舞鶴漣日記まとめ１０
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@shi_dakg
司令部にお札を飾ろうとうろうろしていると熊野に出くわす。「あらごきげんよう。いかがなさいました？」いやお札買って来たから飾ろうと。場所さがしてるんだけど。「それ台所のお札ですわよ」じゃあ食堂か。 #舞鶴漣日記
2014-01-02 17:45:18
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@shi_dakg
加賀の夜泣きは一時よりも収まったものの、友人から教わった方法を実行しても一向に治る気配がない。ていうか時計を置くってどういうことだ。針の動きを追いかけるうちに泣くことをやめるのか。ペイズリー柄のバンダナでも置いておけば良いのか。#舞鶴漣日記
2014-01-02 23:05:39
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@shi_dakg
加賀の夜泣きで思い出したが、大型艦建造のテストで漣が加賀二連続建造をやらかしたあとから夜泣きが少し落ち着いたように思う。正しくは新しく出来た加賀二隻との殴り合いに勝ってから、だが。 #舞鶴漣日記
2014-01-03 08:26:45
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@shi_dakg
加賀二隻からなにか罵倒されていたようだが、それが感じ入るところがあったのだろうか。あとで確認する必要がある。 #舞鶴漣日記
2014-01-03 08:28:15
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@shi_dakg
加賀に色々と話を聞くべく赤城さんの元へ。大体一緒に居るからだ。「あら。どうかしましたか」いつも通り赤城さんが加賀をあやしているところだった。膝枕で。…ひどくなってない？「そうですか？いまこの子、起きてますよ」そしたら丁度いい、話を聞かせて欲しいんだが。 #舞鶴漣日記
2014-01-04 11:49:00
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@shi_dakg
「話…ですか？」この前新しく建造された加賀二隻と殴り合いしたって聞いて。ちゃんと話を聞いてなかっただろう。「あぁ…あれは」何か言い淀む赤城さんを制して、加賀が起き上がる。「…あれは」言葉を選んでいるのか、言葉を知らないのか思案するような間のあと、加賀は語り始める。 #舞鶴漣日記
2014-01-04 11:50:51
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@shi_dakg
たどたどしい加賀の話を統合すると、正規空母としての誇りを問われたのだという。「…あの子たちは、私を空母として失格だと、出来損ないだと言いました」運悪く赤城さんに手を引かれているところを見られ、それが彼女たちの逆鱗に触れたようだ。 #舞鶴漣日記
2014-01-04 11:53:20
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@shi_dakg
「もっとなにか、ひどいことを言われた覚えもあるわ…でも、どうでもよかった」だろうな。所詮は練度の低い新造艦の言うことだ、加賀はうちのNo.3と言っても過言ではない。「そう、弱い子のことなんて、別に。…けど、赤城さんを馬鹿にしたの。あの子たち」 #舞鶴漣日記
2014-01-04 11:55:44
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@shi_dakg
なんて言われたんだ？「…思い出せません」落ち込むでもなく、眉を顰めるでもなく、ただぼうっと加賀は語るだけだ。「それを言われてすぐに、片方を殴り倒していました」人間で言うなら頭に血がのぼった、とでも例えるのだろうか。…しかし加賀が素手で、相手を？ #舞鶴漣日記
2014-01-04 11:58:06
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@shi_dakg
「加賀さん、その後は？」ますますぼんやりとして来た加賀を揺すり、赤城さんが先を促す。「その後は、そう…」その感触を思い出すように、手のひらを握って、開いて。「確か、握り潰そうとしたんだと思います」相手の頭を？「…ええ」その声音は穏やかだった。 #舞鶴漣日記
2014-01-04 12:00:25
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どうしてそう思ったんだ、殴るだけじゃ済まなかったのか？「…どうしてかしら」不思議そうに首を傾げる。これでおしまいとでも言うように、加賀はその目を眠たげに閉じる。それからゆっくりと赤城さんに寄りかかり、静かに寝息を立て始めた。#舞鶴漣日記
