#四季彩冬色 期間は12/07-08、色の名前を入れなきゃならない文章企画。造語歓迎。文章企画だけど他創作物も歓迎。なんとなく冬っぽければそれでいい。企画タグを付けて投稿していただいたpostは後日トゥギャります。
2013-12-06 01:00:33冬の空は澄んでいる、という。空気が綺麗で、故に寒空で星は輝いて見えるとか。オリオン座をなぞりやすいのは、そのせいだとか。 (ならば。届くだろうか。) 天上の裏に連れていかれた貴女との距離も、埋まるだろうか。 塗り潰されるだろうか。空虚の蒼色に染まる季節を。 #四季彩冬色
2013-12-06 09:42:15凍った星空、紺碧に沈む恋情。 独占欲を浮かべた水面、その静寂を破って。それでも手に入れたかったもの。なによりも大切な貴女。 蕩けた眼球が淀む微温湯の記憶は、遠い夏の日。失ってしまった話。 いくら抱きしめても癒えないなら。貴女色じゃなきゃ、耐えられないなら。 #四季彩冬色 殺して。
2013-12-07 00:00:01雪降る夜の捕り物は楽しい。羽織を翻し、路地裏に滑り込む。「見ぃつけた」「ひいいぃっ!」下手人は怯えて固く縮こまった。早く、早く、「僕の好きな色合いを見せて。綺麗な綺麗な、」 夜の漆黒 羽織の浅葱 雪の真白に、「君の紅」 雪路は粋だ 緋色が映える 今宵散りゆけ寒椿 #四季彩冬色
2013-12-07 00:00:38見慣れたお人が、雪道に一人佇んでいた。「こんなところで何をしているんですか」彼は横たえた抜き身の太刀を両手で持ち、舞い散る儚い白を刃紋に積もらせている。「癒やしてあげているんだ」降り続く結晶は音も無く、私と揃いの羽織に染む。「この子は紅い色ばかり浴びているから」 #四季彩冬色
2013-12-07 00:00:48六花が舞う、散る、落ちる。吐息が沈むのは、温度が失われる故の必然。 (埋れていく君色) 硝子ドームに集めた、声、音、こころ。心の臓までふれられたなら、また咲いたのかも知れない。ねえ、まだここにいる。ねえ、ずっとそこにいる。まっしろを宿す映写機は回り続けて、今も。 #四季彩冬色
2013-12-07 01:25:12漆黒の空に白い息が溶ける。寒いね、と君が笑う。鼻の頭が赤い。思わずこちらも笑う。風が吹いた。君の自慢の長い髪が揺れる。きらり、銀色の髪留めが星の様に光った。寒いね、もう一度君が言い、手を繋ぐ。桃色の手袋がポケットから覗いているのには、気付かないふり。#四季彩冬色 #twnovel
2013-12-07 01:56:22〈xitimateのぽつりポエム〉ぽつ…ぴしゃん 冷たい雨の中 私は涙に包まれ 世界中が 涙色一色 切なさ 悲しさ 伝えることの許されない こんな気持ちを胸の奥に隠して疲れた心 にじませる涙は 泣いている私を隠して 空へ海へ大地へと伝わる思い あなたを除いて 涙 #四季彩冬色
2013-12-07 02:30:28空が寂しげなのは、冬の色が冷たいからだ、と落ちる六花を見上げてふと考えた。色は混ざり合うことで鮮明にも暗鈍にもなるけれど、今は鈍い色ばかりが視界を霞める。僕は赤いマフラーに頬を埋めて歩調を速めた。ひそく色の街を抜けて、あの子が心細くならないように、早く迎えに行こう。 #四季彩冬色
2013-12-07 03:47:14薄っすら纏うベイビィピンクは雑味の黒を打ち消して。くるりくるりと振りまく黄色は鮮やかに、艶やかに。意識あってか無意識か、情撒き下地を塗る魔女が唯一塗らないその理由は、諦めか、無関心か。恐怖ならば可愛いものをと瞳の黒い猫がいう。 #四季彩冬色
2013-12-07 07:10:24興味を持ってくれてありがとうと、僕は皆さんに言いたいです。それは漠然とした感情ですが、しかし確かな感情です。関係性が人間の全てなら、僕はこの繋がりに感謝して、そして自分が為してきたいくつかの出来事に、ありがとうと言います。必要としてくれてありがとう。さよならまたね。 #架空の遺書
