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異世界の神とよりしろの巫女【テドイア】

重音テッド×IAの物語。 人を救う為に呼び出される異世界の神。 それを宿す巫女のイアとの物語。
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大崎巧実(裏) @mboxtw2

時間が許す限り。今日のネタ。 神様のテッドさんと巫女のイアのお話。 テッドさんは神様と呼ばれてるけど、それは人間が勝手に呼んでるだけで、テッドさんは普通の人。 ただし、彼はイアの世界の住人ではないだけ。

2014-03-28 11:54:19
大崎巧実(裏) @mboxtw2

人は困ると異世界から住人を召喚する。 異世界人は魔法みたいな力を持ってるからそれを利用するだけ。 何故テッドさんの世界かというと、彼らは女の子に寄生する習性があるから。だから召喚するのは娘に限られ、その身体に神を寄生させるのです。

2014-03-28 11:57:59
大崎巧実(裏) @mboxtw2

寄生した神は、宿主の娘に人で言う恋をする。 宿主を愛し、尽くす為に様々な奇跡を起こすのです。 恋した彼女に喜んでほしくて。そして、宿主の娘に愛してほしくて、神は奇跡を起こし続ける。 愛されないとしても。

2014-03-28 12:00:31
大崎巧実(裏) @mboxtw2

呼び出した人は異世界人を神様と崇めはしても愛してはくれない。神は愛してほしくて奇跡を起こすのに、その想いは届かない。 そして人は困る事がなくなり、用がすめば神を元の世界に戻してしまうのです。 何度恋をしてもその恋はいつも叶わない。

2014-03-28 12:03:01
大崎巧実(裏) @mboxtw2

何度もテッドさんは人の都合で呼ばれ、その度に巫女に恋をしてきた。けれどいつも叶う事なく引き離されてしまう。 それをもう何度も何度も繰り返してきたのです。 そしてまた、テッドさんは人の都合で呼び出されてしまうんですね。

2014-03-28 12:05:39
大崎巧実(裏) @mboxtw2

イアのいる国は争いが起こり、困った国王がイアに神を呼び出せと命じるのです。 その命令に従い、イアはテッドさんを呼び出す。 そしてテッドさんを自分の身体に寄生させるんですね。 それからずっとテッドさんと一緒。

2014-03-28 12:10:53
大崎巧実(裏) @mboxtw2

テッドさんはまた気持ちは通じないんだろうな、と思いつつもやっぱりイアが好きになる。 そしてイアの願いをなんでもきいてあげるんですよ。諦めつつも、やっぱり好きな子のお願いをきいてあげたくて。 喜ぶイアの顔がみたくてせっせと奇跡を起こし続ける。

2014-03-28 12:15:23
大崎巧実(裏) @mboxtw2

続き。 イアの為に、せっせと奇跡を起こしてくれてたテッドさんだったけど、ある日。国の偉い人がイアに言うんです。神様を元の世界に戻してあげなさい、って。 沢山助けて貰ったのだから、これ以上拘束していては可哀想だよ、と。 つまりは用済みだから処分しろと。

2014-03-31 14:35:04
大崎巧実(裏) @mboxtw2

イアは偉い人の言葉をそのまま信じてて、可哀想だから帰してあげようって思うんですよ。今までありがとうございました、って。 それを聞いたテッドさんは「またか」って思うんですよ。 どれだけ愛しても、巫女は自分の事を好きになってはくれない。それが悲しい。

2014-03-31 14:36:00
大崎巧実(裏) @mboxtw2

返還の儀式の時。二人だけになる時がある。その時に、テッドさんは言うんです。愛して欲しかった、って。イアが好きだよって、だからずっと想いを返して欲しかった、って。 でももう諦めてしまってるから、寂しそうにそれだけ言いたかったって告げるんですね。イアはもうビックリ。

2014-03-31 14:37:21
大崎巧実(裏) @mboxtw2

巫女はある意味ずっと洗脳される。自分に寄生させる神は人ではないと。だから人が思う愛など持ち合わせては居ないし、そんな相手に選ばれるわけもない。 あれは『違う者』なのだから駄目だと。 けど、最後の最後に神様は普通の人だ、ってイアは知るんです。もう遅いのだけれど。

2014-03-31 14:38:38
大崎巧実(裏) @mboxtw2

返還の儀式によって元の世界にテッドさんは強制的に帰される。さよなら、って寂しそうに消えていくその姿をイアは最後まで見届けるのです。 そうして生まれる疑問。 向けられた想いを、その気持ちを踏みにじったのではないのだろうか? そしてイアは調べ始めるのです。

