【実況】シー・ノー・イーヴル・ニンジャ#3(発掘)
- karafuto1979
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「カラテのワザマエ、状況判断、奥ゆかしさ。申し分無し」スローハンドは言った。「ギルドをより高次の組織へと導く存在たりうるやも知れぬ」「……絶賛だな。スローハンド=サン」イグゾーションは含みを持たせた。スローハンドは目を細める。「何か引っかかる事があるか、イグゾーション=サン」
2011-07-28 19:18:59イグゾーションはしばし沈黙し、答えた。「そこよ。その申し分の無さ、完璧さ。それがかえって、彼の真意を隠しておるように」「……」「彼の来歴も、実際コウモリめいている事だ」「ふむ」スローハンドは沈思黙考した。イグゾーションは扇子を取り出し、己を扇いだ。スローハンドは茶菓子を取る。
2011-07-28 19:32:48カコーン。茶室の黄金ショウジ戸の向こうで、控えめなシシオドシが鳴った。これはイグゾーションへの何らかの報せの合図である。外には配下のアデプトないしマスター位階のニンジャが膝まづいているはずだ。しかし当然、「用ができた」などと言ってこの場をすぐに中座するような行為は厳禁である。
2011-07-28 20:00:09「おや、何か聞こえましたな」スローハンドが水を向けた。彼も勿論シシオドシ音がイグゾーションへのメッセージ合図である事を知っている。イグゾーションは頷き、「私が見てきましょう」と答えて腰を浮かせた。「こちらはお任せください」とスローハンド。「申し訳ありません」とイグゾーション。
2011-07-28 20:06:50ラオモト=カンがショー・コスギなら、“ロード”はJJサニー千葉かね。ニンジャスレイヤー(フジキド=ケンジ)は……細川茂樹? #忍殺 #NJSLYR
2011-07-28 20:18:21二人のやり取りはアートめいて滑らかに完成されていた。ワビチャに精通しない者がこういった場に紛れ込んだ場合、まず間違いなく、恥辱のあまり自らセプクするはめになる。こういった官僚的儀礼の数々は長い年月をかけて形成された無言の障壁であり、格差社会を強固に維持するシステムなのだ……。
2011-07-28 20:20:07「ドーモ、クラミドサウルス=サン」茶室を離れたイグゾーションは廊下で傅く茶色のニンジャに目配せした。「ハハーッ!」クラミドサウルスは両手を顔の前で組み合わせアイサツした。「君の姿を見られるという事は、首尾があったと考えて良いのかな」「その通りでして!」クラミドサウルスは頷いた。
2011-07-28 20:59:52「見つけましてございます。ウミノ・スド。存命です。まぁ、見つからなかったのは、偽名で獄中にいたからでして。ちったあ考えたんでしょうなぁ、しかしまぁ、考えが浅いといいますか、こうなると袋の中のネズミですわ」「でかした!素晴らしいぞクラミドサウルス=サン」イグゾーションは褒め称えた。
2011-07-28 21:17:03学生時代は実際チャドー部だったのだがお点前でひとつでも手順を間違うと次に続かないのね、即ムラハチはリアル・インシデント! #NJSLYR
2011-07-28 21:34:38「ありがたき幸せで!」クラミドサウルスは額を床に擦りつけた。イグゾーションは彼を促して先を歩かせ、廊下を進んでゆく。ここはキョート城の高い階で、廊下はバルコニー状、朱塗りの手摺の向こうにはキョートの夜景が広がる。夜空には汚染大気を透かして満月が出ている。「風流なものだ」「へへえ」
2011-07-28 21:44:14「今回の任務は君ひとりの極秘任務だよ。ウミノの居場所を知るのは、私と……君だけだ」「へえ。ありがたき幸せで!口が固いのが取り柄でして」クラミドサウルスは頭を掻いて照れ、ノソノソ歩いて行く。「私自身がプリズンへ直々に向かわねばならん。ウミノが抱えるのは、それほどまでに重大な秘密だ」
2011-07-28 21:55:39イグゾーションはクラミドサウルスから受け取ったマキモノを懐へしまい、繰り返す。「重大な秘密なのだ。……すまんな……」「へえ?」イグゾーションの謝罪をクラミドサウルスは訝しんだ。「そりゃもう、お安い御用です……?」「君の忠誠を疑った事はない」イグゾーションは彼の肩に手を置いた。
2011-07-28 22:04:15