座礁艦隊その１５　～迫撃～

RyoRi （VRVape屋さん） @ryorinovels

艦娘が全速走行したらタービンの音とボイラーの煙で車両並に居場所が暴露されるって書いてて気づいた。隠密行動は戦闘用の機関も内蔵の島風方式がええんや。島風、雪風、時雨、皐月以降の睦月型が該当する。

RyoRi （VRVape屋さん） @ryorinovels

ジーンとミームの違いなんやな

RyoRi （VRVape屋さん） @ryorinovels

目印のオアシスが視界に入ったところで、缶の出力を最小にし、音と煙をなくす。いったん停止、オアシスを索敵。103は後方警戒。敵の砲弾が拠点Aの観測地点と砲撃地点に再び降り注いでいるらしい。偵察部隊の消息が途絶えた場所でもあるからだ。近くの集落や岩場にも推測で撃っている。 #座礁艦隊

RyoRi （VRVape屋さん） @ryorinovels

「まずあのクソ忌々しい砲撃支援を黙らせないと、なんにも出来ませんよ」 敵がカウンターを仕掛けられたなら、こっちからも撃ち返せるはずなんだけど。敵地内にいるとしたら、迫撃砲のはず。 「迫撃砲って、榴弾だよね。そんなの艦娘に有効なのかな」 #座礁艦隊

RyoRi （VRVape屋さん） @ryorinovels

「朧あなたバカですか。榴弾は確かに爆発で広範囲に損害を与えるもので、モデル艦に準じた装甲を持つ私たちは貫通すらされませんけど」 「けど…何？」 「自分で考えてくださいよ」 榴弾は爆発で衝撃を加えるんでしょ？ 私の補足に舌打ちしながら、巻雲はええそうです、と続ける。 #座礁艦隊

RyoRi （VRVape屋さん） @ryorinovels

「装甲が実艦並でもサイズはこのとおりです。バイタルパートたる胸殼ですら、弾は止めても衝撃をすべて吸収できない場合があります。もしも直撃を受け機関部が揺さぶられたら、一時行動不能になるか、最悪……」 人間の脳震盪みたいなものね。 「クソ人類で例えないでくださいよ」 #座礁艦隊

RyoRi （VRVape屋さん） @ryorinovels

演習と言っても相手は本気のようだった。テロリストの戦力を再現しながら、艦娘と戦う用意で来ている。 「となると、迫撃砲もそのへんのちゃちな奴じゃなくて、車で引っ張る重迫じゃないですか」 マニュアルの敵戦力・迫撃砲のページを巻雲は見せた。車輪のついた大きな筒が載っている。 #座礁艦隊

RyoRi （VRVape屋さん） @ryorinovels

「あと、もしもあのまま北に逃げ続けていたら、アタシたち、待ち伏せに遭ってたかもしれない」 朧の言うとおりだ。あの迫撃砲は直撃を期待したものというより、私たちを誘導していたような気がする。かと言って、その場に棒立ちでいる愚は冒せない。オッサンの助言がなければとっくに…。 #座礁艦隊

RyoRi （VRVape屋さん） @ryorinovels

あれ。なんでオッサンは私たちの状況を知ってたのかしら？ その事を問いただすと、 『連装砲が10回。効力射やったでしょ？ その後に敵の迫撃砲の音がして、しかも谷間に沿ってだんだん北へズレて落ちてる。あー術中にハマったな、って分かるよそりゃあ。ダメもとで繋いでみたわけ』 #座礁艦隊

RyoRi （VRVape屋さん） @ryorinovels

『ま、無事でよかった。基本的に俺からは通信入れないけど、何かアドバイス欲しかったら遠慮なく繋いで。んじゃ』 「…あの小隊長様、何者なんでしょうね」 元提督なのよ。 「それはもう知ってますよ。音だけで状況を分析できるって、水陸でも相当経験積んでますよ。あー恐ろしい」 #座礁艦隊

RyoRi （VRVape屋さん） @ryorinovels

あら、人間をクソだなんだとこき下ろす巻雲が人間を怖がるなんて。 「嫌いだからこそですよ。変に 見くびってしてやられるのは、もうごめんですから。それよりもどうします。このまま拠点Dに回り込むか、迫撃砲をぶっ潰すのか」 後者を優先してやりたかった。でも居場所が分からない。 #座礁艦隊

RyoRi （VRVape屋さん） @ryorinovels

目の前に地図が差し出される。朧の砲撃地点から線が引かれ、幾つかのポイントにマークが書き込まれていた。 「お役立ちです」 地図の持ち主、巻雲は不敵に笑う。これ敵迫撃砲の予測展開地点？ アンタ、いつの間に分析してたの。 #座礁艦隊

