深海長門本編 第一話

深海棲艦の長門(深海長門@艤装解除白面骸鬼(指輪)@nagato_bs_)の提督が執筆した日記、「深海長門」を纏めました。
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深海長門@白面骸鬼(指輪) @nagato_bs_

つまり・・・新しい艦娘? いや、そうだとしたら・・・だとしたら!? 妖精「あのぅ、どうしますぅ?高速建造材を使う、使わなぁい?」 首を傾げる妖精。 俺は少し悩んだが、使う事にした。 提督「頼む」 妖精「はいはーい」 妖精は再び建造の扉を開けて入って行った。 #深海長門

2014-05-09 00:49:46
深海長門@白面骸鬼(指輪) @nagato_bs_

6時間40分・・・。 本当に来るのか・・・。 そう、これが彼女との出逢いだった・・・。 #深海長門

2014-05-09 00:50:52
深海長門@白面骸鬼(指輪) @nagato_bs_

私はふと目を覚ます・・・頭の中はぼんやりとしていた 周りを見回すと真っ暗闇なのではなく・・・工場の中に居るようだ。 懐かしい・・・そうだ、ここは私がかつて生み出された工廠にとてもよく似ていた・・・。 #深海長門

2014-05-10 00:02:08
深海長門@白面骸鬼(指輪) @nagato_bs_

そうだとすればここは工廠なのかしら? それなら私は何故、ここに居るの? トンボ釣りのように引き揚げられたのだろうか? わからない、わからないけど私は工廠に居るという事は間違いなかった。 それに妙な感覚がした。 ・・・感覚? #深海長門

2014-05-10 00:04:49
深海長門@白面骸鬼(指輪) @nagato_bs_

感覚って・・・私は艦船のはず。 艦なら感覚はないはず・・・寒いとも熱いとも感じないはずなのに。 どういう事なの? 私は混乱していた。 何が何だかわからなくて未知なる何かに襲われているさえ思えていた。 #深海長門

2014-05-10 00:06:48
深海長門@白面骸鬼(指輪) @nagato_bs_

私は両手で頭を抱えようとして・・・ハッとした。 手? そう、人間と同じ手だ。 それが二つ。左手と右手。 私は自分の体を観る。 足もある、人間と同じ体だと気付く。 何故? 私は軍艦と同じ姿のはず。 翔鶴さんたちと同じ艦船のはず。 #深海長門

2014-05-10 00:10:27
深海長門@白面骸鬼(指輪) @nagato_bs_

そんな私は人間と同じ体・・・人間と同じ姿を持っている。 私はさらに混乱しそうになった。 夢でも観ているのかと。 だが、現実のようだ・・・。 私の足元に二頭身ほどの人間によく似た何かが現れてこう言った。 妖精「だぁいせぃこぅでぇすぅ」 #深海長門

2014-05-10 00:14:33
深海長門@白面骸鬼(指輪) @nagato_bs_

大成功? どういう事なのかしら・・・。 そうだ、私は人間の姿になっているのなら歩けるはず。 私は体を動かそうとする・・・倒れた。 バランスを崩したのだ。当然だ、私は自力で歩いた事はないのだから。 私はそんな自力で歩ける人間が羨ましかった。 #深海長門

2014-05-10 00:17:52
深海長門@白面骸鬼(指輪) @nagato_bs_

だけど、今の私なら自力で歩けるはず・・・。 私は懸命に立ち上がろうとする。でも、上手く体が動かせない。 すると小さな子は言った。 妖精「焦らなくていいですよぉ。すぐに歩けますぅ、まずは落ち着いてぇ」 #深海長門

2014-05-10 00:21:58
深海長門@白面骸鬼(指輪) @nagato_bs_

私はこくこくと頷く。 妖精「歩き方を教えますので焦らない事ですぅ」 私は小さな子たちに言われたようにに実行してみた。 近くに椅子があったのでまずは人間の赤ん坊でいう所の「ハイハイ」のように移動した。 #深海長門

2014-05-10 00:27:22
深海長門@白面骸鬼(指輪) @nagato_bs_

私は椅子までたどり着くとそこに座る。 これが「座る」なんだ・・・。 始めての事に驚きは隠せない。 でも、座っているとなんだか落ち着けるような気がした。 よく人間が疲れると椅子に座る事を観た事があったけど、こういう事だったのね。 #深海長門

2014-05-10 00:30:10
深海長門@白面骸鬼(指輪) @nagato_bs_

それから私はその小さな子に言われたようにしていくとだんだん歩き方とそのコツがわかってきた。 やがて気付けば普通に歩けるようになっていた。 歩けるとわかった時、私は物凄く嬉しくて満足するまで周りを駆け回っていた。 #深海長門

