秋田禎信先生のお仕事ツマミ話

秋田禎信先生のお仕事を振り返るつぶやきをまとめました。
10
秋田禎信 @AkitaYoshinobu

当時わたしは「のちに文庫にならない雑誌だけの話がやりたい」というのがブームで、このお話も3話か4話くらいの短期連載をと主張してたんですが、「せっかく原稿を取って本にしないのは嫌だ」と編集者に抵抗されて、結局1冊分、6話を書くことになりました。これは別に浪漫的なことではなくて(続く

2013-12-18 12:06:00
秋田禎信 @AkitaYoshinobu

(続き)雑誌は利益を出さなくても原稿を回収する装置として機能して、本にすることで利益を出す(逆に言うと本にしないと利益にならない)という、いわゆる文芸のシステムがあったからなんですね。出版社的には少しデリケートな部分だったようです。

2013-12-18 12:06:11
秋田禎信 @AkitaYoshinobu

まあ硬い話はおいといても、そんなわけでお話的には、出オチで逃げ切るくらいが面白いかなーという雑なネタではあります。まあ都合さんとか、戦略的宣伝用独立多脚歩行車両とか、今でもわりと好きなネタがちょこちょこあります。

2013-12-18 12:06:22
秋田禎信 @AkitaYoshinobu

同じような時期に同じような意図で書いた話としては、ザ・スニーカーに載せてもらった『リングのカタマリ』が近い企画…かな。あっちのほうが悪ふざけの度合いは強くて、比べるとこっちはまだ真面目に書いてる感がありますね。これはわたしってより当時の各編集部の真面目さの違いという気はします。

2013-12-18 12:06:34
秋田禎信 @AkitaYoshinobu

好き勝手にやってるようで、わりとわたし、この編集者(部)にはこんな話のほうがいいかなーとか、合わせて仕事するほうだと思ってます。たぶん。まあ、向こうにどう思われてるかはちょっとよく分からないですが…

2013-12-18 12:06:49
秋田禎信 @AkitaYoshinobu

そういえば富士見ファンタジア文庫のデザイン絡みで。ご存知の方も結構いるのかしら。背表紙の色というのは10種類で、作家番号で割り振られてました。具体的な番号忘れちゃったんですが、確かわたしは1桁が0で、それがあのクリーム色? だったのです。

2013-12-18 12:15:13
秋田禎信 @AkitaYoshinobu

神坂さんも同じ色だったので、これはまったくの偶然だったんですが、「担当編集者で色分けされてるの?」と誤解されてた記憶があります。まあ、理由はそんなでしたよというお話でした。

2013-12-18 12:17:02

『装甲悪鬼村正 邪念編』

秋田禎信 @AkitaYoshinobu

週一仕事ツマミ話。今回は『RD』か『ハンターダーク』あたりかな…と思ってたんですが、リクエストがあったので少し変則なお仕事。『装甲悪鬼村正 邪念編』パッケージ見つからなかったので画像ないんですが、サイトはこちら。18禁PCゲームです。http://t.co/MSxkecJAv7

2013-12-25 12:02:49
秋田禎信 @AkitaYoshinobu

ニトロプラスさんと知り合うきっかけとなったのは『ベティ・ザ・キッド』からなんですが。確か、編集者から「キャララフ届きましたよ」と真っ先にあがってきたのが戦車の3Dデータだったんですよね。なんていうか変わってるっていうか、面白い人たちだなあ、と…

2013-12-25 12:03:01
秋田禎信 @AkitaYoshinobu

その頃、ちょうど発売したのが『装甲悪鬼村正』だったんですよね。遊んでみたら、これは確かに凄いなあ、と。わたしはあんまり熱を上げてワーッというタイプではないので、あれだけ熱量注いで作られてる作品を、しかも個人ならまだしも会社単位で取り組んでるっていうのは不思議に思ったのでした。

2013-12-25 12:03:14
秋田禎信 @AkitaYoshinobu

そんなこんなでしばらくして、お話をいただいたのがこの『邪念編』でした。「なに書いてもエロくならないこのわたしに?」と言ったのを覚えてます。で、わたしこの企画自体を少し勘違いしていて、イベントで限定販売されるファンディスクの隅っこにゲスト参加くらいのことだと思ってたんですよね。

2013-12-25 12:03:43
秋田禎信 @AkitaYoshinobu

なので、なら趣味に走って愛する香奈枝さんとかやっても怒られないかな、と思ってたらちゃんと演出とか収録とかもあるという話で、なんか恐縮してしまいました。あとまあやっぱりあんまり内容エロくはならなかったです。なんだろな。フェロモン出す穴とかが開いてないのかな。

2013-12-25 12:03:58
秋田禎信 @AkitaYoshinobu

トラブルもあって、ちょうど書く前にキャラの口調とか細かい設定とか再確認…という時にPCが爆発してしまい。セーブデータもなくなって、かなり慌てたのでした。ゲーム最初からやり直す時間はなくて不安を抱えながら書きました。あとで確認はしてもらいましたが、変なところあったかもしれません。

2013-12-25 12:04:15
秋田禎信 @AkitaYoshinobu

役者さんに読んでもらうといつも思うことですが、わたしはやっぱり書き言葉に寄ってるというか、字面でパッと見て分かる言葉を選ぶ癖があるので、妙に読みづらい台詞になってることが多いんですよね。(これは脚本メインでやってる人には逆の癖がつきやすいだろうと思います)

2013-12-25 12:04:24
秋田禎信 @AkitaYoshinobu

別作品ですが「戦術騎士団の魔術戦士」とか役者いじめか、て感じではあります。そんなわけで自分の書いた台詞を役者さんに読まれると、まず最初に思うのはなんか申し訳ないなあ、てことなのでした。

2013-12-25 12:04:36
秋田禎信 @AkitaYoshinobu

で、ボイス用の仕事ならそれに適した書き方をすればいいわけですけど、この邪念編はテキストが表示された上で役者さんが演技するという形になるので、どっちつかずだったかもしれません。反省点です。

2013-12-25 12:04:54
秋田禎信 @AkitaYoshinobu

話が長くなってしまいましたが、あとはなんだか妙に忘れられないんですけど、ワールドカップ見ながら書いてた思い出がなんか残ってます。あと当時通ってた、綺麗なオーナーがやってるサレオツな喫茶店でアレなシーン書くのがなんだか気まずくて、以後あまり行けなくなってしまいました。

2013-12-25 12:05:04
秋田禎信 @AkitaYoshinobu

まあなんというか、わたしにとっても目先が変わって面白いお仕事でした。途中で2個に分岐するだけの単純なシナリオですが、両方見た後にふたりとも助かる(ただそれ以外の村人が全員死ぬ)Cルートっていうのも考えてたんですけど、入り切れなかったですねー。

2013-12-25 12:05:15