意識の低い就活生森山の内定

意識の低い就活生だった森山bot @Entry2Heart

宮地「は？ いきなり連絡してきて何だよ。つーか、お前まだ就活やってたのか」

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岡村「そりゃめでたいのう。…ところで、彼女の方はどうじゃ。…そうか。そろそろワシらで付き合うことも真剣に考え始めんとな」

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武内「海常に顔見せに来い。待っとるぞ」

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伊月「おめでとうございます！ そんな…全然気にしてないですよ。八つ当たりされんのは慣れてるんで。これでしばらくは一緒にバスケできますね。練習、顔出しに来てください」

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笠松「おう、おめでと。何だよ、その顔。…見えてねぇけどわかんだよ。オレはお前なら大丈夫だって信じてたぜ。そうだな、途中から小堀と自分のことのように対策練ってたもんな。なあ、森山。オレがお前の力になろうと思ったのは、お前が決めたことだからだ。…何でもねぇよ」

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黄瀬は時差あるから後回しとして、おおかた報告が終わった。あとは…今吉だけか。 ……気が進まねー。どうせアイツのことだから、喜びに水を差すどころか冷水を浴びせてくるだろー？ もう雪は溶けたが、まだ特別な気分に浸っていたい。でも、なんだかんだ応援してもらったしなー…

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ケータイが震えた。まさかとは思ったが、やはり今吉だ。向こうからかけてきやがった。こういうときに連絡がくるのが今吉って男なんだよ…ﾋｴｯ

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「もしもし？ 内定もろたんやて？ おめでとさん」 「お、おう。今ちょうど今吉にも報告しようと思ってたところでさ。(なんでもう知ってるんだ)」 「風の噂っちゅーやつや」 「心を読むな！(でも、あれ…意外とフツーじゃねーか)」 「ワシが何も言わんでも森山もう充分嫌な目に合うてるやん」

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「…どうゆう意味だよ」 「森山はアホやけど、そこまでアホやない。自分で分かっとるはずやで」 今吉の声音は飽くまで軽い。でも、オレの声は違った。 「……それを言ったらお前も同じだろ」

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「ワシはあの一年に懸けとった。悔いはあらへんからもうやらへん。今でもそれでも最強は青峰や思うとる」 「今吉、バスケ好きじゃねーの」 いつだったか、笠松にも同じ問いかけをした。

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「好きやで？ でも、ずっとボールに触れてたいゆう好きとはちゃう。勝負としてや。“勝てば官軍、負ければ賊軍”言うやろ。仲良しこよし、過程も大事にしよとは思わんし、自分でどうこうしよとも思わん」 「…オレにどうしろっつーんだよ」 「どうもしなくてええんちゃう？」

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「IT企業の営業やったっけ？ 数ヶ月後には辞めたなんで自分。そのときを楽しみにしとるわ」 呪いにも似た予言を言い渡して今吉は笑った。このときばかりは妖怪ではないオレにもわかった。今お前絶対開眼してるだろ。

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言いたいこと言って切りやがった。案の定、今吉と話したら死ぬほど興が削がれたが、今吉と話すと少ない言葉で全て伝わるのはラクかもしれない。もやもやしていたものの正体が分かった気がする。 どうしようもない。覚悟を決めなくちゃな。きっと彼女でもできれば忘れられる。そう、彼女さえできれば。

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「おやすみ。夢を通して今吉に1on1を挑みにいくぜ！」 とメッセージを送りつけておいた。 オレの周りでバスケをやっていないのは今吉だけだから。

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ただいま。今日は久しぶりに部活の練習に顔出してきた。当然ちゃ当然だが、伊月はいいって言ってくれたけど、オレが混ざったら後輩の連携の練習にならないわけで…もう筋トレしても意味ねーし。 …クラブチームにでも入ろうか。でも、仕事慣れるまでは仕事に集中した方が…

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内定通知書ポストに届いてた!! 明日、内定者懇親会なのに来ねーなってソワソワしてたから良かったよ。 何着てこうか迷ってるんだ。みんなはピンクとアニマル柄、どっちがいいと思う？

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そうだな、ピンクはこの前、学校で女子に「森山君ってよくピンク着てるし七三分けだしお笑い芸人のかすがに似てるよね」って言われたからやめよう。アニマル柄でワイルドなオレを演出しよう。

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入社承諾書にサインして印鑑を押した。これでいい。明日これを提出すればいい。これでいいんだ。 http://t.co/nC1MsRshkk 内定が決まって幸せ絶頂のはずなのに…どうしてこんなにモヤモヤするんだ。選択するのが怖い。変化するのが怖い。(ハッ) これが…マリッジブルー!!

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やっぱり就活と恋愛は似ている。マリッジブルーを体感してると思ったら何だか興奮してきたぞ。そう考えると入社承諾書は婚姻届か…ふふふ。

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内定者懇親会に行ってきます！

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うわっ… オレの服装、チャラすぎ…？ 「私服で構いません」っつーからおめかしして来たのに、みんなスーツじゃないか！ 就活のこうゆうところが未だにサッパリわからん。

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おっ！ 女の子の中にはキレイめワンピース？ってゆうのか？ 私服のコもいるじゃないか。よし、これをキッカケに話しかけよう！ そう、森山由孝はピンチをチャンスに変える男！

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「そこのお嬢さん！ オレの名前は森山由孝。名前を聞かせてくれませんか？」 「…○○です。森山さんは目立ってたので、先ほどの自己紹介で覚えましたよ。すごい服ですね…」 もう名前を覚えられてるだと!? このコ、オレに気があるな。 「オレもキミのことずぅーっと気になってたんだよおぉ〜」