はい。フィクションからの影響というのは侮れないですよね。“@lalakarinn: 横からすみません。放射能=鼻血というのは、原爆関連の映画「ザ・デイ・アフター」や絵本「風が吹く時」の影響もあるのではないでしょうか?少なくともアラフォーはこの辺に衝撃を受けてる世代です”
2014-05-04 01:30:23ちょっと、『放射線といえば鼻血』がどこから来ているのかを考えてみようと思う。 自分はそこそこのオタなので、映画や漫画、様々な創作物で、放射線による害を表現するのに『鼻血』が使われてきたのは知っている。
2014-05-09 00:06:502013年にドハマりして3回観たの映画『パシフィック・リム』においても、過去に動力源に原子炉を使用しつつ、 急造のため放射線防護が考えられていない巨大ロボを炉の直下で操縦したペントコスト司令が、その時の被曝の後遺症で鼻血を出すシーンがある。
2014-05-09 00:07:15しかしこういった表現はあくまで「表現として便利だから」使われてきたのであって、現実に適用できるものではない。 実際には、司令の状況での急性被曝であれば、鼻だけでなく全身から出血して早くに亡くなっているはずであり、使いやすい『鼻血』という要素だけを強調して用いているにすぎない。
2014-05-09 00:08:23また、こういった急性被曝に対し、福島での日常生活で考えられる被曝量で放射線が原因での鼻血は考えられない。 原発作業員の間でさえ、そういった話はない。反原発の大御所、安斎育郎さんでさえ、福島で放射線により鼻血が増加しているなどという話には否定的だ。
2014-05-09 00:08:42同様に、放射線による生物の巨大化も「現実と異なるが便利な表現」として用いられてきた。 日本ではゴジラに代表される、モンスターパニックものでは定番ともいえる原因だが、 これらも「巨大化する理由として便利だった」というだけで、
2014-05-09 00:09:34実際放射線を当ててもそんなに都合よく巨大化するものではない、 というのは生物好きのクラスタならよくご存知かと思う。 とりあえず、巨大化の原因は放射線か廃液か遺伝子操作のせいとかにしとけば、物語を作る上で便利なのだ。
2014-05-09 00:10:08こういった「便利だから」生き残っている表現(お約束とも言うが)は、当然放射線だけではない。 例えば、ダイヤモンドがあらゆる攻撃に強いといった表現がしばしば用いられるが、実際のダイヤは衝撃には弱く、ハンマーで叩くと粉々に割れる。
2014-05-09 00:10:32この『ダイヤ=強い』という便利な表現は2011年のTVアニメーション「TIGER & BUNNY」においても「いくら殴る蹴るしてもこたえない、ダイヤモンドをまとった難敵」という形で用いられた。
2014-05-09 00:11:08ダイヤは衝撃に脆いという話は、『トリビアの泉』で紹介されたことがあるので、今は知識として持っている人が多いかもしれないが、 ダイヤは硬い、という話から、衝撃にも強いというイメージとして持っている人はけっこういたんじゃないだろうか。
2014-05-09 00:11:15「放射線」と「鼻血」が結び付けられている背景はこういったものではないかと思う。 創作の世界ではこれらは無くてはならないものではあるが、あくまで便利にデフォルメされた表現にすぎない。
2014-05-09 00:12:11現実にこれだけ深刻な事故が起こった以上、刷り込まれたにすぎないイメージを安易に現実に当てはめるのは、差別や偏見をもたらす可能性があることを、皆が考えてほしいと願います。
2014-05-09 00:12:54※まとめ人注
『はだしのゲン』は鼻血表現に関してではなく、
核兵器や放射線の及ぼす害についてはだしのゲンから
知識、またはイメージを受けている人は多いだろう、という意味で名前を出しました。
また、ゲンでの描写についてはかなり正確なものが多いと思っています。
@any_k ジャガイモに放射能あてて巨大化したらいいのに!(※巨大化するレベルだと食えない可能性)
2014-05-09 00:17:15@any_k 楽園の魔女たちって小説…ラノベ?でダイヤモンド鎧の敵(というか演習相手)?が居て 戦ってる子(火属性)「攻撃通らないどうしよう…」 インテリちゃん「ダイヤモンドは…燃える」 で決着着けた話がありました。実際に燃やすにはかなり熱と圧が必要だったはず…
2014-05-09 00:20:58私は、肥田医師が緩慢な内部被曝による影響として鼻血があったとコメントしたのを知って、あるのかもしれないって結構思ってました。 http://t.co/i8zwQLFaRF その後、原爆の被ばくの症状に鼻血があったとする情報が彼以外に無かったので嘘っぽいなと。
2014-05-09 00:48:08ちょっと前に作られた巨大イカコラも、放射線と巨大化を強く結び付けてる人が多いということを示している例だろう http://t.co/VF1Iwe1MxR
2014-05-10 09:30:15余談ながら、フィクションで描かれた放射線障害として、私が知っている一番古い例は、H・G・ウェルズの『トーノ・バンゲイ』(1909年)に出てくる「クワップ」だ。
2014-05-10 00:52:47クワップはアフリカのモーデット島の汚泥から採れる重金属を含んだ燐光を放つ鉱物で、一オンスあたり三ポンドの値打ちがあるが、クワップの近くにある駐屯地に二ヶ月も住んでいると、「癩患者のように蝕まれて」死んでしまう。
2014-05-10 00:53:26主人公は破産に瀕した叔父を救うため、モーデット島からクワップを盗み出そうとするが、作業に携わった人夫たちは倦怠感と腕の炎症に苦しめられ、クワップを満載した主人公の船は船底の板が劣化して沈没してしまう。
2014-05-10 00:54:15長年反原発の立場の池田香代子さんのお話。
去年某所で1日バスツアーの隣席に座った印象ですが、元町長は「あの時、自分は被曝した」というショックから抜け出せず、そこからすべてを見、ショックを補強する情報や解釈を集めて今に至っているのかも、少しでもそれを修正する事実は受けつけないし、と思いました。一面気の毒なのだけど…
2014-05-10 08:03:10