坂東玉三郎、他中国昆劇役者による『牡丹亭』赤坂ACTシアター公演(2010/10/20)

玉三郎、おそらくかなり魂込めたであろう、また外国の言葉を習得してその国の(難しさにおいても)頂点を極める劇を再生させた、本当に希有な公演。"シネマ歌舞伎"で観ても意味がないものです。
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烏有@⤵︎⤵︎⤵︎...しん. ♂ @reepicheep75

じぶんメモ的に玉三郎他中国の昆劇役者による『牡丹亭』(連投します)。台詞劇の間に役者の歌があるようなもので、ほぼ感じミュージカルのよう。歌の伴奏もユニゾンでメロディひく楽器がほぼ常にあって、リズムも明快。

2010-10-20 18:59:51
烏有@⤵︎⤵︎⤵︎...しん. ♂ @reepicheep75

またちょっと歌謡曲、というか一時代(相当古いのイメージしてます)の流行歌的にすら。かなり耳に残るし綺麗な曲だけれどやはり歌舞伎だと長唄から義太夫、清元。みんな"ちょっと歌いたい"って思うものではないので。これは日本の歌舞伎や浄瑠璃の音楽の方が特殊なのかもですが。

2010-10-20 19:00:17
烏有@⤵︎⤵︎⤵︎...しん. ♂ @reepicheep75

筋書きは夢を巡った幻想的な男女の恋の話。杜麗娘(とれいじょう)という太守という家柄の娘が春のはかなさを思いつつ花園で眠り夢で会う書生、柳夢梅(りゅうむばい)に恋する。まま恋心から寝食が進まず死ぬ。死ぬ前にやつれた自分に驚き自画像を描き残す。で、花園の梅の木の下に埋めてもらう。

2010-10-20 19:01:05
烏有@⤵︎⤵︎⤵︎...しん. ♂ @reepicheep75

3年後、現実にいた柳夢梅がその地訪れ、自分の病気療養しているうちに自画像の掛軸拾い、杜麗娘が夜現れるようになる。で、彼女の甦りを願って叶い、生き返って大団円。源の『牡丹亭還魂記』というのは55幕、全部上演すれば10日かかるそうなので(笑)、ココまでシンプルな話かは?

2010-10-20 19:01:26
烏有@⤵︎⤵︎⤵︎...しん. ♂ @reepicheep75

歌はわかりやすいけど、歌詞はかなり格調高い感じ(字幕が付いてて洋画観ているみたいだった)。パンフによれば歌詞は当時の文人が書いてたとか。また歌いながらの舞も美しゅうございました、袖など使い、ひらひら。歌舞伎ほど派手な所作はないけど、端整な。

2010-10-20 19:02:11
烏有@⤵︎⤵︎⤵︎...しん. ♂ @reepicheep75

でも(ホントは無理なんだろうけど)口ずさめるんじゃないか、くらいのはっきりしたメロディの歌。また台詞も中国の劇としての京劇でイメージする裏声使った感じは全てじゃなく。特に玉三郎の杜麗娘は割と台詞も歌も低音。登場人物によるんかな。

2010-10-20 19:02:39
烏有@⤵︎⤵︎⤵︎...しん. ♂ @reepicheep75

劇全般が分かりやすく(もちろん字幕がヘルプしてますが)、もちっとムツかしいものイメージしてた私にはちょっと違う感じで楽しめた。

2010-10-20 19:03:39
烏有@⤵︎⤵︎⤵︎...しん. ♂ @reepicheep75

鏡をみて自分がやつれた事に気づくシーンなんて、鏡見てハッとし、音楽ジャーンて始まってドラマティックな衝撃受けてるその感じの楽曲w 杜麗娘が死ぬシーンはもっとすごい。

2010-10-20 19:05:05
烏有@⤵︎⤵︎⤵︎...しん. ♂ @reepicheep75

「お別れです」って言って、母娘が順に歌でその心情を訴えるいわゆる"泣き"のシーンの感じ。ここまで感情移入出来る感じは歌舞伎だとない、歌舞伎の鑑賞はまた違うスタンスだったりするんで。ちょっと長谷川伸とか大衆演劇…とか言うと言い過ぎで、且つなんだか怒られそーだがw

2010-10-20 19:06:49
烏有@⤵︎⤵︎⤵︎...しん. ♂ @reepicheep75

また夢でみた杜麗娘の掛軸、夜現れる姿を見た柳夢梅は喜びが滲み出てる感じ微笑ましいくらいで、またその後に夜逢瀬するところはもうメロドラマな。しかも歌で気持ち伝えあって。そんな印象。

