いろんな作家さんの創造の現場に居合わせてきました。ああいう奇跡が単なる「記憶の組み合わせ」とはにわかには信じられないけど、でも現実的に考えればそうでしかあり得ない。「天からアイデア」が降ってくるなんてことあるわけないんだから。
2010-11-01 17:49:46普通に新人さんとアイデアを出し合ってるときなんか、お互いに記憶の中にあるもの、漫画だったり映画だったり実体験だったりをそれこそ「順列組み合わせ」させてると思う。あのキャラにあのキャラの味を足して、こういう世界観で動かしたら…みたいに。
2010-11-01 17:50:00“天才的”なやり方じゃないかもしれないけど、こういう素朴な「順列組み合わせ」は決して馬鹿にできない。天才的じゃない分、万人に受け入れられるメジャーなエンタテインメントが生まれやすいんじゃないでしょうか。
2010-11-01 17:50:12たとえば「ブルースリーのキャラに松田優作を足して、マッドマックス2の世界観で動かす」とか(あの作品はそこにさらに素晴らしいギミックが加わってますが)。
2010-11-01 17:50:23「見る」「読む」などの体験として入ってきたものを、自分の血肉化するためには、食べたものを栄養にするのと同じで、分解して消化するプロセスを経るはず。天才は、そのときどんくらいのサイズまで分解するかが違うのかも。
2010-11-01 17:50:35それこそギリギリの分子構造まで分解して吸収しちゃったら、もうそれは「元」がなんなのか本人にもわからないはず。つまり潜在意識の領域にしまわれてしまうってこと。
2010-11-01 17:50:45そういえばある作家さんが「見て読んだもんを覚えてるうちは、本当に身についたことにならないんじゃないか」って言ってた。「忘れることで身に着く」ってのは感覚的にも腑に落ちるところがありませんか?
2010-11-01 17:50:56つまり全部潜在式の底に落とし込んで、それを潜在意識のなかで順列組み合わせさせて放出するのが「天才的創造」ってことなのかもしれない。
2010-11-01 17:51:11別に「天才の漫画の創り方」を分析したいんじゃなくて、私がここで言いたいのは次のふたつです。天才がやってることも凡人がやってることの延長線上あるんじゃないかってこと(多分だけど)。
2010-11-01 17:51:22もの凄くレベルが違うだけでやってることは同じなはず。空き地でバット振ってる小2がうんと上手くなるとイチローになる。だから「私はどうせ天才じゃないんだなー」ってボーっとしてるんだったら、自分に可能なレベルでの創造を一所懸命やったほうがいい。基本的には地続きなんだから。
2010-11-01 17:51:34とにかくボーっとしてて何か急に思いつく(天からふってくるみたいに)ことってまずないみたいですよ。前出の作家さんは「何も出ないときほど机に向かって考える」って言ってました。「ボーっとしたらダメ」って。
2010-11-01 17:51:46「あれとこれを足して、そこにちょっとだけひねりを加える」みたいな発想のがメジャーなものになるんじゃないですかね? まあ、これだって簡単なことじゃなくてそれこそ脳が引きちぎれるくらい知恵を出し合わないとうまくいかないんだけど。
2010-11-01 17:52:10「創造に必要なものは才能ではなく執念だ」って確か橋本忍さんが言ってたんですが(違ってたらごめんなさい!)、そういう考え方、すごく好きです。才能がない分は根性で補え! 精神論や根性論を馬鹿にしちゃダメ。理論と根性はどっちも同じくらい必要です。
2010-11-01 17:52:20凡才が死ぬほど頑張ったら、そこらの天才なんか相手にならんものができると思う。MANGA OPEN次回は11月30日締め切りです!http://morningmanga.com/news/800 もちろん「天才」も大歓迎。
2010-11-01 17:52:32