- kojirase_tokiya
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「……私もプロです。プロとして仕事を頂いた以上、それを全うするまで。否。今回のこの企画はこのために用意されたようなもの…」 「では、宜しく頼む」 「……ごくり」
2014-04-01 12:03:02「お~はやっほ~!!」 「お…おはやっほー…」 「!!!! ありがとうございます!!!」 「えっと…Hで頼む」 「あッ、何て素晴らしい発音。何故か自分が辱められているような響き! すみませんティッシュください。ボイスレコーダーも。あっ、ここのシーンだけBDに焼き増しお願いします」
2014-04-01 12:04:11「…あの、ここはお悩み相談をするところだと聞いた。俺がここに座っても良いのだろうか。俺のそれは相談ではなく要望だったのだが」
2014-04-01 12:04:58「Hさんは存在してくださるだけで良いんですにゃー! ああ、こんな至近距離…お互いの酸素を交換していると思うと胸が…すみません、ここの空気お土産にしてもいいですか、ビニール袋下さ……ん? 要望?」 「ああ。HAYATOさんに会いたいと、いう」 「!!!!!」
2014-04-01 12:05:59「!! 大丈夫か! 今すりガラスに頭をぶつけたような壮絶な音が!!」 「――夢じゃない…?」 「怪我はありませんかHAYATOさん!」 「はっ……そうだ。私は今、HAYATO…… だ、大丈夫だにゃ!! ちょっとビックリしちゃっただけにゃ!」
2014-04-01 12:07:00「では改めて。お会い出来て光栄です。おはやっほ~にゅーす、毎朝拝見しておりました。お元気そうで何よりです」 「い、いえいえ。あの人気アイドルの一人のHさんにそう言ってもらえるなんてこちらこそ光栄至極だにゃ!」
2014-04-01 12:08:06「そう言われると照れてしまいます。HAYATOさんと比べれば、俺なんてまだまだです」 「な、何かした方が良いことはありますでしょうかにゃ!」 「で、では…そ…その…握手をお願いしてもいいですか?」 「あく…しゅ…? 私の体と聖川さんの体が触れ合い、細胞レベルの交わりを…!!!?」
2014-04-01 12:09:08「やはり、こんな大それたことは、無理だろうか「我々の業界ではご褒美です」…そうか。では」 (!!!! 磨りガラスの下のスペースから聖川さんの白魚のような美しい手が…!!! ああ、近くで見ると何て色白で、きめ細やかな肌なんでしょう!!! ふ、ふふふ、触れてもいいのでしょうか…)
2014-04-01 12:10:03「? 何故俺の人差し指だけつまむのです?」 「!!! すみません。あの、プールとかで少しずつ体を水温に慣らしていくあれみたいなものだと考えて下さい」 「ふふっ、HAYATOさんは面白い方ですね」 「……いきます」 「……」(ぎゅっ)
2014-04-01 13:21:31(あああああああ聖川さんが私の手を強く握っ、て、あ、お互い手袋もしていない、何の隔たりもない状態で、この触れ合っている部分が細胞レベルの交わりを、お互いの細胞を交換し合って、あ、あ、あ、あ、あ、)
2014-04-01 12:12:28「HAYATOさんの力を頂けたような、晴れやかな気分です。ありがとうございました」 「…こちらこそ!!! 今日この時この瞬間は一生忘れません!!!!」
2014-04-01 12:13:31「お会い出来ただけでも十分貴重な体験だというのに、こうして握手までさせていただけるとは。今日のこの日は俺にとって、忘れられない大事な一日になりそうです」 「私もこれから毎晩ここのシーンを見返し続けます」
2014-04-01 12:14:30「最後に、これを…」 「ん? いえ、それは俺のものではありませんよ?」 「?」 「HAYATOさん、それはあなたのものです」 「!?」
2014-04-01 12:16:44「ST☆RISHを代表し、俺から貴方へ感謝の手紙をしたため、そして年長組である神宮寺が貴方にお渡ししたはずなのですが」 「!!! …れ、レンめ…妙な話だと思いました」
2014-04-01 12:17:35「今ここで読まれるのは少し恥ずかしいので、自宅に帰ってからお読み下さい」 「は、はいですにゃ! ありがとうね! すっごくすっごく嬉しいにゃあ」 「喜んでいただけて何よりです」
2014-04-01 12:18:19(嗚呼、すりガラスが!!! すりガラスの向こうの景色が見えないのが悔しい!!!! 帰り道に手紙用の額縁を探さなければ!!!!)
2014-04-01 12:19:14「それと、最後に」 「……?」 「俺のわがままを言ってしまうようで申し訳ありませんが、また、お会いしたいです」
2014-04-01 12:22:50「まだ自分はアイドルとして未熟で、貴方に握手をしてもらうだけでも緊張してしまうような、恥ずかしい有様です」 「…………」 「だから、いつか俺がもっと成長して、円熟の域に達したら……。あなたには、俺のその姿を見て欲しいのです」 「で、でもボクは……」
2014-04-01 12:25:50「……過ぎたわがまま、だということはわかっております…あなたは、俺にとっての憧れのアイドルです。永遠に」 「聖川さん……」 「……。すみません、つい、気持ちが昂ってしまって…涙を流すなんて、男児として情けない」 (そっか、ボクの顔は向こうには見えないんだっけ)
2014-04-01 12:28:55「最後の最後にこれだけ、言わせて下さい。 ……あなたは、HAYATOは永遠に俺の中での憧れのアイドルです」
2014-04-01 12:30:00