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ある見識ある僧侶の方が言われた、「定年して、どこかの仏教宗派で住職の資格を取り、山奥のお寺で地域に貢献しながら仏道の道を歩む……“そこは地獄だやめておけ!”」という言葉が胸にビシバシと響いてくるなあ、おい!
2014-03-05 22:36:29「葬儀・宗教離れで困窮するお寺」みたいな話になると「布教・伝道を頑張って新規の信者さんを増やせばいいのに」という意見が出てきたりするが、なかなか言うほど簡単じゃないんだ。
2014-03-06 06:51:06なぜって現行の「檀家制度」は、江戸時代のキリシタン禁令が基礎になってるもので、つまり「変な外国の宗教を信じてる奴」をなくすために、日本の「イエ」のすべては、どっかの寺の檀家ということに制度上してしまったことから今に至ってるわけだ。
2014-03-06 06:52:33だから「私は無宗教です」なんて日本人個人は割といるけど、実は寺側から見れば「無宗教のイエ」ってのは基本的に存在しないんですよ。歴史的、伝統的、地域共同体的に「日本のイエ」は大抵どこかのお寺の檀家ということになっていて、「宗教的にまっさらなイエ」というのはそんなにないの。
2014-03-06 06:55:20そして寺―檀家の関係というのは地域主義で、熊本県の寺が青森県民を檀家にしてもあんまり意味がないので、仮に「新規営業」をするとしたら近所でやるしかない。つまりご近所のお寺、歴史的にもつながり的にも仲間のお寺の檀家を改宗させてぶんどる、みたいなことになるわけ。
2014-03-06 06:58:30最近はあえてそういう「ぶんどり行為」をやるお寺も一部には出てきたが、基本的には自粛すべきことと考えられているので、そういう意味もあってお寺に「新規営業」という概念は、基本的には、ない。最初から歴史的に抱えている檀家を相手にしてしか「商売」ができない世界なわけ。
2014-03-06 07:00:58こうすると問題になるのは「寺の世襲化」なわけ。「新規営業」ができない世界である以上、裕福な寺に生まれた坊さんは一生裕福、貧乏な寺に生まれた坊さんは一生貧乏ということになってしまう。
2014-03-06 07:02:49江戸時代から戦前のある時期まで、つまり「寺の世襲化」が完了してない時期まで、「あの貧乏寺の坊さんはデキる」みたいな話になると、宗派内で話をつけてあげて、裕福な寺にステップアップできたりしたんだが、今のお寺は親族世襲経営みたいになっちゃったんで、これがなかなか難しい。
2014-03-06 07:05:07ゆえに当方は「寺の世襲」には反対の立場なんだが、それは「坊さんが妻帯して女を抱いてる!」とかそういう話じゃなくて、「寺の世襲化」が坊さんの世界に、変更不可能な固定階級制度みたいなものをつくりあげてしまっていることに理由があるわけです。
2014-03-06 07:06:39構造的に問題が多く、かつ抜本的な解決策は無いので何とかやりくりするほかはない。……問題の多い状態なんですが、鮮やかな開放とか輝かしい出口はないのですよねぇ。
2014-03-07 17:33:50