【実況】 フィジシャン、ヒール・ユアセルフ #4(発掘)
最近周りの人間に忍殺布教が大分成功してきており、『実際ヤバイ』『爆発四散する』『アバーッ!!』などのコトダマで意思疎通が出来るようになってきた #NJSLYR
2011-11-18 15:07:34オオヌギ・ジャンク・クラスターヤードからタマ・リバーを 遡ると、そこは巨大な車両廃棄区画である。ナンバープレートを剥がされ、ネオサイタマ中から集められてきた自動車たちの墓場が、川の両岸に広がるのだ。 1
2011-11-18 15:07:53廃墟めいた立体駐車場が空を遮り、積み上げられたスクラップ達の間を時折、フォークリフトや後ろ暗いヤクザリムジンが走り抜ける。廃墟区画の縄張りは闇の勢力の管理下で厳重に切り分けられている。クズ鉄、レアメタル、車載UNIX、人工知能、スシマシン、偽装プレート。宝の山なのだ。 2
2011-11-18 15:14:03それでもこれだけ広大な廃墟的空間となれば、管理の目をかいくぐり、命知らずのスクワッター達や、ガス吸い、自然繁殖してしまったバイオスモトリすらもが混沌と隠れ潜んでいる。見よ!あそこを。廃棄されたトーフトラックの薄汚れたホロに首を突っ込むバイオスモトリだ。 3
2011-11-18 15:20:43「フシューッ、フシューッコーッアバッアバッ」ホロからはみ出した巨肉が醜くふるえ、くぐもった咀嚼音が聴こえてくる。バイオスモトリがホロの中で何かおぞましいものを食べているのだ。それがトーフで無い事は明らかである。「……ビンゴウ!」その醜い尻を、遠くから銃口で指し示す者あり。 4
2011-11-18 15:25:28赤いモヒカンヘアーの青年は口からバリキドリンク由来のヨダレを垂らして喜んだ。レーザーサイトつきの無骨な銃は、型落ちしたデッカーガンの横流し品であろうか?彼は相棒のカモメヘアー青年を振り返った。「俺が睨んだ通りだ!」カモメヘアー青年のサイバーサングラスに「大入り」の文字が灯る。 5
2011-11-18 15:33:09「最高だぜ」カモメヘアーはガムをクチャクチャ噛みながら恍惚として言った。彼の武器はハープーン・ガンだ。逆棘つきの物騒なモリを発射する対バイオマグロ武器で、携帯許可証が要るシロモノである。当然、無免許だ。二人はこの廃墟を狩り場とする残虐なマンハンターである。 6
2011-11-18 15:39:36彼らは殺人衝動をどうしても抑えられなくなった異常者であり、公式には人口ゼロとされるこのスクラップ区域で自由な殺人を愉しむべく、わざわざ遠征して来ているクチだ。普段はスクワッター達を追い回す彼らであるが、バイオスモトリは身体が大きいため、獲物としてより好まれるのだ。 7
2011-11-18 15:47:28