2014-01-04 12:05:21
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限定海域の攻略が完了したとの報せが入る。新造艦であるところの伊401はまだ起動準備中の為、ひとまずイオナやハルナに礼と謝罪（主にタカオ沈めた件について）をし、執務室に戻ろうとすると、廊下に小さな影を見つける。「んなぁん」司令部で飼っている猫、閣下だ。 #舞鶴漣日記
2014-01-05 03:11:25
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閣下は赤城さんと漣に懐いてはいるが、提督にはあまり懐いていない。提督よりも先にこの司令部に居た為か、恐らく格下に見られている。「ぅん、なぁん」 ごろろ、と喉を鳴らし、がらがらの声で鳴く閣下は、まるで早くこちらへ来いと呼んでいるかのようだった。#舞鶴漣日記
2014-01-05 03:13:26
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腹でも減っているのか、なら食堂まで行かないとカリカリはないよ。「んぁーん」一声、閣下は高く鳴くとその長い尻尾をするりと振って先へ行ってしまう。工廠の先、凍結庫の方へ。 #舞鶴漣日記
2014-01-05 03:14:52
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閣下、そっちは危ない機材が多いからあんまり奥へ行っちゃ駄目だ。小走りで追いかけると、閣下も小走りで先へ向かう。追いかけっこのようだが、猫の足に人間が追いつくのは難しい。これは先導されているのか。「んぁーーん」 甘えたようながらがら声が、凍結庫の前で一際大きく響く。#舞鶴漣日記
2014-01-05 03:17:32
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ようやく凍結庫の扉まで辿り着くと、閣下はもうどうでもいいとばかりに箱のように座り込んでまどろんでいた。閣下、ここは寒いぞと言っても聞く猫ではない。仕方が無い、何かアクションを起こして満足させるか。真剣にやるほうが早く終わるのは猫のわがままも、人の雑事も同じことだ。 #舞鶴漣日記
2014-01-05 03:22:15
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@shi_dakg
凍結庫の扉は元あった古く、大きなハンドルタイプの鍵の上から電子ロックをかけており、電子ロックを解いても開けるのに時間がかかる面倒な方式だ。電子ロックなので停電なんかだと一発で終わるが、そもそも凍結庫に眠っているのは大半が万が一の時の予備である。#舞鶴漣日記
2014-01-05 11:53:19
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@shi_dakg
何故閣下がここまで来たのかはわからないが、この前のこともあるし、念の為点検はしておいた方がいいか。閣下、ここから入っちゃ駄目だからな。「ん、なぁー」 聞いちゃいねぇ。#舞鶴漣日記
2014-01-05 11:55:26
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凍結庫の中は薄暗く、寒い。照明を点けても明るいとは言えず、入口にかけておいた懐中電灯を点けてようやく安心出来る程度だ。凍結の設備点検もするとなると手元は明るい方がいい。#舞鶴漣日記
2014-01-05 12:01:23
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@shi_dakg
強化ガラスに見える材質で出来た格納ポッドにそのまま直立する形で眠る彼女達は、まるで死体のようだ。ポッドの表面に差し込まれた名札と日付を照らし、ロックを確認しながら進む。どうしてこんなことをしてるんだと思っていると、爪先がばしゃりと水音を立てた。#舞鶴漣日記
2014-01-05 12:07:06
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@shi_dakg
保護液を辿って恐る恐るライトを照らす。ロックが外れて凍結解除されちゃったくらいならまだいいが、起動して錯乱した艦娘に襲い掛かられたらひとたまりもない。ポッドが倒れていたりしても危険だ。目を凝らし、先を見つめるとそこにはうずくまるものがあった。 #舞鶴漣日記
2014-01-05 21:44:55
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@shi_dakg
加賀とは言っても、主力で活躍している幼児退行してる加賀ではない。その加賀のしばらくあとに建造された、同じく赤城さんの監督の元に生み出された二隻目の加賀だ。 #舞鶴漣日記
2014-01-05 21:53:06