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榊一郎 @ichiro_sakaki
さて、久々の創作講座っぽいツイートですが。毎度のお約束ですが、「あくまで榊一郎が今までの経験でやってきて間違ってないと認識している」事を喋るだけなので、万人に通用する方法論ではないことは最初にご理解ください。部分的に「あ、いいかな」と思ったら小技として拾う感じで。
榊一郎 @ichiro_sakaki
まあ、何か作品を作らなければいけない、という場合に、「何の制限も無い」状態でプロットを組むのは意外に難しい。新人賞に投稿を考えている人で、結局、一作も仕上げられない人というのは、ここで詰まっているパターンもよく見ます。 #sousaku
榊一郎 @ichiro_sakaki
ほら、TV版のエヴァでもあったじゃん。完全な自由の世界って、真っ白で、地面すら無くて、漂う事しかできない、みたいな。ある種の制限がある方が、作品というのは作りやすかったりもします。ただ、デビュー前の人はその制限を自分で設定せにゃならんわけで、 #sousaku
榊一郎 @ichiro_sakaki
そもそもどんな制限/制約をつければ良いのかさえ良く分からない。だからそういう人に私がよく勧めるのは、「要素分解」の上の「換骨奪胎」であると。これ言うと、「パクリをしろって言うんですか!」と嫌がる人いますが、ちゃうねん。 #sousaku
榊一郎 @ichiro_sakaki
過去にも何度も言ってますが、パクリというのは――パクリが悪い事として非難されるのは、「考えを売る」商業創作活動にあって、「他人の考えをそのまま借りてきて売ってる」からであって、自分でじっくり考えてものを作る際に、何かの作品を参考やイメージの取っかかりに使うのは #sousaku
榊一郎 @ichiro_sakaki
別に悪いこっちゃない。いわゆるオマージュですね。まあ、それを理解した上で、パクリにならない様に、徹底的に肉付けを換える、その肉付けを再度やる際のやり方を自分の思考で行う、事で、きちんとオリジナルになりますよと。 #sousaku
「パクリ」と「オマージュ」の違い ~具体例~
榊一郎 @ichiro_sakaki
具体例を出しましょうか。ある意味でセルフパクリと言われかねないという意味で、「スクラップド・プリンセス」と「棺姫のチャイカ」(笑)。チャイカの後書きにも書いてますが、アレは、当初、担当さんに『棄てぷりっぽいものを』『というかぶっちゃけもう一回あれやって』と #sousaku
榊一郎 @ichiro_sakaki
言われて、そんじゃ――と自分自身の作品を思い返しながら作ったものです。(この場合は、自分の作品のリメイクに近い考え方ですが、投稿者さんの場合は、好きな作品、あるいは嫌いな作品、等々、既存の作品を元にして考えれば良い訳です) #sousaku
榊一郎 @ichiro_sakaki
スクラップド・プリンセスという作品について、私自身が持っているイメージ(そして当時の担当さんが持っていたイメージ)は、「世界全体、あるいはそれに相当する巨大権力から、犯罪者的な扱いを受けるヒロイン」「これを護って旅をする主人公(とサブヒロイン)」 #sousaku
榊一郎 @ichiro_sakaki
「その旅が彼等の思惑とは別に、世界全体を巻き込む、より摂理的な部分に絡んだ話になる」と。まあ、担当産としては、他にも「とにかく旅もののファンタジー」といいう印象が強かった様子。 #sousaku
榊一郎 @ichiro_sakaki
これは当時の富士見ファンタジア文庫が原点回帰的な意味でファンタジー作品を強化したい、という考えがあったようですが、まあ、それはさておき。 #sousaku
榊一郎 @ichiro_sakaki
大体において、「●●みたいな作品を作ってくれ」という話が在った場合、枝葉ではなく、その●●の大まかな印象の再現を求められている事が多い。なので、その印象を拾っておいて(箇条書き的に)、それを「制限」として自分に課す。で、逆にそれ以外は好き勝手やる、 #sousaku
榊一郎 @ichiro_sakaki
いや、それどころか、「同じ作品にはならないように」明確に「違う」点をいくつか設定してやる。そしてそれに従って、世界観やキャラクター、話を作っていくと。 #sousaku
榊一郎 @ichiro_sakaki
個人的には、「スクラップド・プリンセス」においては、初期のコンセプトとして、「ひたすら護られている事について、無力なお姫様なりの覚悟を持たせたい」というのがありましたので、パシフィカには能動的に事態を動かせる能力はつけませなんだ。 #sousaku
榊一郎 @ichiro_sakaki
で、その印象が自分自身で強かった(ひたすら護られているだけのヒロイン)上、実際の執筆中に色々その制限で困った事もあったので、逆に敢えて和製ファンタジーには大抵出てくる「魔法使い」をヒロインにしよう、というのが最初にありまして。これが「違う」点というか、 #sousaku
榊一郎 @ichiro_sakaki
明確に棄てぷりとチャイカの差別化を図った最初の一点。それこそ、今月号のニュータイプの表紙とか見れば分かりますが、棄てぷりのパシフィカで、ああいう表紙は絶対に不可能です。あれは、自分で攻めに行くヒロインだから可能な絵。この時点でイメージ的にも差別化が生じる。 #sousaku
榊一郎 @ichiro_sakaki
でもって。担当さんの要求の一つに「ファンタジー」があった訳ですが。先にも言った通り、まあ、和製ファンタジーだと、主人公パーティに魔法使いが居るのは大体必須ですわな。あるいは主人公が魔法使いそのものとか。スレイヤーズ、オーフェンなんかはその典型。 #sousaku
榊一郎 @ichiro_sakaki
ただ、スレイヤーズやオーフェン見てれば分かりますが、「主人公を魔法使い」にした上で、主人公の能力を盛っていくと、最終的に「剣と魔法」のファンタジーでありながら、剣が要らなくなる、という部分になりかねない。実際の世界で銃が刀剣を戦場から駆逐した様に、 #sousaku
榊一郎 @ichiro_sakaki
遠隔攻撃、汎用性の高さ、から魔法というのは、剣を駆逐しかねないという事です。先のスレイヤーズやオーフェンなどでは、そうならない為の設定が別にきちんとありますが。ではその「そうならない為の設定」をどうするか考えなければならない。 #sousaku
榊一郎 @ichiro_sakaki
でもって。企画を立てた当時、いやまあ今でもですが、やたら「モンスターハンター」が流行ってましてね。ファンタジーといえば、アレを思い出す人も多い、という位に。ついでに言えば元教え子の氷上君がモンハンの小説でえらい売れていたという事もあり、 #sousaku
榊一郎 @ichiro_sakaki
「モンハンっぽい何かを取り入れたいなあ」「モンハンといえばガンランスか」などと若干偏った連想をしていた訳ですが。その際に、ふと考える訳です。「よく、美少女キャラがガンランスとか振り回す様な絵面をリアルじゃないと否定する人が居るが」「それを逆手にとるのは?」 #sousaku
榊一郎 @ichiro_sakaki
つまり、先の「剣を駆逐しかねない魔法」に制限をかける要素として、「魔法の杖がやたらでかくて重くて、それ持って飛んだり跳ねたり出来ないようにすりゃいいじゃん」と。 #sousaku
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