RWTwitter小説

RWTwitter小説企画のまとめです。
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夏野あかり(Random Walk) @rw_natsuno

雪が降っている。あんまりしんしんと降るので、何か言うのが怖くなってしまった。さくさくと軽い音を立てて、通い慣れた通学路を歩く。隣には、いつものあなた。鞄の中には、心を込めたチョコレート。またひとつ、飲み込んだ言葉の代わりに、白い息が広がる。雪で濡れた睫毛の向こうで、貴女が笑った。

2014-02-14 01:08:44
夏野あかり(Random Walk) @rw_natsuno

ミーティングで、Twitterで小説を書く企画をやっています。140文字って短いよね…… #RWTwitter小説

2014-02-14 01:11:18
遊木秋勇(Random Walk) @rw_akiyu

無邪気は人を殺せると思った。黄ばんだ手紙を指でなぞりながら僕は、長年そこに募らせた思慕の重さを識る。『ずっと一緒にいてね』綺麗な色ペンで綴られたその言葉に、嘘など一片もなかっただろうけど。君の笑顔、声、言葉。色褪せない無邪気なそれに、僕はひとり、きっと何時か絞め殺されるのだろう。

2014-02-14 06:46:34
遊木秋勇(Random Walk) @rw_akiyu

ツイートでSS流すの思ったよりこっ恥ずかしい事実。

2014-02-14 06:48:35
遊木秋勇(Random Walk) @rw_akiyu

あえてバレンタインデーにこういう内容を流す天邪鬼が通りますよ。

2014-02-14 06:52:45
霧島凜(Random Walk) @rw_rin

彼女からの電話を待っている。 今日は2月14日。明け方から降り始めた雪は音もなく世界を銀色に染めていた。 トントントン。階下から響く、母さんが味噌汁を作る音を聞くのは何年ぶりだろう。高を括って昨夜から一睡もしていない。握ったコントローラーが冷たい。 彼女からの電話を、待っている。

2014-02-14 09:17:47
霧島凜(Random Walk) @rw_rin

先にタイトルを読むとアウトな話。←

2014-02-14 09:20:39
米原のぞみ(Random Walk) @rw_maibara

あいつは雪と共にやってくる。気だるい体がいつにも増して億劫な朝だ。子供たちとは対照的に、大人の声と足取りは重い道だ。そして灰色の世界の中、あいつは立っている。静けさの中に訪れて、気がつくと外にいる。蝉よりも短い生で静寂に冬を告げて去って行くのだ。ほら、今日もあいつと目が合った。

2014-02-14 22:34:03
米原のぞみ(Random Walk) @rw_maibara

短編ってなんだっけ…?( ´ω`)

2014-02-14 22:35:57
須々木正(Random Walk) @rw_suzusho

星屑がごまんと掘り出せるくず町の採掘場からは、時々面白いものが見つかる。硝子のように透き通る正六角柱から派生した幾何学図形。持ち帰ると婆ちゃんが言った。「随分懐かしいね。それは“冬の化石”さね」地球からの贈り物なんだって。宇宙より近いのに、星屑なんかよりよっぽど綺麗だと思った。

2014-02-14 23:11:24
だいくろーど @shiratorisan_V2

「次はいつ会えるの?」 私の火照った体を抱く、ひんやりと冷たい彼の腕が心地好い。 次は一年先か二年先か。時にはたった一週間で戻ってくる、気紛れな彼。 こっちから会いに行くこともできる。 だけど私は、この場所で会う彼が好き。 だからずっと、待っている。 「来年も、積もるといいな」

2014-02-14 23:13:17
須々木正(Random Walk) @rw_suzusho

「140字以内のSS」難しい。。松尾芭蕉マジリスペクト。

2014-02-14 23:13:32
須々木正(Random Walk) @rw_suzusho

短歌、俳句の精神を受け継ぐ日本人に、ツイッターの字数制限は実はマッチしている気がする。だから、世界的に見ても日本人はツイッターが好きなのかと。

2014-02-14 23:16:12
夏野あかり(Random Walk) @rw_natsuno

隣から規則正しい寝息が聞こえる。すーすーと微かなそれは、耳をそばだてないと聞こえない。触れ合う体温はあたたかく、首筋から漂う甘い匂いが鼻腔をくすぐった。起こすのは勿体無いけれど、そろそろ時間だ。 「あの、」僕が肩を叩く前に、彼女は目覚めて飛び出した。『扉が閉まりますご注意下さい』

2014-02-14 23:37:37
夏野あかり(Random Walk) @rw_natsuno

140字とはいえ、それぞれの傾向が出てて面白いです。 #RWTwitter小説

2014-02-14 23:42:14
遊木秋勇(Random Walk) @rw_akiyu

なかなかに美形の猫だった。最初に見かけたのは春、柳の下。それから残暑の日陰、彼岸花の隙間、雪に残った足跡。季節がひと巡りした頃、猫は姿を消した。消えた猫を探すなど野暮なことはしないが、こんな気持ちになるのなら一回ぐらい撫でておけば良かったと、僕は柳の下に立って「にゃー」と泣いた。

2014-02-15 05:37:56
霧島凜(Random Walk) @rw_rin

「確かな愛が欲しいわ」 そう言った彼女の瞳は、赤く潤んでいる。 「何があっても揺るがない、強い想いよ」 細い肩に手を置くと、冷たい手が控えめに添えられた。 「それを糧に、私は生きるの。素敵でしょう?」 その瞳は、この心を掴んで離すことなどないのに。 「……どうして、僕たちは、」

2014-02-15 16:59:07