【要注意】palezio氏によるユダヤ関連のNAVERまとめのトンデモなさ
友人の指摘で今初めて知ったのですが、「NAVERまとめ」って金儲けできるシステムになってるんですってね(通常、1ページビューあたり0.02円だとか)。ということで、あれがいかにトンデモかを検証・暴露・確認する度に閲覧数を増やしてしまうのも考えものですね。となると違反報告ですかね。
2014-03-07 00:37:59ご指摘感謝します。私としては、飢饉=ユダヤ原因説を基礎とするユダヤ・ボリシェヴィキ神話の批判とポグロムの性格をめぐる歪曲の批判とを基本的には別々に行ったつもりでしたが、たしかに、陰謀論者の意図的な印象操作の誤った前提に引っ張られる格好になってしまいました。@NakanishiB
2014-03-07 01:11:13@royterek どうも、ご返事ありがとうございます。私は専門家どころか、きちんと把握しているものでもないのですが、今回の危機のややこしさに絡むのでつい。まとめを読む限り件の人が酷い陰謀論であるのは間違いないですし、ここで指摘しても(続く)
2014-03-07 01:23:26@royterek 変に読む人に陰謀論を広げるほうに誤解されたりはしないだろうと思いまして。リヴォフのポグロムについてなどよく知らないことが多く参考になりました。失礼しました(続く)
2014-03-07 01:25:34陰謀論をいちいち反駁していくのはとても消耗する。しかしそういうことを怠ってきたことのツケが、たとえばユダヤなら、今回のアンネ本等の切り裂き事件として表れたのだと思う。この種の悪質な陰謀論の横行に対して社会が不寛容であるという姿勢を見せつけない限り、同様のことは繰り返されるだろう。
2014-03-07 01:41:29ユダヤ・ボリシェヴィズム陰謀論の更なる蔓延を防ぐ上で、ユダヤ人がソ連を支配していたという言説やそれに準ずる主張は容赦なく否定することが肝要である。この点はいくら強調しても強調し過ぎることはないものの、ユダヤ系社会主義者がロシア革命に果たした顕著な役割を無視できないのも当然である。
2014-03-07 18:07:41「(1941年)6月29日の朝、最後のソ連兵が引き払った後、支配者がいなくなった街(=ルヴフ)は無法状態で、商店や事業所では略奪や放火や銃撃が発生していた。すでにこの時までにウクライナ民族主義者による民警が組織され、街は自分たちのものだといわんばかりにパトロールを開始していたが、
2014-03-10 17:10:54→彼らのなかには、ユダヤ人の住居での略奪に加わる物もいたという。しかし、この混乱に乗じた略奪がユダヤ=ボリシェヴィキに対する報復的ポグロムへと様相を変えるのは、翌6月30日のドイツ軍到着後のことだった」(野村真理『ガリツィアのユダヤ人ーーポーランド人とウクライナ人のはざまで』)
2014-03-10 17:24:08「(ルヴフのブリギトキ)監獄で(ソ連の政治警察NKVDに)犠牲者のなかにはユダヤ人もいたが、このことは、ナチとウクライナ民族主義者とポーランド民族者主義者のすべてによって無視された」(野村真理『ガリツィアのユダヤ人』)
2014-03-10 17:17:33「(NKVDに殺害された政治犯の)検視には親衛隊宣伝部の3人のカメラマンも同行したが、ルヴフ方面に展開した第49軍団が、同日、第17軍総司令官部宛てに打ったテレタイプは、彼らが、監獄の惨状をボリシェヴィキの正体を暴露するまたとない宣伝材料と見なしていたことを示している。→
2014-03-10 17:20:00→そして、ナチの筋書きによれば、解放者たるドイツ軍の到来には、ボリシェヴィキの蛮行に対する現地住民の怒りの「自然な」爆発が花を添えるのでなければならなかった」(野村真理『ガリツィアのユダヤ人』pp.171-172)
2014-03-10 17:21:38「部分的には内容が矛盾する同時代の記録や回想録によって当時の状況を再現すれば、ポグロムは、6月30日のうちに、ルヴフの街頭で散発的に始まったと思われる。→
2014-03-10 17:42:39→散発的というのも、6月30日の段階では、ポグロムは発生していないという証言とポグロムの発生を推測させる史料とが、ともに存在するからである。」(野村真理『ガリツィアのユダヤ人』pp.173-174)
2014-03-10 17:44:10「しかし、おそらくウクライナ人の「ポグロム気分」が一気にエスカレートするのは、ドイツ側が監獄の死体の処理をユダヤ人にやらせることを決定し、7月1日の早朝、ウクライナ人の民警を使って、ユダヤ人狩りとユダヤ人の監獄への連行を開始した時点である。→
2014-03-10 17:46:11→ウクライナ人たちは、跪いたままの恰好で膝から血を流しながら監獄に引き立てられるユダヤ人に対し、「ユダヤ人を撃ち殺せ、この人殺しども」と叫んだ。→
2014-03-10 17:51:10→街のあちこちでは、襟にSS(親衛隊)の徽章をつけたドイツ人とそのウクライナ人協力者たちが、老若男女の別なくユダヤ人を路上に引きずり出し、暴行を加え、着ている服で汚れた公衆便所を磨かせ、割れたガラスを素手で運ばせた。」(野村真理『ガリツィアのユダヤ人』pp.174-175)
2014-03-10 17:52:21「再興ウクライナ国家は、アードルフ・ヒトラーの指導の下にヨーロッパおよび世界に新秩序を創出し、ウクライナ人民にモスクワ占領からの解放の手を差し伸べている国家社会主義大ドイツ国と緊密な協力関係を築くであろう」(1941年6月30日:ウクライナ民族主義組織OUNのウクライナ再興宣言)
2014-03-10 19:23:09「1941年6月17日、帝国保安本部長官ハイドリヒが特別行動隊の4人の隊長に対して口頭で与えた指示は、共産主義者とユダヤ人の掃討を、ドイツ人の手によらず、あくまでも現地人による自己浄化運動として始動させよ、ということであった。この指示は、6月29日付けの書面でも繰り返された。→
2014-03-10 19:29:09すなわち『あらたに占領さるべき地域の反共産主義的あるいは反ユダヤ的集団による自己浄化運動は、これを妨げてはならない。それどころか、必要であればそのような運動を、それと気づかれぬように誘発し、強化し、正しい方向へと導かねばならない。→
2014-03-10 19:30:50ただし、そのさい、それら現地の『自警団』が、あとになって何らかの指示や政治的確約の付与をたてに取るようなことが起こってはならない』とされる。→
2014-03-10 19:33:18→さらに、現地住民によるポグロムの挑発は占領直後にのみ可能であり、それゆえ特別行動隊が、実際の戦闘行動を行うドイツ国防軍の了解をえて、できるだけ早く占領地に入ることの必要性が認識されていた。→
2014-03-10 19:34:43→…ルヴフの参考になるのは、ドイツ軍による占領後まもなく、リトアニア人を主体とする大規模なポグロムが発生したカウナスの事例である。…特別行動隊Aの隊長…は、カウナスのポグロムにおいて、特別行動隊の操作によってハイドリヒの指示が実現されたことを示唆している」(同上、p.249)
2014-03-10 19:39:26「ナチ・ドイツは、ポグロムがどちら側から仕掛けられたものであったにせよ、ウクライナ人のユダヤ=ボリシェヴィキに対する憎悪をみずからの水路に引き込み、ハイドリヒのいう、現地の反共産主義的、反ユダヤ的集団による自己浄化運動のシナリオを実現させた。→
2014-03-10 19:41:48