2014-01 Twitter 140字で作文(BL仕様)
私はバーで店子を見つめた。「お客様、もう閉店ですがお待ちあわせでしたか?」「君を待っていたんだよ」「片付けにまだかかりますよ」「枕営業してるって本当?」「僕がやる必要あると思いますか?」「借金抱えてるとか」「どうでしょうね」店子は微笑みながらお酒を一杯だしてくれた。
2014-01-14 05:28:36彼と公園のベンチに座り夜空を見あげた。「奇麗だね」「ああ」「星座みていると距離感がおかしくなって空に吸い込まれそうになるよ。水以外で溺れるって感覚わかる?」「わかるさ、俺はお前に溺れているからな」「嬉しいこといってくれるね、サンキュ」頬に軽くキスをすると彼に強く抱きしめられた。
2014-01-15 06:05:20「これで全部だよ。資料本選ぶなら書庫でやればいいのに」「会議室なら誰にもじゃまされないだろ」「それにしても視聴覚の部屋とることないのに」「防音効いてていいだろ」「えっ!」彼に背後から抱きしめられ、僕は狼狽えた。「実はもう資料本選んであったりする?」「ご名答」と、彼がほくそ笑んだ。
2014-01-16 05:52:43待ち合わせの公園に彼が遅れてきた。「もーっ、僕が襲われたらどうするの!ナンパたくさんされたよ」「下駄箱に手紙入っていて、断りにいったら思いのほか時間食って」「言い訳する前にキスの一つでもしたら!?気が利かないんだから」「お詫びにもっと凄いことしてあげる」彼が僕を押し倒した。
2014-01-17 05:53:36私がバーのカウンターで吐息をもらすとバーテンの男がグラスを差しだした。「ミント水です。リラックスできますよ」にこりと笑う彼を見て、私はまた吐息をもらした。「お嫌いでしたか?」「いや」「お好みがありましたらいってくださいね」「では君を」じっと見つめるとバーテンの男がくすりと笑った。
2014-01-20 05:46:49「流れちゃったかな」僕は浴室で彼からもらった指輪を必死に探していた。「掃除終った?風呂入っていいか」「うん……」「どうした、元気ないな」「指輪なくしちゃったみたいで」「さっきベッドで外してやっただろ」「えっ!?」「夢中で気がつかなかったのか?」彼がにやりと面白そうに笑った。
2014-01-21 05:40:18書店で僕は分冊百科を見て驚いた。「手錠が作れるって平気なのかな?」「本物じゃないだろ」「そうだろうけれど、これ鍵をカスタマイズできるって」「面白そうだな。買うか?」「いらない!君怪しいこと考えたでしょ」「そんな物なくてもお前は俺に囚われの身だもんな」彼が嬉しそうに僕の頭を撫でた。
2014-01-22 06:20:43「今朝はあの人遅いな」僕は歩道橋から駅へ向かう道と腕時計を交互に見て呟いた。「一目見るだけで一日元気に過ごせるのにな」「今何時ですか?」振り返ると彼がいた。「いつもより10分過ぎです、あ……」「毎日俺を見つめていたよね」僕が気まずそうに俯くと、彼は今日休みなんだと僕の腕を掴んだ。
2014-01-23 06:15:24「俺から逃げるなよ、告白OKしてくれたろ」駅で知らない男に腕を縛りあげられ僕は困惑した。「誰?」「思いださせてやるよ」壁に押しつけられ男の唇が近づいた。「それ兄さんだから!」「同じ顔?」男が困惑した。「口元のほくろが違うだろ、間違えるなよ」弟に怒られ、男がしょんぼりとうな垂れた。
2014-01-24 06:13:06人目を忍び廃ビルで彼と逢瀬に夢中になっていると時間が経つのが早い。僕はため息をついた。「夕日が眩しいね。もう時間?」「そうだな、名残惜しいけれど。この時間にオレンジ色に染まるおまえの体奇麗で俺は好きなんだけどな」「それでいつもここなの?」「あと声が響いていいだろ」と彼が微笑んだ。
2014-01-27 06:43:02誘拐された僕は犯人の男と密室にいた。「僕はお金にならないよ。大体誘拐の成功率が低いの知らないの?」「目的はストックホルム症候群だ」「時間を共有することで僕が君に恋すると?」冗談だろと僕が笑うと、永遠に欲しがるようにしてやるよと犯人の男が微笑を浮かべ、僕を押し倒した。
2014-01-28 05:28:44コンビニでバイトしている僕は常連客の男性に話しかけた。「毎度ありがとうございます。毎日ジョギング続けて凄いですね」「俺、汗臭い?」「いいえ、爽やかですよ」「そう感じてもらえて嬉しいな。毎日走り込んでからこないと変なことしそうで俺……」言い淀んだ男性の瞳が僕を捕らえた。
2014-01-29 05:34:49