DJネグリジェによる浜松クラブサーガその3

マコト♯ラケンロール⇔DJ☆ネグリジェ @djnegz

昨日は俺とアンタマの鬼畜師弟誕生まででしたね。ちなみに、アンタマは現在静岡でブレイクコアのDJをやってます。ガバDJである奥さんの影響もあるのだろうが、ある意味ブレずにブレイクビーツ道を全うしているとも言える。いまダブステップやってるDJにはブレイクコア出身者も多いしね。

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今日は日本国内で2step Feverがピークに達する2001年の夏あたりを中心につぶやきます。題して「俺たちのセカンド・サマー・オブ・ラヴ！」

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いや、当時のハッカさんの言葉を借りるなら「俺たちのサード・サマー・オブ・ラヴ！」か。前にもツイったけど、ハッカさんは「セカンド・サマー・オブ・ラヴ！」の洗礼をモロに受けてたからね。背格好も含めて、まさに浜松のボビー・ギレスピー！

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この頃、日本における2step愛好家たちの最大のコミュニティになっていたのが、エラグルさんの「2step:REWINDS!!!(以下リワインズ)」だったけど、同じような役割をここ浜松で担っていたのが、ハッカさんが主宰する「ZEN」の掲示板だった。

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「ZEN」は元々ハッカさんが主宰していたイヴェントの名前だが、この頃(2001年夏)にはもしかしたらイヴェントの方は終わっていたかもしれない。だが、イヴェント終了後も板だけは残り、ゴロつきたちの溜まり場になっていたw

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こちらには、ハードルが高すぎて「リワインズ」には近づけずにいた2step初心者、あるいはアンチ2stepの人たちも入り浸っていたので、俺たちは2stepの良さを熱っぽく書き込み、自分たちのイヴェントやアンチからの転向をしつこく勧誘した。

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当時の2stepに対する世間一般の眼差しは、まだまだ冷ややかなものだった。「何？あのチャラい音楽」…良識ある人々の声を最大公約数でまとめるとだいたいそんなところか。クラブ関係者やDJたちの反応も似たようなものだった。熱病にうなされていたのは、ごく一部のDJや愛好家だけだった。

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そんな時、平井堅の「KISS OF LIFE」がリリースされた。2001年5月16日のことだ。2stepをR&Bとハウスの間の子とするなら、R&Bシンガーでハウスの内股感覚も自然に身についてるはずのw平井堅が歌うこの曲は、日本における2stepブームの決定打になるはずだった。

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俺もブームの大爆発に備えて、髪の毛を平井堅と同じねずみ色に染めた。いつギャルやオカマが殺到しても準備万端だったw…ところが「KISS OF LIFE」は世間に普通にスルーされた。いや、曲は大ヒットしたのだが、この曲が2stepブームの起爆剤になることはなかった。

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m-flo「come again」の時と同じことがまた繰り返された。音楽誌では若杉実さんが、音楽業界ではエイベックスのシュガーケーンこと佐藤研さんが、レコードショップではHOT WAXの田尻知之さんが、2stepがまだ海の物とも山のものとも分からぬうちから猛烈にプッシュしてきた。

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それに何より、テイ・トウワ、大沢伸一、アジャパイといった大物DJたちがあれほど推しまくったのに、日本で2step人気が爆発する気配は一向に感じられなかった。2stepはこのまま日本のクラブ史の黒歴史としての葬り去られてしまうのか。俺は焦れまくった。

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この時期の現場でのトピックは、まず6月8日(金)にJB'Sで開催された3回目の「GARAGEEE」で、現在i-depのナカムラヒロシさんがクルーに加わったことだな。すごいメンツ。まったくどんだけモテりゃ気が済むんだよ！

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翌週の6月15日(金)には、大津MOVEで2回目の「ステッパーズ・ディライト」が開催されている。ゲストは名古屋からアゴくんとズッキーさん。エラグルさんも出てるけど、ゲスト扱いではなかったような。この頃はもう、関西でも完全に県境が取っ払われてたね。