2013-12-07 13:11:48花の彩を失った世界に、キミだけが咲いている。真白の雪原に、キミのワンピースだけが鮮烈に目に刺さる。 閉じ込めてしまいたかった。次の季節が来る前に、どうしても。 それでも、この手が凶行に至らなかったのは。薄紅色は春の方が似合うと、思ったからだ。 #四季彩冬色
2013-12-07 13:40:59#四季彩冬色 #赤 い靴を履いて、タイツは #緑 。#赤 いワンピースに深い #青 色のコート。#白 いパールのネックレスをして、今日はデート。クリスマスには会えないから、代わりに今日会って、早めのクリスマスプレゼントを渡すんだ。待ち合わせは、4時。
2013-12-07 16:01:21赤、青、ピンク、黄色、緑、黒。君がくれた色は全て宝物。だけど、おかしいな。君がいないと見えないんだ。色彩が消えて、冷たい壁に覆われた空間。ぽつりと佇む、色を失った私は無色。あんなに鮮やかだったのに。君が最後に残したのは白。今の私の、たった一つの宝物。 #四季彩冬色
2013-12-07 20:34:50澄んだ空気に輝く星たち。凍てつく寒さに震える私。抱えたものの多くは、消化しきれないけれど。私だって、あんな風になってみたいわ。きらきら光って、濃紺の中で輝きたい。今の私は深海に沈む魚のようだ。私は、気づいてほしいだけなのに。 #四季彩冬色
2013-12-07 20:41:36冬ってさ、僕の勝手な持論だけど 色が1番少ない季節だと思わない? 草花はほとんど咲かないし 葉っぱは散っちゃっているし 雪が降れば全てが白に変わるし 最後の季節独特の寂しさもあるし だから、 世界が君に染まりやすくて困るよ (貴方色が濃すぎて忘れられない) #四季彩冬色
2013-12-07 20:49:04パチリパチリと燃える炎を眺めていた。風に揺れる橙はまるで息をしているようで、「怖いね」と呟くと、君が「うん」と応えた。それでもこの炎は幸せを温める炎だと知っていたから、僕らはじっと眺めていた。 #四季彩冬色 「焼き芋まだかな」「もうすぐだよ」
2013-12-07 23:18:28赤く紅く色づく紅葉 それとも楓だろうか 青空に浮かび上がる 燃えさかる炎に似て 心を奪われてしまう 秋が終わってしまう 冬がもう始まったよ #四季彩冬色 http://t.co/OWA6US8bqD
2013-12-07 23:42:31黄色信号、危険のサイン。恋に落ちる予感がします。 青信号でも進めない。勇気が一つ足りません。 赤信号でも止まれない。恋は絶対止まらない。 #四季彩冬色
2013-12-07 23:52:36狭いこたつに、キミとふたり。テレビすらも無言で、沈黙。蜜柑を頬張る姿を見ていた。欲しいの? キミが言う。知ってるでしょ、苦手なの。聞いてみただけだよ。指先を蜜柑色にして笑った。 ぼんやりと、こんな幸せが続けばいいと思った。 #四季彩冬色
2013-12-08 15:34:16上気した頬はピンク色。あの頃は幸せだったし毎日が楽しかったもの。隣の彼は無色透明、私には色が見えなかった。気づけなかった。きっと彼にも色があったはず。一人で吐き出す吐息は白。嗚呼、今の私のようだな。 #四季彩冬色
2013-12-08 16:15:24降る夢を、舞う奇跡、を、 ずっと望んでいた 呼気さえも暖かさを拒絶し 終末色の空が雪で埋まる、 塗り潰される やっと自由になれたね、 左手首に遺る独占欲の痕 これでもうサヨナラさ、 翻ったコートから覗く銃口 轟いたそれ、は、 #四季彩冬色
2013-12-08 17:12:15センチな冬の情景によく似合うネイビーと黒の帽子は、確かに鎌倉の風情を纏っていて、湘南の海の風が傷を癒やす頃には踵の痛みも気にならない。江ノ島の猫は餌と客の手に塗れて散歩をし、旅の大道芸人はくるくると回る螺旋の行方に翻弄されて。暗黒魔道の開闢色。それは世界の終わり。 #四季彩冬色。
2013-12-08 17:15:54