2010-10-20 19:08:29
烏有@⤵︎⤵︎⤵︎...しん. ♂ @reepicheep75

歌舞伎には"こ、こんな話!?"みたいの、結構ある。筋書きだけ考えると。『女殺油地獄』とか、単にぼんぼんでダメ駄目な男が、愛想尽かされて家おんだされて困って同業の油屋殺すだけ、っちゃだけな話だし…。まあ、不評で長い事上演もされなかった演目だけど(復活させて、って言ったのは坪内逍遙)

2010-10-20 19:14:08
烏有@⤵︎⤵︎⤵︎...しん. ♂ @reepicheep75

…坪内逍遙、は確か(?)そうです。でも、不義な仲でもないのに、って言われて「不義になって貸してくだされ」みたいに言う、救いようもないどうしようもない男をいかに演じるか、みたいなかなり捻ったところでの面白みも歌舞伎にはあると思うし、そういう作品が書かれる熟成した文化背景もあると…

2010-10-20 19:16:12
烏有@⤵︎⤵︎⤵︎...しん. ♂ @reepicheep75

…逸れた。まあだから随分イメージしてたものと違い、面白かった。(女形っていう共通点があるせいか)歌舞伎と比較してしまうのがそもそもはおかしい事なのかもですけど。

2010-10-20 19:19:08
烏有@⤵︎⤵︎⤵︎...しん. ♂ @reepicheep75

一方で歌詞の含みあって美文(字幕ででちゃうから…)な感じはまたニュアンス違う。昆劇の代表的なものらしいし、どれだけ大衆的な劇だったのか気になったりもする

2010-10-20 19:19:34
烏有@⤵︎⤵︎⤵︎...しん. ♂ @reepicheep75

春を"糸のよう"と例える台詞(歌詞かも)あり。これがまた良いなァ。確かに牡丹("花王"ってね)は春先の花ではなく。芍薬("花相"って、どちらも中国の花っぽいので)も出てきますが、いずれも4月末か5月くらいの花かな。梅は春先どころか、冬終わりにも咲く。今の感覚ですけどね。

2010-10-20 19:22:15
烏有@⤵︎⤵︎⤵︎...しん. ♂ @reepicheep75

あと、凄いと思うのは玉三郎という中国語を全く不可だった人が執念というか、昆劇・京劇をやっている人を圧倒(パンフにそんな感じが書かれていますス。テレビでもやってたね)するくらいにコレにかけたこと。梅蘭芳という人への憧れもあるにしても。明の時代の湯顕祖という作者の原作へ迫る感じが。

2010-10-20 19:24:09
烏有@⤵︎⤵︎⤵︎...しん. ♂ @reepicheep75

その時代の源になったものと今現在残ってる昆劇は、やはり変化を遂げたり余儀なくされたようで。で、「台詞のテンポがおかしい」といった事から、原作に忠実なものを探り辿りついて行った様子。あとは「自画像を描くのに目をかく歌詞がないのはおかしい」と。

2010-10-20 19:24:59
烏有@⤵︎⤵︎⤵︎...しん. ♂ @reepicheep75

それで調べて確かにその部分は時代経過中で短縮だかカットされてたり、って事に気づく。演じる、それもやはり玉三郎という人が演じ手だからこそ辿りつけたところも多々あったんだろうなぁ。あと、作者に忠実なものを本当に考え抜いてる感じ。それでたどり着いた結論のような、玉三郎解釈の、『牡丹亭』

2010-10-20 19:25:53
烏有@⤵︎⤵︎⤵︎...しん. ♂ @reepicheep75

あと公演のプロデューサーのJin-Feiって人も面白。最初はとにかく玉三郎が昆劇やってる方たちのとこ行ってちょっと練習したら「彼こそ杜麗娘」みたいに盛り上がったらしい。「そうして"民主的に"この企画は決まった」なんて書いてるw と、中国にはいろんな人がいるのは分かっていてもね。

2010-10-20 19:26:53
烏有@⤵︎⤵︎⤵︎...しん. ♂ @reepicheep75

また、日本での最初の公演が京都南座、そんな折に例の中国の"毒餃子"騒動があってかなり心配したようで。公演が成功に終わったら、泣いて喜んだ様子ですが。その時玉三郎に送ったお祝いの品が面白。「彫刻された玉の餃子」送ったってパンフに。いいお祝いの品だと思う。ヘンひねりが効いてるw

2010-10-20 19:28:03
烏有@⤵︎⤵︎⤵︎...しん. ♂ @reepicheep75

http://twitpic.com/2z83ra - ほぼ女性。赤坂ACT男子トイレは地下一階にしかない。他フロアは皆女性のみ。あと赤坂ACTの不思議。2階席が2階にはなく、3階にあります( ̄ω ̄;)

2010-10-20 19:35:53
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