ガムラン氏（@M_Gamelin）による【艦これ×papers,please】SS #アルストツカ海軍東グレスティン鎮守府入国管理局

Norin_Gamelin @M_Gamelin

「Papers, please!」金剛の目の前には駆逐艦『曙』、そして彼女が金剛の求めに応じる気配はない。これは阿賀野と同じパターンか、そう思った金剛に浴びせられたのは思わぬ言葉だった。 #アルストツカ海軍東グレスティン鎮守府入国管理局

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「こんなクソ検問所、早く潰れてしまえばいいのよ！」曙は突然罵倒するなりすぐに検問所を立ち去る。「Oh...」金剛はそれ以上言葉が出なかった…… かと思えば全くそのような事はない。「Next!」 #アルストツカ海軍東グレスティン鎮守府入国管理局

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「Papers, please!」「Next!」「Papers, please!」「Next!」「Papers, please!」「服だけ駆逐艦のを着たってごまかせマセンよ！」「Next!」「Papers, please!」 #アルストツカ海軍東グレスティン鎮守府入国管理局

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「Next!」「Papers, please!」スタンプを押す音をBGMに、金剛の応対は続く。そしてその応対に割り込んでくるブザーの音。受付時間終了の合図だ。 #アルストツカ海軍東グレスティン鎮守府入国管理局

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彼女は最後の入国希望者に緑のスタンプを押し、職員出入簿へ記帳すると帰途についた。アルストツカ住宅省により割り当てられた八等級の住宅は暖房が行き届くまで三時間以上かかるために、家へ着いてもその間外套を脱ぐ事ができない。 #アルストツカ海軍東グレスティン鎮守府入国管理局

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金剛は暖房のスイッチを入れ、ぬるい空気が家の全体に行き渡ったのを確認するとベッドへ入り泥のように眠る。明日もまた、今日と何ら変わりの無い労働の日になるだろう。そして明後日も、その次の日も、また次の日も。 #アルストツカ海軍東グレスティン鎮守府入国管理局

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例えその日が入国希望者の運命を分かつ日になるとしても、パスポートにスタンプを押す――彼女らの運命を分かつ金剛にとってそれはごく普通の平日にすぎない。今はただ、睡眠だけが彼女の癒やしだった。 #アルストツカ海軍東グレスティン鎮守府入国管理局

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【艦これ×Papers, Please】#アルストツカ海軍東グレスティン鎮守府入国管理局【二次創作SS】 おしまいです。突発的な発作にお付き合いいただきありがとうございました。

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【艦これ×Papers, Please】#アルストツカ海軍東グレスティン鎮守府入国管理局【クロス二次創作】 https://t.co/UoLmHCOFvN 第二弾書きあがったのでブン投げたら寝ます

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人類の手には負い切れない能力を持った艦娘・深海棲艦。社会主義国家アルストツカにおいて、彼女ら専用の国境検問所があるのがアルストツカ海軍東グレスティン鎮守府入国管理局である。 #アルストツカ海軍東グレスティン鎮守府入国管理局

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そしてここで入国審査を担当する艦娘が金剛型一番艦の『金剛』。彼女は午前5時きっかりに目覚め、簡素な朝食を済ませると今日もまた入国管理局へ向かう。バスの中で金剛は最新の規則書を確認していた。これも彼女の日課だ。 #アルストツカ海軍東グレスティン鎮守府入国管理局

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「入国許可証が新たに発行、従来の入国券は無効……滞在目的と期間は矛盾のないよう問い質す事……OK!」規則書を閉じると、金剛は車内にある持ち帰り自由の新聞に目を通す。「太平洋からの艦娘流入が増加？Wow, 面倒な事になりそうネ」 #アルストツカ海軍東グレスティン鎮守府入国管理局

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新聞を一通り読み終わる頃、バスは目的地へ到着した。入国管理局とほぼ一体化している国境検問所には、早朝だというのに長蛇の列ができている。「Next!」いつもの通り、入国希望者を促す金剛。 #アルストツカ海軍東グレスティン鎮守府入国管理局

