【第二部-拾】由良と夕張 #見つめる時雨

夕張×由良
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とある舞鎮の艦娘たち @S_side_story

「ホント…今まで何で付き合ってたか不思議なくらいだわ」 …トドメの一言が私を貫きました。これが…轟沈の感覚なんでしょうか…。五月雨ちゃん…データだけでも、持って行ってね… 「…でも、由良だって一緒に夜更かししたことあ…痛ぁ!?」 由良にほっぺを引っ張られました…

2014-04-17 23:30:21
とある舞鎮の艦娘たち @S_side_story

「そういうデリカシーの無いところも嫌い。はぁ…五月雨ちゃんはこんなののどこがいいのかしらね」 由良が体を起こし、壁を背もたれに座りました。 「…で、正座はもういいけど、今日の埋め合わせはいつしてくれるの?」 え…また誘ってもいいの…?

2014-04-17 23:35:21
とある舞鎮の艦娘たち @S_side_story

「このまま何のフォローもしてくれないの?…本当に嫌いになりそう…」 「え!?あ、いや、ちょっと驚いてただけで!!また今度誘うから!由良ぁ~!!」 …慌てて取り繕う私を見て、由良が笑みを浮かべました。 「そう?あ、あと、勿論夕張の奢りよね。楽しみにしてるから」

2014-04-17 23:40:21
とある舞鎮の艦娘たち @S_side_story

今度の由良の笑顔はさっきまでの意地悪さはなく、無邪気に喜ぶ女の子のようで、私は…見惚れてしまいました。…由良がベッドを下り、立ち上がります。 「もうこんな時間よ。戻らないの?それとも、泊まっていく気?」 「え…いいの?」 「…ダメに決まってるでしょ。ほら、帰った帰った」

2014-04-17 23:45:21
とある舞鎮の艦娘たち @S_side_story

「じゃあ、日程決まったら教えてね。おやすみ」 「うん、おやすみ。また明日」 由良の部屋を出て、自室へと歩く。…やっぱり私、由良のことまだ好きなんだわ…。フラれちゃったけど…。由良はどうなんだろう。全然わからない…。 「あ、夕張さん!」 向かいから、私を呼ぶ声。

2014-04-17 23:50:23
とある舞鎮の艦娘たち @S_side_story

「五月雨ちゃん、こんばんは」 「はい!こんばんは!」 夜でもこのコは元気いっぱいです。あぁ、何だか癒されます…。 「最近五月雨ちゃん、頑張ってるって評判よ」 「はい!私、夕張さんと同じ艦隊に入りたくって…!」

2014-04-17 23:55:24
とある舞鎮の艦娘たち @S_side_story

ここまでストレートに好意を向けられると、少し照れくさいものがあります。でも嬉しい。 「うん、私も楽しみにしてるね。じゃあおやすみ、五月雨ちゃん」 「はい!おやすみなさい!」 軽く手を振って見送ります。…そうだ、埋め合わせ考えないと…。何がいいかな。由良が好きなものって――

2014-04-18 00:10:21