【兎虎】某吸血鬼漫画パロ【腐向け】

橘祐樹@虎廃/乗車済 @tachibana_wa3

よし。投下いくよー！？兎虎未満だしパロだよ！？ぶっちゃけ何が何だかだけどいいですかー！？

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【子ども寝付くまで劇場】 某吸血鬼漫画パロ① 注)兎モブ表現有 「配置換え！？」 「そうなんだよ…すまん虎徹」 だがお前にしか頼めないだ、っつって頭を下げるベンさんに俺は慌てて頭を上げてくれるよう懇願した。 だってそうじゃねえか。俺みたいなどうしようもない奴をベンさんは根気

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②強く側で励ましてくれて、会社が吸収合併された時にも解雇されそうな俺を引っ張ってきてくれた。 おかげでこんな俺でもアポロンメディアなんて巨大企業で働くことができて、更に秘書課在籍なんて死んだ友ちゃんが見たら今頃何て言うだろうか(さすが虎徹くん不可能を可能にする男ね！何て言いそうだ

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③とにかくそんな訳で吸収合併された後俺は役員になったベンさん付きの秘書でやってきてたんだけど、今度の辞令でいきなりの配置転換を命じられたんた。 「それで？今度はどこに…あ、もしかしてついに外回りとか裏方っすか？」 俺が秘書課とかそもそも無理ありましたもんねと笑って言った俺に

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④ベンさんは笑って「まさか！んなこと万に一つもあるはずねえだろ」って言ってて、いやそれこそまさかだよむしろ俺としては俺みたいな奴が秘書って事の方がよっぽどあり得ないんスけど…と思ったけど、それを言う前にベンさんが配属先の話を始めてしまった。 「今回お前に行ってもらう先なんだが…

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⑤驚くなよ？何とあの常務の専属だ！」 「は？常務…って、ちょっ…まさかあの！？」 「そうだ！あの、バーナビー・ブルックス・Jr付きだ！」 「ええええええ〜〜〜！？」 俺が驚くのも無理はない。 何てったって相手はあの、バーナビー・ブルックス・Jrなのである。 驚くなって言う方が

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⑥無理ってもんだ。 バーナビーと言えばこの巨大企業アポロンメディアでも最も有名なんじゃないかってほどの有名人だ。 このアポロンメディアを起こしたバーナビー・ブルックス会長の長男で、才能溢れるご両親の血を色濃く継いだ彼もまた容姿端麗頭脳明晰、10人が10人美形と認めるような目も

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⑦覚めるような超絶美形。(神話のアポロンがそのまま現代に飛び出してきたようだってのは会社の若い娘談だ)まだ20台ながらも常務としてその手腕を振るいアポロンメディアの発展に一役も二役もかっている若き雄だ。 ただしーーだ。彼にはたった一つだけ欠点…というかどうしようもない悪い癖が

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⑧存在した。 社内でも有名なその噂…それはーーー 「ーーーうぉおお…噂には聞いてたけど、ちょ…マジでか」 ー…アッ…バーナビーッ…はんっ… 隣室から漏れ聞こえる昼間のオフィスで聴くには余りに似つかわしくない隠微な音にげっそりしてしまう。 そう。経済界でも知らぬものは

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⑨いないってほどに有名なこの常務の悪い癖。 それがこの、女癖の悪さだ。 「まだ就業時刻には早いってのにオフィスでギシアンって…お盛んだねえ」 おじさんちょっともうその若さにはついてけねえわ なんて肩をすくめていればあちらもぼちぼちクライマックスなのか、喘ぎ声の間隔が徐々に

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10)短くなって行き、やがて一際艶めいた悲鳴が上がったのを最後に静寂が辺りを支配した。 やがてしばらくしてまだ力が抜けた様子でうっとりと相手にしなだれかかる女と、そん彼女の腰を抱いて現れた金髪の美丈夫…っておいおいちょっと待ていくら執務室だからってネクタイくらい締めろエチケット

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11)だろうが！？ 内心目を剥くも俺だってベンさんの秘書としてそれなりにキャリアもあるからな。あからさまに顔に出したりはしない。 「素敵だったわバーナビー…」 「ええ、貴女もケリー」 あ、ちゅーした 「んっ…ねえ、次はいつ…?」 「しばらくまた大きいプロジェクトが入りそう