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そして7月に入ると、満を持してエラグルさんが大阪初の2stepパーティー「Jumpin'Jumpin' 」を立ち上げる。さぁ、いよいよ本日最大の見せ場、2001年夏、短くも美しく燃えた「俺たちのセカンド・サマー・オブ・ラヴ」の幕開けだ。

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2001年7月14日(土)、大阪アメ村のライヴハウスAtlantiQsで大阪初の2stepパーティー「Jumpin'Jumpin' 」が遂にその全貌を現す。メンツはDJ陣がEraguru,TANNY-D,Tanii Makoto,HaRshNeSs,Tokuyama & more

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Live PAでChelsea Lads、スクラッチでドラムンDJの枯葉タケヒロも参加していた。平井堅ヘアの俺は付き人のオスギと鈍行を乗り継いでアメ村に乗り込んだ。その日は近くのクラブにヨージが出演していたらしく、アメ村周辺には初めて見るハニカーたちがたむろしていた記憶がある。

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何はなくとも駆けつけラーメン一杯ということで、何の予備知識もないまま会場近くのラーメン屋に飛び込んだ。無論失敗だった。このままでは浜松に帰れん！とゴネる俺を、DJのハーシュネスさんが神座(かむくら)まで案内してくれたのをよく覚えている。なぜって、猛烈にうまかったからさ！

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「Jumpin'Jumpin' (以下ジャンジャン)」開催の直前には、DJの徳山さんが当時ナヴィゲーターを務めていた神戸のコミュニティFM局FMわぃわぃにエラグルさんはじめジャンジャンのDJ陣が出演していた。この時は俺も電話で生出演させていただいた。何かしょーもないことを喋った。

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テイ・トウワのファン板「TTBBS」を運営していたバンビさんやエリコさんに会ったのもこの時のジャンジャンだったな。会場には関西の2step好きが詰めかけていた。世間では冷たい眼差しを浴び続ける2stepのDJや愛好家たちも、現場では疎外感や苛立ちを忘れることができた。

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パーティーの内容はよく覚えていない。この頃、俺はどこの現場へ行ってもひたすら踊り狂っていたからだ。誰が何をかけようがお構いなし。ドラムがスチャタカ跳ね、ベースがブーミーすれすれに唸っていればそれでもうゴキゲンだった。だからこの夜も最高だったということ。それ以上聞くな(オレ流)。

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大阪でもとうとう火の手が上がった。今度こそ、この夏こそ2step人気が爆発するぞ！俺はそんな手応えをつかんで、付き人のオスギとともに帰りも鈍行で浜松まで帰った。その直後の2001年7月18日、遂に日本初の2stepアルバム、ajapai『CHEERS!』がリリースされた。

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同作のリリースパーティーが浜松プラネットカフェで行われることなった。その経緯は前にツイった通り。俺はこのパーティーに全国の2step DJを招き、B2B形式でプレイしてもらうことにした。2step版一曲入魂だ。

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もうひとつ、オキチュと相談して、浜松の翌日に静岡でも2stepのパーティーが開催できるよう互いの日程を調整した。2step2days。単なる語呂合わせだが、自分ではなかなかいい思いつきだと思った。日程は浜松が7月27日(金)、静岡が28日(土）に決まった。

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浜松でのajapai(以下森さん)のリリースパーティーは「THE PARTY in SeX」と銘打って開催された。互いのレギュラーパーティー名を並べたわけだが、俺は最初この案を森さんサイドにぶつける時、ちょっとドキドキした。こういう場合、リリパの方を前面に出すのが常識だからだ。

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しかし、森さんサイドからは意外なほどすんなりOKが出た。森さんもこのパーティーの主旨をよく理解してくれていたのだ。俺は大切なことを忘れていた。森さんはただ書き込みをしないだけで、ずっと前から俺たちと同じ「リワインズ」の住人だったことを。