2014.01　創作まとめ

鈴木楪 @crazy_cat8062

家に帰るとケーキが待っていた。酒が飲める年になっても、ケーキがでてくるのか。じいちゃんは少しうんざりした顔をしている。だからあれほどケーキはいらないといったのに。今年は、二十歳になったからこそ、じいちゃんと酒を飲みたかったのに。 @23novel #twremix

鈴木楪 @crazy_cat8062

【ハタチ】 孫は酒を飲む気まんまんでおつまみをいっぱい買っていったんです。荷物の半分ぐらいがおつまみで、残りの半分の半分が日用品とかおみやげとかで、残り全部はお酒。

23時の夢物語 @23novel

#twnovel おせち料理に飽きたのはわかってる。鍋物もカレーも、作り疲れたのはわかってる。でもピザ注文や外食や、他に選択肢はあったと思うんだ。というか、黒豆も栗きんとんも、甘い系のおせちが一番余ってたと思うんだ。なんで晩ごはんがケーキなんだ。お祝い？孫が帰った？ああ、そう…。

鈴木楪 @crazy_cat8062

考え事をすると、君は無意識に唇を弄ってしまう癖がある。夏場はいいだろうが、乾燥するこの時期にそれはダメだろう。没頭するあまり、痛いことにも気付かないのだから。 #twnovel 思考を遮られた、と思ったら、唇を塞がれた。｢考え事もいいけど、もう少し、僕をかまってもいんじゃない？｣

鈴木楪 @crazy_cat8062

言葉が駆け巡る。次々と浴びせられる言葉に、私は為す術もなく、ただただ過ぎ去るのをまっているだけ。でも、もう。 #twnovel 悲しみも怒りも憤りも、みんな私に渡していかないで。お願いだから引き取ってよ。私一人じゃ抱えきれないよ。そうやって押し付けて、私の心は見ないふりをするの？

鈴木楪 @crazy_cat8062

その声が聞きたくて、その手に触れたくて。耳に入ってくる音は機械越しで、温もりはあなたの心。それで満足しなきゃ。あなたを困らせてしまうから。 #twnovel おやすみ、といって切られた電話。名残惜しくて、少し暖かくなった携帯を握り締める。また、明日。そう、自分に言い聞かせて。

鈴木楪 @crazy_cat8062

『……美悠』あの声で、そう呼ばれるのが好きだった。彼女の創り出した色は、無意識だろうけど、僕の感性の琴線に触れていた。大好きだったんだ。こんな職業について、研究を続けていて良かったなって、心から思える日がきたんだ。ありがとう。君といられることができて、僕は嬉しいよ。 #ミハル

鈴木楪 @crazy_cat8062

アタシはまだあの人を満足させられない。師匠のような色が出せないし、師匠のようにたくさんの色を使って絵を書くことができない。アタシはアタシのために絵を書き始めたはずなのに、今はあの人のためになってる。なぜなの？アタシはアタシ。師匠は師匠。あの人はあの人。それでいいじゃない #サノハ

鈴木楪 @crazy_cat8062

小遣い稼ぎで始めたバイトが、今では目的が変わってきてるのに気付いたのは、今日の出勤で。同僚たちの話にイラついてしまうのは、あの人に、あなたに惚れたせい。言葉を交わすうちに、気になって、惹かれて、恋に落ちてしまった。次は、いつ来るのかな。 #あなたの言葉に続きを考える 

鈴木楪 @crazy_cat8062

オットアイの白銀の子犬は、今日も街をさ迷う。生まれた時から、独りで生きてきた。傷の代わりに名誉と畏怖を、群れない代わりに一人きりで。近づく物好きはいない。ただただ、街中の怖がるような恐れるような、それでいてどこか羨望にも似た眼差しを受け、今日も歩く #あなたの言葉に続きを考える

鈴木楪 @crazy_cat8062

「ねえ、聞いてる？」聞いてるよ。こんなに目の前に君がいるのに、聞かないわけないじゃないか。なのになんでそんな悲しそうな顔をするんだい？僕はここだ。ここにいる。泣かないでくれ。ここにいるから。ずっとずっと、いつまでもここにいる。だからどうか、笑って #あなたの言葉に続きを考える

鈴木楪 @crazy_cat8062

あの綺麗な場所にはもう二度と、戻れない。僕らで穢してしまったから。でも、後悔はしていない。僕らが彩られているのは、昔から続いてきた僕らの歴史のおかげだから。だから、ありがとう。いつか来たるべき時には、僕らを迎えにきてくるだろう。それが早まらないように、踏ん張るよ #僕還オムニバス

鈴木楪 @crazy_cat8062

はっきりとした関係じゃないの なれなれしい感じではあるけど 冷房が恋しくなることもあるの 落書きだらけなのは子供のせい 冷静を通りこして無気力になる なんて言ってても必要なあなた いつもこの時期にありがとうね (はなれられない) #あいうえお正月作文 【炬燵】

鈴木楪 @crazy_cat8062

ありがとうは、言えなかった いつもいつも、俯いてしまって うれしかったこと、伝えたかったのに えがおが、みたかったのに お別れなんて、認めたくない (結局僕は、何もできなかった臆病者) #あいうえおツイノベ