RyoRi （VRVape屋さん） @ryorinovels

「今さっきの砲撃から割り出しました。着弾点は分かってますから、あとは射撃音から着弾音までのタイムラグと、マニュアルに載ってる砲弾の初速を利用しておおまかな距離を出して、あとはそれっぽいエリアを絞り込みました。この三地点の何処かです。撤収が始まってたらお手上げですがね」 #座礁艦隊

RyoRi （VRVape屋さん） @ryorinovels

艦娘がモデル艦並の装甲という決まりは無いし、モデル艦並の速度という決まりも無い。もしかしたら深海棲艦と戦う時以外な人間と変わらないのかもしれない。生ものかもしれない。アンドロイドかもしれない。もっと超常的な何かかもしれない。どう考えどう表現するかは、あなたの自由だ。

RyoRi （VRVape屋さん） @ryorinovels

「巻雲すごい！」 朧が目をキラキラさせる。朧がキラキラする場面がなんとなく分かって来た。 「ふ、ふん。まあ、褒められて悪い気はしませんねえ」 「どうする、叢雲？ どの地点も砲撃できるけど」 うーん。顎に手を当てて考える。ここで撃っても、ハズレならまたカウンターされる。 #座礁艦隊

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川内「いや、別にそっちの夜戦も嫌いじゃないけどさ・・・」

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提督「ゆきかじぇはしじゅみましぇん！」 雪風「しれぇ、雪風はそんなに滑舌悪くないです」 提督「なんでこういう時だけ陽炎型の服着るの・・・。不知火みたいな目でこっち見ないで・・・」

RyoRi （VRVape屋さん） @ryorinovels

艦娘は頭を吹き飛ばされても作戦行動を継続できるのだ。

RyoRi （VRVape屋さん） @ryorinovels

せっかく自分たちの居場所を再び隠蔽したのだ。直に迫撃砲部隊へ攻撃しに向かうことにした。オッサンも言っていた、歩兵サイズの強みを生かすのよ。缶の火は最小限に、タービンも回さないで。 「交戦規定は、撃たれたら撃ち返す、だね」 その通り。連装砲も装甲目標以外への使用は禁止。 #座礁艦隊

RyoRi （VRVape屋さん） @ryorinovels

重機関銃の残弾は？ 「102、残弾200と少しです」 「103、残弾250くらい」 101、残弾は250強。102、巻雲は新しい弾帯に換えといて。12.7ミリ重機はリロードにどうしても時間がかかるから。 「少ないのは箱捨てていいですか？」 ダメよ。見つかって辿られる。 #座礁艦隊

RyoRi （VRVape屋さん） @ryorinovels

海なら不要なものは投棄してしまうこともできるが、陸では捨てたものはそのまま残る。埋めようとしても痕跡が残る。こちらの砲撃地点を予測だけで当ててきた連中だ、モノが残っていたら明確な追跡の手がかりを与えてしまうことになる。 #座礁艦隊

RyoRi （VRVape屋さん） @ryorinovels

せめて迫撃砲を潰すまでは見つかりたくない。もしも場所が間違っていたら？ 複数部隊展開していたら？ すでに撤収を終えていたら？ 不安は尽きない。だけどそれが戦いだ。取りうる全部の手段で運任せの要素を可能な限り少なくし、残った運を天に任せる。これまでもそうだ。これからも。 #座礁艦隊

RyoRi （VRVape屋さん） @ryorinovels

地図を確認。この谷間に沿って、ただし左右の稜線ギリギリに分かれて展開。私と103は右側、102は左側。 お互いの方向を警戒。稜線に観測班の妖精さんを出して並行させて。敵を捕捉したら逐次報告。いいわね。 「了解です」「分かった」 では移動再開。方位350。 #座礁艦隊

MIB＠C103土曜日(1日目) 東ユ61a @MIBkai

艦娘は兵器だし、危険な兵器だ。感情抑制？アテにならないものに頼るくらいなら、信頼関係を醸成したほうがよい、というのが普通の組織では……。

ANA @ANIGR

地獄としての戦場、無慈悲と理不尽。確かにこれらは艦これ創作の重要なテーマになりうる。しかしどうだろうか？多くのそういった露悪的な艦これ創作では提督は絶対的権力者で安全が保証された存在だ。戦場は地獄を建前にただの嗜虐趣味の象徴。ボクはそれらへのアンチテーゼとしてケンペイを書いたんだ