伝えることは、持ち合わせていないの。 手が届かないそらは青よりもあおくて 逆方向に歩いた帰り道と、3つ目の曲がり角で伸ばした指先 触れた花びらに口を寄せて、歌を移した。 その色は、赤から白へ わたしの中身は、白から赤へ #春ヒトヒラ 辿り目指す道の、先の先、なにが産まれるだろう
2014-04-30 22:11:32通学路につつじが咲いている。小学校の頃は目の高さに花があったのに、こんなに低かったっけ。久しぶりに花を摘んだ。蜜は飲まない。花びらをひとつちぎって、くちびるに押し当て吹き鳴らす。花笛の少しくぐもった音が響いた。もう、下手なんて言わせない。 #春ヒトヒラ (ツツジ)#twnovel
2014-04-30 22:46:38雨風の影響でゆっくりの運行だったため駅に着くのが遅れた。改札を出ると、彼が心配そうな顔で誰かを探している。あの優しい彼が探しているのはこの私。こんな時にふと、あなたを好きになってよかったと思う。ピンクのアザレラのような傘に二人で入りながら帰った。#春ヒトヒラ #twnovel
2014-04-30 22:50:00今でも思い出す横顔。 薄れた記憶に残る、声、温度、 セピア色の笑顔、遠くなる。 きっと初恋だったよ。 モノクロの世界しか知らなかった私が 貴方と出逢って色付く奇跡を知ったの。 それを伝える術は 今も昔もわからないけど。 #春ヒトヒラ http://t.co/C2cCoUIX0L
2014-04-30 22:58:47初恋の木は枯れてしまいました。 でも 恋の喜びを知りました。 きみの横顔を忘れないうちは ぼくの中にきみがいる。 こちらを向いて 笑ってほしかった、よ。 #春ヒトヒラ 「つつじ」
2014-04-30 23:07:22ありがとうの言葉は 雑音すら突き抜けて 恋華は赤く咲き誇り 落差のある心を結ぶ #春ヒトヒラ あざれら
2014-04-30 23:07:49知らない女の子が公園の赤紫の花を僕に渡す。その子に言われるがまま吸ってみると甘かった。ツツジというらしい。僕が草笛みたいに花びらで音を鳴らしてみせると、彼女は花びら越しに僕の唇を人差し指で触ってきた。「震えてるから、音がするのかな。」 #春ヒトヒラ (ツツジ) #twnovel
2014-04-30 23:20:01いつかこの火も消えるのだろうか。燃えるものはいつか灰となり、火は燃えどころを失う。この焔もいつかは消え、火元は灰と化すのだろうか。ならば燃え上がらせることなく、ゆらゆらと小さく燃やすくらいなら許してもらえるだろうか。 #春ヒトヒラ かたちにはしない、けれど好きなままでいさせてくれ
2014-04-30 23:22:12初恋でした。思い出せばわかるのです、好きだったのだと。けれど初めての感情を恋なんてわかるわけなく、戸惑い、はね除けたのを覚えています。彼の泣きそうな顔に私も泣きそうになったのです。初恋は叶わないと聞きます。未知の感情への対処なんて、出来るわけないのです。 #春ヒトヒラ
2014-04-30 23:28:36セピア色に褪せていく思い出の中で、貴方との記憶ばかりが色濃いままでした。笑ってばかりの貴方と私が、いつまでも鮮やかに思い出されるのです。それは何十年たった今でも変わらず鮮やかなままです。それは今でも貴方と私が、笑ってばかりだからでしょうか。 #春ヒトヒラ
2014-04-30 23:38:04甘い匂いがした。それはどこかで嗅いだことのある懐かしい匂いだった。夕日でオレンジ色に染まった坂道をゆっくり歩いていると、目の前にきみの姿が見えた。何て言えばいいか迷っていると、頭の上から『ねぇ、』という声が聞こえてきた。そうか、五月はもう目の前まできていたんだな。 #春ヒトヒラ
2014-04-30 23:44:37深い森の奥に銀色の髪を持つちいさな少女がいました。 そしてその少女はある日、こう問いかけました。 『あなたはどうしてここにいるの?』 #春ヒトヒラ
2014-04-30 23:49:25「わからない。毎日彷徨うように歩いていたら、この森にたどり着いただけ。」 『そう。でもあなたがこの森に居続けるのには本当は何か理由があるんじゃないの?』 そう言って少女は無邪気な顔で笑うから、まるでツツジが咲いているみたいだと思った。 #春ヒトヒラ
2014-04-30 23:52:46全力で滑り込ませていただきました。(果たしてこれは間に合ったと言えるのだろうか...。)春らしくていいですね。しかし、もっと早くに気がついていればよかった。笑<RT
2014-05-01 00:02:18初めて芽生えた感情は春そのものだった。「だった」 最初はとても綺麗で可愛らしい感情だったのに今となってはどうすればいいかがわからない。必死に隠さなければ自分が嫌な子になってしまいそうで、隠したら腐れてしまいそうで。 #春ヒトヒラ
2014-05-01 00:05:04