2014-03-31 14:39:54
大崎巧実(裏) @mboxtw2

『巫女』と呼ばれ祭り上げられる女達は偉い人が作り出したもの。 異世界人はすべて男であるが故に女にしか寄生しない。そして寄生した女に心から愛情を注ぐ習性がある。 すべてはその習性を利用する為に巫女は作られ、そして女達はその道具でしかない。神も同じく。

2014-03-31 14:41:15
大崎巧実(裏) @mboxtw2

巫女に選ばれた女達が住む神殿の自室。イアは隠された一冊の本を見付けるのです。それは先代の巫女達が残した記録。利用され続けてきた女達が必死に隠し、後世の巫女に告げた自分達の想い。 そしてイアは自分が利用されてる事、そして神様の本当の意味を知ったのです。

2014-03-31 14:42:44
大崎巧実(裏) @mboxtw2

巫女はその大部分が短い生涯を遂げる。それは神に選ばれた特別な娘だから、と民衆は信じ込んでいる。神の元へ召されるのだと。 でも実際は、神と呼ばれた男達の気持ちを踏みにじった事への最悪感に潰された者、真実を知り、口封じに殺された者、そして神を呼ばせない為に殺された者。

2014-03-31 14:44:07
大崎巧実(裏) @mboxtw2

巫女達はみな殺されてきた。だからイアもまた自分も遠くない未来に殺されるだろうって思ってる。 そしてその書物には今まで食い物にされてきた『神』への懺悔と、愛情が沢山詰まっていたんです。 愛してくれた神を同じように好きになった巫女もいたのです。

2014-03-31 14:45:19
大崎巧実(裏) @mboxtw2

何代も続いた巫女達は未来に想いを託し、その書物を残した。巫女だけが知るその場所にずっと隠されたそれには、何代もかけて見付けた召還の技術も載せられてた。いつか、何代目かの巫女が神を呼んで欲しいと。そして自分達の想いを神に伝えて欲しいと願う、その形。

2014-03-31 14:46:50
大崎巧実(裏) @mboxtw2

けれど巫女達の力ではその召還は不完全で、確実に神を召還出来るとは限らない。正規の方法では必ず邪魔されてしまうから、独自の方法で秘術を編み出した。 不完全なそれを試す巫女はいない。行う前に命を落としたか、怖じ気づいて行えなかったか。 それを、イアはやるんですね。

2014-03-31 14:48:11
大崎巧実(裏) @mboxtw2

宮殿の雲行きも怪しくなってきた頃。用済みの神も処分し、次は邪魔者の巫女を処分しようと動き始める。 どうせ殺されてしまうのなら、とイアはその書物に書かれた秘術を行うのです。 もう一度テッドさんに会いたいと、それだけを必死に願いながら。 けれどその秘術は上手くいかなかった。

2014-03-31 14:49:20
大崎巧実(裏) @mboxtw2

神を召還する事は出来なかった。けれど、テッドさんのいる世界にその声だけは届くんですよ。 テッドさんには届かなかったけれど、彼の世界に住む別の人がイアの言葉を受け取った。誰かが呼んでる、って。それを聞いたテッドさんはそれがイアだと知るのです。

2014-03-31 14:50:18
大崎巧実(裏) @mboxtw2

遠い、遠い空の向こうから聞こえてくる懐かしい声。そうしてテッドさん達は動き出す。 いつか愛した巫女の為、そしてその命を救う為。 イアは捕まり、その命を奪われる。それを知って急ぎ始めるのです。 処刑されまいと逃げるイアの前に現れる光の柱。入り口を作るのが精一杯だったけど。

2014-03-31 14:53:47
大崎巧実(裏) @mboxtw2

テッドさんがイアの世界に行きたかったけれど、それは出来なかった。二つの世界に穴を開ける事が精一杯だった。 その光の柱に向かっていうんですよ、おいで、って。テッドさんの声だと気付いたイアは、どうせ死ぬのだからとその中に飛び込むわけです。

2014-03-31 14:55:10
大崎巧実(裏) @mboxtw2

そうしてテッドさんの元に辿り着いたイアはその傍でずっと生きていくのです。 二つの世界に空いた穴は閉じられ、もう元の世界には戻れない。 でも、そこにテッドさんが居るからイアはいいのです。イア以外女が居ない世界だけれど。でも他の神々にも大事にされて、二人は幸せに暮らすのでした。

2014-03-31 14:56:53
大崎巧実(裏) @mboxtw2

そんなお話。 『女』と言う生き物自体が珍しいので、イアたんは結構ちょっかいかけられたりもするのだけれど、テッドさんが噛み付くので今では大人しいものです。 昔召還された事がある男達は知ってるから優しくしてくれるしね。 勝手も何もかも違う世界だけれど、でも幸せ。

2014-03-31 14:58:14