『ゴリラスレイヤー　ア・カインド・オブ・ダークゴリラ』#6

碌星らせん（ろくせい・らせん） @dddrill

(((何たる安普請……痛快を通り越して哀れよの)))(そのような場合か、ナラク!!)ゴリラスレイヤーもまた、剥がれ落ちる建材を飛び移りながら、上へと進む。ダークゴリラは何処だ。 65

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……ゴリラスレイヤーの上方、ダークゴリラはヘリめいた回転飛行を行っていた。そして、80階へ着地。制震装置やヘリポートが存在し、装甲化されたこの階層は崩壊を免れ、しかし達磨落しめいて自由落下していた。 66

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自由落下する80階層の中。「何事だ!!」ゴリモト・チバは声を荒げる。だが、それに答える者は無い。ただ、ゴリラの彼だけがその場で正気を保っていたからだ。「……フルーツ・ピラーが崩壊するとは」 68

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チバは自身のゴリラ状況把握力によって0.1秒で状況を把握。ピラーの崩壊という結論を導き出した。ならば、下層のゴリラ達はどうなったか。……生き延びる事が出来るのは、ごく少数であろう。 69

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「スミマセン、父さん……！」チバは亡き父に詫びた。そして、椅子の下へ身を隠す。ゴリラスレイヤー。たった一人の羽虫に等しきゴリラが遂にこの塔を打ち崩した。その事実に、まだ幼い心を怯えさせながら。 70

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『ゴリラスレイヤー　ア・カインド・オブ・ダークゴリラ』#6終わり #7へつづく