ゴスほむだけじゃなくてデビほむでもさっきのシュチュ使えるな。 ベットで寝ると実験された時の記憶がリフレインするため寝ないor座って寝るデビほむ。そんな彼女をベッドで寝かそうとまどかは……。ください!
2014-04-13 14:43:18何もない筈なのに、身体に杭の様なものが突き刺さる感覚が私を襲う。 (……まただ) あの世界での忌々しい記憶。繰り返された『実験』の数々は、今でも私の身体に残っている。 とても清潔とは言えないベッドに無骨なベルトで身体を縛り付けられ、様々な実験器具達による陵辱。
2014-04-13 22:20:53世界を作り変えて以来、私はベッドで眠ることができなくなってしまった。 床に体育座りで眠る悪魔の誕生である。 そして今私は、悪魔となって以来最大のピンチを迎えていた。
2014-04-13 22:21:01「ほむらちゃん、パジャマのサイズ、どう?」 「ええ、丁度いいわ。ありがとう、まどか」 「えへへ、いいの。突然だったのに、ほむらちゃんこそありがとうね」
2014-04-13 22:21:11簡単に説明すると、お呼ばれされて、夕飯を戴いて、「泊まっていきなよ」。これだけだ。 そして今まどかは嬉しそうに楽しそうにベッドの用意をしている。私と一緒に寝たいそうだ。 例え天使の様に愛らしいまどかが傍にいようと、きっと私はベッドで眠る事はできないだろう。
2014-04-13 22:21:20ベッドに並んで横になると、まどかがそっと布団を掛けてくれる。 (お願い、どうか今夜だけでも) 私の思いは無慈悲にも踏みにじられ、腕に太い管の様なものが突き刺さる感覚が私を襲う。
2014-04-13 22:21:41「……ぁっ」 「……ほむらちゃん?」 「……なんでもないの、緊張してしまって」 「そう……」 そう言っているうちにも、全身に様々な感覚が蘇る。 腕を軽快に走るメスの刃、お腹に当たる鋸の感覚、痛みがないのが逆に辛いくらいだ。
2014-04-13 22:21:50「っ、ふっ……は、ぁ」 「ほむらちゃん、具合が悪いの?お顔、真っ青だよ」 「ごめんなさい、私、わたし……」 「…………!大丈夫だよ」
2014-04-13 22:22:05気を効かせてくれたのか、まどかが私を抱きしめてくれる。 触れる手付きは優しく、身体も暖かいのに、私の全身を駆け巡る不快感は留まる事を知らない。 まどかが触れてくれている。という最高の状況だと言うのに。
2014-04-13 22:22:14「ごめんなさい、ごめんなさい……ぅぅああ」 「大丈夫だよ、怖くないから。大丈夫だから」 「ううぅ……あっ、あああ」 「怖くないよ、痛くないよ。大丈夫、大丈夫」 涙が止まらない。苦しから?嬉しいから?そんなことすら考えることも出来ずに私はまどかの胸に抱かれてあやされる。
2014-04-13 22:22:41「どんなにつらくても、我慢した先にはきっとそれ以上の幸せがあるんだよ」 「わたしは知ってる。ほむらちゃんが教えてくれた、与えてくれた」 「だからわたしはほむらちゃんが苦しんでいるのを見て見ぬふりなんてできないよ」
2014-04-13 22:22:51ああ、なんてあたたかい。 私は今までに感じた事のない程の安心感と充実感に包まれている。 涙で滲む視界で見上げると、黄金に輝く瞳が、優しく私を見つめていた。 この日ようやく、私はベッドで眠ることができた。
2014-04-13 22:23:01