2014-05-10 00:33:54
深海長門@白面骸鬼(指輪) @nagato_bs_

すると小さな妖精が声を掛けてきた。 妖精「歩けるようになりましたねぇ。ではでは、行きましょぅ」 どこに? 妖精「てーとく、あるいはしれぃかんと呼ばれる人間に逢いにですよぉ」 #深海長門

2014-05-10 00:36:47
深海長門@白面骸鬼(指輪) @nagato_bs_

提督・・・司令官・・・。 私たちを動かすための偉い人が私に逢いに? 何故かしら・・・私はもう艦船ではない、人になってしまったのだからもう乗せる事は出来ないはず。 そもそも私は何故、人の姿になったの?望んではいたけれど・・・そうだ、きっと逢えばわかるんだ。 #深海長門

2014-05-10 00:39:15
深海長門@白面骸鬼(指輪) @nagato_bs_

私は意を決し、妖精を肩に乗せると扉の方に向かう。 私は扉を開く・・・そこに・・・。 #深海長門

2014-05-10 00:42:28
深海長門@白面骸鬼(指輪) @nagato_bs_

提督「おっ、来たようだな」 ・・・この人が提督? 扉を開けるとそこに待っていたのは一人の人間だった。 どう観ても大人には観えない・・・子供? 提督「今、何か言われた気がした・・・というか何故、服を着ていないの!?」 #深海長門

2014-05-10 00:45:27
深海長門@白面骸鬼(指輪) @nagato_bs_

えっ? 私は自分の体を観る。 ・・・。 ・・・・・・。 ・・・・・・・・・。 何一つ着て・・・。 嫌ああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!! #深海長門

2014-05-10 00:46:46
深海長門@白面骸鬼(指輪) @nagato_bs_

提督「腕をぶっ飛ばされてもドックに行けばな」 鈴谷「設定になると生きてさえいればドックで復活は可能だからね」 天龍「一応、戦いはハードだからな・・・」 #深海長門

2014-05-10 03:00:46
深海長門@白面骸鬼(指輪) @nagato_bs_

俺は工廠内で新しく建造された艦娘を待っていた。 もうすぐ長門たちも帰投するし、丁度いい。皆にも会わせなくては。 だが、まずは俺から会うのが先。そういう決まりだ。 今頃、扉の向こうでは艦娘が歩き方を習っているに違いない。 #深海長門

2014-05-10 23:31:18
深海長門@白面骸鬼(指輪) @nagato_bs_

艦船だった彼女たちが突然、人間の姿になるのだ。 人力なしでは動けず、足を持たぬからにはすぐに歩くのには無理がある。 だからこそ、歩く事を覚える必要がある。歩く事に習得するのは艦娘によって違うようで長い者は1時間を超える事もあるそうだ。 #深海長門

2014-05-10 23:34:13
深海長門@白面骸鬼(指輪) @nagato_bs_

ちなみに長門はほんの数分で走れるまでの習得だったそうで他の長門であってもそうはいないと妖精は言っていたな。 こう言われると俺の長門は自慢なんだなと誇れる気がする。 少し待っていると向こうから扉が開く音がした。 #深海長門

2014-05-10 23:37:10
深海長門@白面骸鬼(指輪) @nagato_bs_

どうやらおいでなすったようだ。感動の出会いとはオーバーな事だが・・・でも、待ちに待ったのはわかる。 大型建造実装から5ヶ月も経過していればホロと呼ばれる艦娘がこの鎮守府に来たるのであれば。 #深海長門

2014-05-10 23:39:23
深海長門@白面骸鬼(指輪) @nagato_bs_

そう言っている間にも開かれた扉から艦娘が現れた。 やっぱりだ。 彼女こそが装甲空母大鳳だ。間違いない、演習で何度も観かけたからな。 彼女は俺を観てきょとんとしていた。 何か、変な事を思っている気がするのだが・・・それともう一つツッコミを言わせてくれ。 #深海長門

2014-05-10 23:43:57
深海長門@白面骸鬼(指輪) @nagato_bs_

提督「何故、服を着てないの!?」 俺の声に彼女は自分の体を観た。 しばしの沈黙が流れる・・・。そして。 大鳳「い、嫌ああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!?」 #深海長門

2014-05-10 23:45:54
深海長門@白面骸鬼(指輪) @nagato_bs_

顔を真っ赤にした彼女は大暴れ。 当然、俺も巻き込まれた。運動神経がまるでないので彼女は手当たり次第にそこら中の物をぶん投げてくる。 その一つ・・・何故かやかんが俺の顔面に直撃。後方にぶっ倒れる俺だった・・・。 #深海長門

2014-05-10 23:47:39
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