たんぽぽ過去編

花山たんぽぽの過去です。 みんなに比べればそれほど暗くもないと思いますし、たんぽぽ自身もこのトラウマを乗り越えつつあります。 たんぽぽの今の笑顔があるのは囚人学生たちのおかげです!!笑
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つむじ @tumu_7

@tos あるところにとても仲のいい夫婦がいました。その夫婦はお互いの長所を伸ばし合い、お互いの短所を支えながら2人で幸せに生きていました。

2014-03-29 16:52:50
つむじ @tumu_7

@tos その夫婦の間に生まれた子供が、たんぽぽ。まるで綿毛のようにふわふわの髪をした元気な女の子。夫婦は、子供ができにくく、子供を諦めかけていたので、たんぽぽが生まれ大変喜びました。

2014-03-29 16:53:25
つむじ @tumu_7

@tos それから2人はたんぽぽにありったけの愛情を注いで育てました。そのおかげか、たんぽぽは挨拶もでき明るく優しく友達思いのとてもいい子に育ちました。

2014-03-29 16:55:14
つむじ @tumu_7

@tos すくすくと育ったたんぽぽは、あっという間に中学生に。友達もたくさんできて毎日がキラキラし、たんぽぽのオッドアイに映るもの全てが希望に満ちていました。

2014-03-29 16:55:40
つむじ @tumu_7

@tos しかし、たんぽぽのクラスは少しずつ悪いクラスになっていってしまいました。たんぽぽの仲のいい友達は、とても気が強くリーダー的存在でした。その子と喧嘩をすると、仲間はずれにされてしまうので、みんなだんだんその子に嫌われることを恐れ始めました

2014-03-29 16:56:17
つむじ @tumu_7

@tos ある日を境に、物静かな女の子、あやめちゃんがみんなに意地悪をされるようになりました。髪の毛を引っ張られたり、みんなの笑ものにされたり…たんぽぽはそれをただ見ているだけでした。たんぽぽも自分の立場を守ることに必死だったのです。

2014-03-29 16:56:32
つむじ @tumu_7

@tos たんぽぽはだんだん、そんな日々が嫌になってきました。「どうしてみんなで仲良くできないのだろう」「どうして自分がされて嫌なことを平気でできるのだろう」「どうして自分は見ているだけなのだろう」

2014-03-29 16:57:20
つむじ @tumu_7

@tos たんぽぽが何もできない日々を送っていると、ついに友達は取り返しのつかないことをしてしまいました。その友達はいつものように、あやめちゃんの肩をつかんで、壁に押しました。

2014-03-29 16:57:37
つむじ @tumu_7

@tos 友達は少しあやめちゃんを脅して、反応を見て楽しむだけのつもりでした。 ドンッという大きな音と、あやめちゃんの悲鳴が重なるとあやめちゃんは頭から血を流して動かなくなりました。

2014-03-29 16:57:53
つむじ @tumu_7

@tos 「え、やばくない?」「頭ぶつけたの?」「先生呼ぶ?」「え、でもそんなことしたら」ざわつく教室内。あやめちゃんは打ち所が悪かったのです。たんぽぽは、あやめちゃんの頭から流れる血を見ながら、声をあげました。

2014-03-29 16:58:14
つむじ @tumu_7

@tos 「ぽぽが悪いんだ、どうして…こんなことになるまえにどうにかできなかったの、どうしてみんなもおかしいと思わなかったの、どうして!どうして!なんでなんでなんで!!みんな!みんなだいきらいだ!!!!」

2014-03-29 16:59:06
つむじ @tumu_7

@tos たんぽぽは、そこからの記憶がありません。気がついたら血まみれの教室のなか、大人数の先生たちに身体をねじ伏せ、押さえつけられていました。そこから見える景色の中、たしかにあやめちゃんの目が開いていました。

2014-03-29 16:59:22
つむじ @tumu_7

@tos 「あぁ、あやめちゃん…てっきり死んじゃったのかと…」泣きながらたんぽぽはつぶやきました。そして、あやめちゃんの口から聞こえた声がだんだんフェードアウトしていき、たんぽぽは意識を手放しました。

