【Twitter小説】魔女・佐倉杏子の傍にいることを決めた人間の少女・鹿目まどかとそれを止めようとする魔法少女・暁美ほむらの話【閲覧注意?】

タイトルの通りです。清書する予定が今のところ特にないのでひとまず暫定的にここにまとめました。
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まどポの杏子魔女化ルートで、杏子が魔女化する前に杏子自身にトドメを刺そうとして発砲したら、まどかが杏子をかばって銃弾を浴びてしまい、結果的に正気に戻れた杏子が最後の道標として全てを賭けてまどかを護ると誓うところからはじまる杏まど。ただし杏子は魔女化してまどかは杏子の使い魔になる。

2014-02-22 21:23:06
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まどかを殺しかけたほむらは過去のトラウマも再発し、茫然自失の状態に陥る。次にほむらが気が付いた時、そこには杏子もまどかもそこにはいなかった。魔女の反応を察知し、結界に踏み込むと、現れたのは武旦の 魔女の使い魔の衣装に身を包んだまどかだった。「やっぱり来たんだねほむらちゃん」

2014-02-22 21:28:50
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一瞬安堵の表情を浮かべるほむら。しかし、背後に立つ魔女の姿を捉えると、その表情は再び険しくなる。そこにいるのは貴女の知る佐倉杏子じゃない。今なら間に合う。ほむらがさしのべた手を、まどかは強く振り払った。 「さやかちゃんを私から奪って、今度は杏子ちゃんまで奪うつもりなの!?」

2014-02-22 21:40:21
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結界に叫びが響き渡るのと同時に、まどかの手にした蝋燭の炎が蛇のようにうねり、ほむら目掛けて殺到する。反応の遅れたほむらは炎を全身に浴び、その体は赤錆びた鉄製のタイルの上を転げまわる。 「熱いよね。苦しいよね。さやかちゃんもきっと同じ苦しみを味わったんだよ!!ほむらちゃん!!」

2014-02-22 21:50:07
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「私は杏子ちゃんを絶対見捨てたりしない……ここでずっと、杏子ちゃんのそばにいてあげるんだ!」 しかし、ほむらは床を転がりまとわりつく炎の勢いを殺しながら、まどかの足元に潜り込む。瞬間。ほむらは素早く起き上がると同時に盾の中からナイフを引き抜き、まどかの手にした蝋燭を叩き折った!

2014-02-22 22:02:40
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いまだ燃えさかる蝋燭が、ほむらの足元に弧を描いて転がり落ちる。ほむらはその芯に狙いを定めて踵を落とすと、炎は最後にほむらのヒールをわずかに焦がして消えた。 いまだに身体の端々にまとわりつく炎に肌を焦がされながら、ほむらはまどかを見据えた。 「まどか。私は、あなたを連れて帰る」

2014-02-22 22:17:42
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その言葉が発しきると同時に、ほむらの体が結界高く跳ね上げられた。否、ほむら自身が己の脚力の限り跳んだ。数瞬前までほむらの立っていた場所には、魔女と化した杏子の槍が深々と突き刺さっていた。 宙を舞うほむら。彼女は眼下の光景に、驚きと苛立ちを隠せずにはいられなかった。

2014-02-22 22:31:08
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「えへへ、ありがとう杏子ちゃん」 杏子だった魔女――オフィーリアは、馬上からまどかに手を差し伸べる。まどかは頬を紅潮させながら、差し伸べられた手を受け取ると、オフィーリアはまどかを抱き寄せ、自らが駆る白馬の背と自分の間に押し込む。 (―――何よ杏子、白馬の王子様気取りって訳?)

2014-02-22 22:36:21
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ほむらは軽く舌を打ち――自分もはしたない女になったものだという考えが一瞬、ほむらの脳裏をよぎった――盾から小銃を取り出すと、その狙いをオフィーリアに定め、すぐにその小銃を盾の中に仕舞った。やられた。これでは"また"まどかに弾があたってしまう。

2014-02-22 22:42:42
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その一瞬の隙に、火の玉が立て続けにほむら目掛けて飛んでくる。オフィーリアに抱き寄せられたまどかの手には、火の灯る蝋燭が新たに握られていた。とっさに身をかわしたほむらに向かって、今度はオフィーリアの振るう槍が襲い掛かった。

2014-02-22 22:54:22
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悔しいが、二人の連携は悪いものではなかった。事実、ほむらは防戦を強いられていた。魔女の癖に。杏子の癖に。"まどかを護っている"ですって? あまつさえ、今、杏子は"まどかと一緒に戦って"いる!! それも"私を倒す為"に!! 許せない。私が、何の為に魔法少女になったと思っているの。

2014-02-22 23:01:56
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冗談じゃない。一刻も早くこの魔女を始末し、まどかを連れ戻す。ほむらは手製の爆弾や閃光手榴弾、爆竹やらネズミ花火やらを無造作にオフィーリアの周囲にバラまく。それに気づいたオフィーリアは、素早くまどかの体を自身の服の内側に押し込む。激しい閃光。その後に立て続けに破裂音と爆発音が響く。