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「Papers, please!」駆逐艦『島風』がパスポートと入国券を提出する。金剛の表情が曇った。「Oh...島風サン、入国券はもう使えないヨ！今日からは入国"許可証"が必要デース！」 #アルストツカ海軍東グレスティン鎮守府入国管理局

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「ぉうﾞ……入国券ってさ、導入されたのおとといだよねぇ？」島風は怪訝な顔をして尋ねる。「Yes! ButこれはアルストツカのOfficialな新しい規則！Youはアルストツカへは入れないヨ！」金剛の言葉に島風は頬を膨らませた。 #アルストツカ海軍東グレスティン鎮守府入国管理局

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「アルストツカ人、規則かえるのはっやーいー！」「Next!」金剛は捨て台詞にも微動だにせず次の入国者を呼ぶ。「Papers, please!」彼女の求めに応じて潜水カ級が書類を出した。コレチアのパスポートと入国許可証だ。 #アルストツカ海軍東グレスティン鎮守府入国管理局

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「You, 滞在目的は？」「……ただの観光」「How long 滞在期間？」「三週間……」入国許可証には同様の記述がある。だが金剛は入国許可証に一つ大きな矛盾を発見した。 #アルストツカ海軍東グレスティン鎮守府入国管理局

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「Wait! パスポートのID番号が違いマース！これどういう事ネ？」「……ﾁｯ」やおら猛ダッシュで検問所から逃げ去るカ級。どうやら図星だったようだ。このような事はもはや日常茶飯事である。「Next!」 #アルストツカ海軍東グレスティン鎮守府入国管理局

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「Papers, please!」「入国許可証は？無い？Denied!」「Next!」「Papers, please!」「Next!」「Papers, please!」「タワイタワイなんてパスポート発行地は無いヨ！」「Next!」 #アルストツカ海軍東グレスティン鎮守府入国管理局

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「Papers, please!」「後ろに並んでる熊野もよろしく！二人で乗り継ぎなんだ！」次の入国者は鈴谷だ。「滞在期間は二日でOK?」「紙見ればフツー分かるじゃん、もー」金剛は入国許可証、パスポートを確認して緑のスタンプを押す。 #アルストツカ海軍東グレスティン鎮守府入国管理局

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「Next!」「ごきげんよう、鈴谷へは優しくしてくれまして？」「Papers, please!」あくまで事務口調を崩さない金剛に、熊野は憮然とした表情でパスポートと入国許可証を差し出した。 #アルストツカ海軍東グレスティン鎮守府入国管理局

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「Well... No, no! Youのパスポート、有効期限が過ぎてるヨ！」「は？」憮然としていた熊野の顔が一瞬素に戻る。「今日は11月27日！パスポートの期限は同月20日ネ！」金剛の容赦ない指摘。「あ……ありえませんわ！」 #アルストツカ海軍東グレスティン鎮守府入国管理局

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「このパスポートはつい最近更新いたしましたのよ！きっと何かの間違いに決まってますわ！」「文句はパスポートを発行している合衆連邦外務省に言ってくだサイ、ここはアルストツカの入国管理局デース！」 #アルストツカ海軍東グレスティン鎮守府入国管理局

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「向こうで鈴谷が」「帰ってくだサーイ！列の邪魔になりまス！」「嫌ですわ！通していただけるまでここから動きませんわよ！」金剛はやれやれといった顔でデスクの裏に隠してあるボタンをひと押しする。 #アルストツカ海軍東グレスティン鎮守府入国管理局

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アラーム音が鳴り、ほどなくして軍装の伊19が現れ、検問所に居座る熊野を魚雷で殴打し気絶させた。「ごくろうさまなの！」伊19は目の前の入国審査官に一礼し、魚雷と熊野を抱えて検問所から出る。「Next!」 #アルストツカ海軍東グレスティン鎮守府入国管理局