co/3d6SG6JO6F
2013-12-07 13:49:55![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
国際法上のGSOMIAの法的性格はわりと明確に理解できたと思うけど、では国内法つまり憲法との関係ではどうなるやろなー?
2013-12-07 13:53:47![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
日本国憲法では第73条第3号と第98条2項にそれぞれ「条約」という文言が登場するけど、両者にはズレがある。前者は国会による承認が必要な条約、つまり「国会承認条約」のみを指す。他方、後者はそれを含め、行政府限りで締結できる「行政取極」までをも含んだ「広義の条約」を指すんやわー。
2013-12-07 14:11:33![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
この「広義の条約」は「国際約束」とも言われるなー。「広義の条約」=「国際約束」の中に、国会承認がいる「国会承認条約」と、それ以外の「行政取極」があるってイメージやなー。
2013-12-07 14:13:35![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
そんでもって、VCLTでいう条約は、我が国でいう「国際約束」にあたるんやなー。だから、「行政取極」も国際法上は条約にあたるわけやなー。
2013-12-07 14:22:09![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
では、GSOMIAはどうか? これは「国会承認条約」ではなくて、行政協定つまり「行政取極」にあたるものやなー。 だから、これは国際法上の二国間条約にあたり、国内法上は「行政取極」たる「国際約束」にあたるわけやー。
2013-12-07 14:29:23![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
だから、日本とアメリカの両国には、お互いに協定の内容を履行する国際法上の義務が存在するわけやなー。
2013-12-07 14:31:06![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
だから、日本にとっては、セキュリティークリアランスなどを含んだ秘密軍事情報保護制度の整備が必要になったわけやなー。GSOMIA上の義務、つまり国際約束上(国際法上の条約)の義務を履行するためには、今回成立したような法律が必要やった、というわけやなー。
2013-12-07 14:37:57![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
うちは、政府があの法案をゴリ押しで通そうとしたのは、こういう背景があったからやと思ってるわー。条約上の義務を履行するには、ああいう法制度を整備して国内実施を図る必要があるからなー。
2013-12-07 14:42:51![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
むろん、憲法や国際人権法の規範を破るような形で、条約上の義務を履行するのはアカンけどなー。その場合は他の形で履行する必要があるし、ちゃんと人権に配慮した形で、かつ実効的に秘密保全が機能する制度を整備する必要があるわー。
2013-12-07 14:47:26![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
もし、この法律が国際人権法の規範に反し、秘密保全にも役立たないものなのであれば、日本政府は未だにGSOMIA上の義務を履行した事にはならんやろなー。
2013-12-07 14:51:06![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
ちなみに、GSOMIAは2007年に締結されとるから民主党政権下でも妥当しとったわけやなー。麻生政権の最後らへんにスタートした特別管理秘密の制度も、このGSOMIAと無関係ではないやろなー。
2013-12-07 14:54:17![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
んでもってこのGSOMIAも在日米軍再編とかあの辺りからの流れと無関係ではないから、かなり長い時の流れを経て、特定秘密保護法はできたと言っても過言ではないなー。最近のいろんな情報流出事件がきっかけやと言われるけど、それはあくまでトリガーとしての原因やとうちは思うかなー。
2013-12-07 15:02:30![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
(国際法と関係ない私見)うちは、本当は2007年頃からちゃんと議論すべき話やったと思うなー。その後のイージス艦情報流出事件の時にも、日本の秘密保全法制を議論する機会があったわけやから、その時に人権にも配慮したちゃんとした制度をつくるべきやったと思うでー。
2013-12-07 15:08:47![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
うちからは以上かなー。最後はうちの主観でしかないから聞き流してもらってかまわんでー。他の見方も当然あるしなー。
2013-12-07 15:11:18