提督のグルメ ~海軍横丁の居酒屋 鳳翔~

大雪であがったテンションで書いた駄文。 孤独のグルメなのか、酒場放浪記なのか。 ただの自爆メシテロでした。
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mohi @mohi_colle

うわああああ、鳳翔さんの容赦ないカットイン攻撃だー!(独身用) http://t.co/1gXzIzJld1

2013-11-08 17:48:20
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mohi @mohi_colle

道を覆い隠してもまだ振り続ける雪から逃げるように、いつもの灯りに誘われ、いつもの暖簾をくぐる。そこにはいつもの笑顔。 「あ、ちょっと待って下さいね」 カウンターから出てきた彼女が背後にまわり、外套に積もった雪を落とす。 「今日もおつかれさまでした」 心の避難所「居酒屋 鳳翔」

2014-02-08 20:44:24
mohi @mohi_colle

隼鷹「酒を飲むなら日本大関月桂冠っ!(ひゃっはー」 霧島「いいえ、男なら黙って薩摩焼酎霧島ですよね、提督っ!(うぃ~」 千歳「提督、どーぞどーぞ、こちらへ~(しゃあおら」 こいつらがセットでいるとしんみり飲めねぇ

2014-02-08 20:48:51
mohi @mohi_colle

― 提督のグルメ ~海軍横丁の居酒屋 鳳翔~

2014-02-08 21:35:04

一品目

mohi @mohi_colle

すでに出来上がってる連中を手であしらい、彼女と差し向かいのカウンターへ。 何はともあれ、まずは腹ごしらえ。 「突き出しになります」 コトリと目の前に置かれる小鉢。 濛濛と湯気立つ崩れ豆腐、その上で踊る花かつおと昆布の香り。実にシンプルな湯豆腐。 凍えた体と胃袋には優しい選択だ。

2014-02-08 21:33:36
mohi @mohi_colle

小鉢を左手に、蓮華を右手に。ダシ汁をすくい、ふーふーと冷ましてから喉へと流し込む。 じんわりと内側から広がるぬくもり。 あぁ、これだ、これだよなぁ。 「今日はお料理とお酒の方どうしましょうか?」 「任せる」 「はい、ただちに」 この店に外れは無い。なぜならここは彼女の店だから。

2014-02-08 21:44:01
mohi @mohi_colle

隼鷹「てーとくぅ~、ワカメ酒やってあげるからさぁ、こっちおいでよ~?(ひゃっはー」 霧島「ワカメとか不謹慎ですっ!アワビにしなさい、アワビに!(ひっく」 千歳「てぇとくぅ~(しゃあおら」 後ろが騒がしくて実に落ち着かない。

2014-02-08 21:46:14

mohi @mohi_colle

白い銚子に白い猪口。そしてまくった袖から覗く白い手首が実に艶っぽい。これで酒が回っていれば――などとよろしく無いことを思いつつ、彼女のお酌でまずは一杯目。 温めの燗の柔らかい口当たり。 すぐさま口の中に広がる香りと酒精。喉を過ぎる頃には全身へと。 …やはり地元、灘の酒が合う。

2014-02-08 22:27:46
mohi @mohi_colle

隼鷹「ほうしょうしゃーん、こっちにもお銚子追加ー、とりあえず10本ほどー(ひゃっはー」 霧島「霧島はそろそろ…(うぃらー」 千歳「まぁまぁ、霧島さん。そういわずにもう一杯だけ(とくとくとくどばー」 もうこいつら、メチルでいいよ。

2014-02-08 22:30:58

二品目

mohi @mohi_colle

「…お造りになります」 テーブルに現れたのは素焼きの角皿に咲くように盛られた刺身。カンパチ、サヨリ、イカ、謎の物体…添えられた人参胡瓜の飾切りが実に彼女らしい。 問題は謎の物体。貝柱のようにも見えるが… 「それは今朝しとめたヲ級の柔らかい部分を」 箸が止まる。 「冗談ですよ」

2014-02-08 22:48:51
mohi @mohi_colle

霧島「そもそもですよぉ~提督わぁー!(うぃら~」 隼鷹「おしゃ、霧島言うたれ!(ひゃっはー」 「金剛姉さまに色目を使ったり、ひえーにちょっかいかけたり…ひっく…ワ、ワタ…榛名のことはどう思ってるんですかっ!?」 隼鷹千歳「ニゲター!」 謎の物体が何か結局教えてくれなかった

2014-02-08 22:57:10

三品目

mohi @mohi_colle

団子汁です。お熱くなっておりますのでお気をつけ下さい」 二品目は汁碗。先程から鼻をくすぐっていた香りの主人のお出ましだ。 合わせ味噌の汁に浮かぶ灰色のつみれ、小さながんもどき、そして葱。箸でつみれを分けるとたちまち鰯と生姜の香気が強くなり、忘れていた空腹感をガツンと揺さぶる。

2014-02-08 23:37:41
mohi @mohi_colle

片割れを口に含む。なるほど、これは熱い。 ほふほふと息を吸い込みながら、口の中の団子を崩していく。じゅわりと染み出す旨み汁。 どうやら鰯だけではない様子。 「少々山芋を加えてますが、お口に合いましたでしょうか?」 見透かしたかのようなタイミング。 視線で称え、そして伝わる喜び。

2014-02-08 23:48:42
mohi @mohi_colle

隼鷹千歳「まっけいぬっ!まっけいぬっ!(ひゃっはー」 霧島「ぐぬぬ…(負け犬)」 飛鷹「(むくり)ワタシ、隼鷹のワカメ酒見たいわ」 隼鷹「…え?(突然素面」 飛鷹「…隼鷹、貴方も負け犬なのかしら?」 飛鷹の酔い方が一番立ち悪い。というか居たんだ。

2014-02-09 00:20:29

四品目、五品目

mohi @mohi_colle

手毬寿司と、豚肉と大根の煮物です」 そろそろ腹にたまるものをと思っていたタイミングで皿と小鉢が現れる。 皿の上には黄色と緑のボールがひとつづつ。片方は薄焼き卵、もう片方は桜葉の塩漬けか。山椒の葉が彩りを添える。 小鉢の中では甘辛く煮た大根と角切りの豚肉がコロコロと転がる。

2014-02-09 01:49:13
mohi @mohi_colle

「寿司」と言うからには手づかみでも良かろう。 卵包みの方を手に取り、そのままかぶりつく。 酢飯の甘酸っぱさと卵の甘み、混ぜ込んだ鮭のほぐし身の塩味のバランスが実にちょうど良い。 「駆逐艦の子たちに評判良いんですよ、それ」 なるほど。見た目も実に可愛らしい。齧った後ではあるが。

2014-02-09 01:57:35
mohi @mohi_colle

小鉢に箸を伸ばす。 大根と豚肉をいっしょにつまみ、口にほおり込む。良く火が通った脂身は噛むまでも無く舌の上で溶け、旨みを一杯吸い込んだ大根もまた。 十分に味わった後、冷め始めた燗酒をちびりと。 「もう一本おつけしましょうか?」 言いつつも次の銚子はすでに準備済みだから敵わない。

2014-02-09 02:08:26
mohi @mohi_colle

霧島「…(がしっ」 隼鷹「え?」 「はい、隼鷹さん大人しくしましょうね?」←ノリノリ 「え?え?」 飛鷹「…じゃあ、ワカメ酒。いってみましょうか(邪」 隼鷹「ちょ、まっ、ちょっ!こんなのいやぁ~提督へるぷ、へるぷ提督っ!」 「鳳翔さん、助けてあげて」 「…はい(苦笑」

2014-02-09 02:36:00