2014-03-29 17:00:06
つむじ @tumu_7

@tos 「私も、みんなも、たんぽぽちゃんが…こ、殺そうと…したんです…」あやめちゃんの声はとても綺麗でいて、震えていました。

2014-03-29 17:00:21
つむじ @tumu_7

@tos 数日後…たんぽぽに二通の手紙が来ました。堅苦しい封筒と可愛らしい封筒に入った手紙です。たんぽぽは目を見開きました。そのまま膝から崩れ落ちました。そして大粒の涙と共に、声にならぬ叫びをあげました。

2014-03-29 17:08:05
つむじ @tumu_7

@tos 『たんぽぽちゃん、ごめんね。嘘をついて…怖かったんだ。あそこで本当のことを言って、また私いじめられるのが…あの後、クラスではたんぽぽちゃんの話で持ちきりになって、私も仲間に入れてもらえるようになったんだ』

2014-03-29 17:01:10
つむじ @tumu_7

@tos 『でも…私…つらくて。たんぽぽちゃんを悪者にしてしまったことが…私、あの時意識あったの。たんぽぽちゃんが怒ってくれてたの聞こえてたんだ。ごめんね、ごめん。私に優しくしてくれたのはたんぽぽちゃんだけだったのに。ごめんね、ごめんねたんぽぽちゃん』

2014-03-29 17:01:30
つむじ @tumu_7

@tos 「死にてえ…死にてえよ…死にてえよぉおおおおおおおおあああああああああああああ」 『たんぽぽちゃん、さよなら あやめより』 次に目を覚ましたのは、この学園の一室でした。そこからたんぽぽのキラキラした希望に満ちた毎日が始まったのです。

2014-03-29 17:02:41
つむじ @tumu_7

@tos 〜後日談〜 たんぽぽは、この学校へ来てから笑顔を取り戻しました。そこで気づいたことがありました。たんぽぽの今までの友達は友達ではなかったのです。本当の友達を手に入れたたんぽぽの、戒めのようにも聞こえる口癖が「死にたくない」に変わる日が来るのもそう、遠くはなさそうです。

2014-03-29 17:03:12
つむじ @tumu_7

@tos 【解説】 たんぽぽの仲のいいグループはいじめっ子グループでした。たんぽぽが実際になにかをやっていた訳ではありませんが、友達を止めることのできなかったたんぽぽもいじめっ子と同じです。ある日、いじめられっこあやめちゃんが大怪我をします。

2014-03-29 17:11:52
つむじ @tumu_7

@tos それを見たたんぽぽは非常に焦ります。いじめっ子リーダーは「私だけの責任じゃないよね!?たんぽぽあたしたち友達だもんね!?たんぽぽ庇ってくれるよね!?」とたんぽぽに泣きつき、その他の友達は手のひらを返して「私たち何もしらないよ?リーダーの子がいけないんだ」と逃げます。

2014-03-29 17:13:46
つむじ @tumu_7

@tos クラスのみんなも、普段は傍観者をしているだけで止めるそぶりも見せなかったくせに「いつかこうなるとは思った」「だからやめとけって思ってた」などほざき始めます。その自己中心的な人たちの声を聞きながらたんぽぽは自分を責めます。

2014-03-29 17:15:05
つむじ @tumu_7

@tos 「自分が止めれなかったからいけないんだ」「でも、自分以外の子だってあやめちゃんを助けようとしなかった」「だれが悪い子なの?」「ああ、そっか、全員か」葛藤のすえ、たんぽぽは暴れます。

2014-04-16 22:15:51
つむじ @tumu_7

@tumu_7: @tos 結局、あやめちゃんの意識が戻ったのですが、あやめちゃんはこの出来事を全部たんぽぽのせいにします。(リーダーに自分は怪我を負わされたと言えば、いじめがひどくなると思ったから)たんぽぽはそのことに少しはショックを受けます。

2014-03-29 17:25:08