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12) です…待ち遠しいですが、貴女に早く会えるためにも頑張りますね」 なーんて甘ったるいセリフをこれまたキラキラオーラがバシバシ出てるんじゃないかってくらい眩しい笑顔で微笑まれて…あーありゃイチコロだわな。 ああもうほらあのお嬢さんお目目がハートの形になってんじゃんあーあー…

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13) 「じゃあねバーナビー。また時間が出来たらメールちょうだい？絶対よ！？」 っつってまだふらつきながら(どんだけ超絶テクなんだよオイ)去って行くお嬢さんに頭を下げて見送るーーと。 「ーーで？そこの貴方。そろそろ用件を聞きましょうか」 ーーおお、きたきた。

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14) やっと自己紹介かよおじさん待ちくたびれちゃったよ。よーし！何事も最初の第一印象が肝心！笑顔！スマイル！鏑木虎徹！ お辞儀はきっちり30度。 長すぎず短すぎず。 頭を上げてにっこり笑って。 「ご挨拶が遅れて申し訳ございませんでした。 本日付でこちらの秘書室に配属と

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15) なりました鏑木・T・虎徹です。 至らない点もあるとは思いますが何卒 よろしくお願いいたします」 「ーーああ、貴方が例の……わかりました。話は聞いています。 結構です。お引き取りを」 「ーーーは？」 さっきのお嬢ちゃんにしてたのとは全く違う心底面倒臭そうに溜息を吐いて

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16) この超絶美形の常務様はもう一度「ですから、貴方は必要ないーーと言ったんです」聞こえましたか？おじさん。ーーなどとのたまったのだ。 「大体僕には前から秘書なんて必要ないと言っていたのに…どうせ父が人事に手を回したんでしょうが…全く。僕から話を通しておきますから貴方は元の

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17)部署に帰っていただいて結構ですよ。お疲れ様でした……全く父もどうかしてますね…しかも男の秘書なんて」 百歩譲って女性なら考えなくもなかったですが、男？ハッ…論外だ。 と、最後には鼻で笑われてしまった。 ああ、うん。本当に前情報通りだわ…ベンさんすげえな…つーかこりゃ

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18) 会長も苦労するわあ…なんて内心怒るより呆れる方が大部分だったけど勿論顔には出さねえよ？俺だって10年秘書やってるベテランだもん。 とっておきの澄まし顔でにっこりスマイル。 「ーー恐れ入りますが」 「確かにわたくしは男ですし、女性秘書のような華やかさは欠けるのは事実です

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19)が、それだけを理由に使っていただいてもいない内から必要ないと決めつけられるのは誠に遺憾です」 「ーーは？」 「どの程度使えるのかは常務の使い様次第かと。 とりあえずまずはしばらく使ってみていただいてからご判断いただいても遅くはないでしょう？」 さっきより温度の下がった

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20) 緑の瞳を正面から見返して、もう一度笑う。 「ーー上司の言葉に反抗する秘書が使えるとはとても思えませんが」 「反抗、じゃなく提案、ですよ」 にっこり。 じー。 無言の工房は一瞬だけ。 すぐに目の前の冷たい顔の男はフッとそりゃあもうわるーい顔で笑って「わかりました

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21) あなたの提案も一理あります」と言って立ち上がって。 ドサドサドサッと目の前で音を立てて分厚いファイルのピラミッドが積み上がった。 「これらの処理と、こっちの書類を元にした資料を4種類作成して下さい。それと明日の会議に必要な資料の作成と、各種案内状と通知状のテンプレート

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22) の作成もお願いします。僕もスケジュールは全て貴方のPCに関係資料共々送っておきますので……そうそう。くれぐれもつまらない事は聞かないでくださいね。僕は無駄が嫌いです。僕のやり方は過去のデータを見ればわかることですから」 ーーへーぇ？そう来る？ふーんわっかいねえ常務さん。

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23) カチンときたんだろうなあ。クールに見えてさっきからあんたの周りの空気がつんつんトゲトゲ…まるで神経質なウサギちゃんみてえ。 まあ付き合ってやろうじゃねえの。 あんまりおじさん舐めないでほしいね。 「かしこまりました」 後ろに同行してた同じ秘書課の先輩が青くなってる中

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24) 逆に俺は俄然張り切ってにかっと笑って 「かしこまりました」 と返してやれば盛大に顔をしかめるウサギちゃん。 「お手並み拝見と行ききましょう。おじさん。」 せいぜい僕の足を引っ張らないでくださいね。 フンっと笑う顔はやっぱり超美形だけどめっちゃ嫌なやつだな…