2014-02-22 23:09:04
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それだけで、ほむらにとっては十分だった。オフィーリアの服の中から顔を出すと同時に、まどかの世界が崩れ落ちた。体を打ちつけ、苦悶の声を漏らすまどか。 「きょ、杏子ちゃん!?」 視界がぼやける中、まどかは必死に手を伸ばし杏子を求めた。どろり。何かの液体が、まどかの手のひらをぬらした。

2014-02-22 23:18:17
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まどかが顔を上げる。そこには、胸元を境に体を上下に分断されたオフィーリアの躰が横たわっていた。 「火と熱はお気に召さなかったみたいだから、真っ二つにさせてもらったわ」そもそも、効き目も薄そうだったし、と、ほむらは小さな声で付け足し、髪をかきあげる"いつもの"仕草をした。

2014-02-22 23:31:00
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「杏子ちゃん!!!杏子ちゃん!!杏子ちゃん!!!!杏子ちゃん!!!だめええええええええええええええ!!!!!!!」 結界の中に叫び声が響き渡る。オフィーリアの上半身を強く抱きしめるまどか。 その足元にはオフィーリアの断面からあふれ出す白い蝋のような液体が水たまりを作りだしていた。

2014-02-22 23:35:53
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「まどか。………"佐倉杏子"とお別れをしなさい。ここはあなたの世界じゃない。杏子はもう……ううん。魔法少女はね。最初から、あなたの世界の存在じゃないの」 ほむらはまどかの背中を見つめたまま語りかける。 「いや」 「まどか」 「私は、杏子ちゃんのそばにいる」 「まどか!!」

2014-02-22 23:46:53
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「私は、杏子ちゃんのそばにいるって決めたの!!!」 まどかの叫びが、重く、強く、結界全体に響き渡った。 そして、ほむらは違和感に気付く。オフィーリアの断面から溢れだす白い血のようなものが、まどかを中心に泉を作りだしていた。そして、その謎の白い液体がじわじわとどこかへ消えていく。

2014-02-22 23:54:43
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「まどか、貴方、何をしているの!?」 慌ててまどかに駆け寄ったほむらは、その眼を疑った。オフィーリアの上半身もまた白い液体となって、まどかに溶け込む。足元に広がる白い泉もまた、じわじわとまどかの足元から吸い込まれて、消えていく。 「私は、杏子ちゃんのそばにいるって決めたの」

2014-02-23 00:00:45
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まどかの身体が、オフィーリアを"飲み干して”しまった。ほむらは、オフィーリアがまどかの中に消えるのを、ただ見ている事しかできなかった。 「そんな……どうして……」 まどかが呆然とするほむらに振りかえり微笑んだ。その笑みは恍惚として、しかし歪んでいて、お伽噺の中の魔女のようだった。

2014-02-23 00:06:01
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まどかが身に纏っていた使い魔の衣―だぼついた、しかし、煌びやかな衣―の上からでも分かる程に、まどかの下腹部は膨らんでいた。その異様な姿を見て、次に起こるとほむらが想像した事は、概ね正解であった。しかし、同時にほむらは必死にそれを否定した。そんな、まさか。そんな魔法のようなことが。

2014-02-23 00:13:15
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しかし、刻々とまどかの体に起き続ける異変は止まることはなかった。 まどかがそっと、自分の下腹部を撫でると、今度はまどかの身に纏った衣が蠢き、盛り上がって行く。 「はあああああああああああああんッ!!!!!!!」 ひときわかん高い、嬌声にも似た叫び声をあげたのはまどかだった。

2014-02-23 00:19:54
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まどかは天を仰ぎながら叫び続け、次第にその体は痙攣をはじめ、瞳は白目をむいてしまっていた。そして、その震えがプツリと止んだ瞬間、まどかの衣の中から、白い人型がずるりと這い出して来た。同時に、ガクリと糸の切れた人形のように倒れるまどかをその人型の腕が抱きとめる。 「なんて……こと」

2014-02-23 00:26:46
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まどかを抱きとめた白い人型はその輪郭線を蠢かせながら、ゆっくりと立ち上がる。それは二本の脚で大地を踏みしめてもなお、その体の蠕動が止まる様子はない。それどころか、その体積は膨れ上がっていく一方だ。 しかし次第に今度はその輪郭が、凹凸が、細かく、鮮明なモノへと変わっていく。

2014-02-23 00:32:22
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その姿は、ファンタジーの世界で聴いたことがあるような、人馬一体の怪物であった。そして、その人型にあたる、上半身のシルエットはさらに明確に人間のソレに、それも、ほむらも良く知る彼女その人の形を成していく。 「佐倉……杏子……!?」

2014-02-23 00:35:50
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「おはよう、杏子ちゃん。痛くない?大丈夫? 私、はじめてだったけど上手く出来たかなあ?」 その腕に抱かれたまどかが、意識を朦朧とさせながら杏子の顔をした怪物の首に腕を回して抱きついた。そして、それに応えるように、彼女もまた、少しはだけて素肌の見えるまどかの胸元に口づけを落とす。

2014-02-23 00:42:12