ロンゲスト・デイ・オブ・アマクダリ:10100108 フェイト・オブ・ザ・ブラック・ロータス #1

日本語版公式ファンサイト「ネオサイタマ電脳IRC空間」 http://d.hatena.ne.jp/NinjaHeads/ 書籍版公式サイト http://ninjaslayer.jp/ ニンジャスレイヤー「はじめての皆さんへ」 http://togetter.com/li/73867
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ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

「フォホホホホ……無論です。ですがラオモト=サン、私に関してはご安心ください。この大ブッダ要塞は無敵です。この私はマネーとハイ・テックとブッダによる三位一体の力で、完璧に守られておりますがゆえ」ブラックロータスは浮遊玉座に敷かれた高級クッションに深々と身を沈めながら言った。 22

2014-06-05 15:51:21
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

「イディオットめが!それが慢心だと言っているのだ!この金満ボンズが!」チバが一喝し、端正な顔を歪ませた。それを見たタダオ大僧正は、サイバーサングラスの下で密かに表情をほころばせた。「フォホホホホ、大変失礼いたしました……」そしてにやつく口元を隠すように、深々と頭を垂れた。 23

2014-06-05 15:57:47
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

これは不忠儀か?……否、タダオはチバを軽視などしておらず、裏切りの心などは微塵も有していない。むしろ好意を持っている。強く特殊な好意を。「そのカタナめいた眼光と油断無さ、ますますお父様に似てきておりますな。このブラックロータス、嬉しい限りにございます。フォホホホホホ……!」 24

2014-06-05 16:04:24
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

これはもしや……!改めてオフィス内を見渡せば、ここにいるのは皆、不自然なまでに容姿端麗なボンズばかりだ。さらに、やはり妖精の如く愛くるしいサイバーサングラス小坊主たちが数名で列をなして歩き、蓮池の手入れや雑用を行っている。彼らは皆、教団の孤児院から選抜された子供たちなのだ。 25

2014-06-05 16:10:28
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

『まあいい。警戒を続けると同時に、予定通りマジェスティ=サンとも連携を行い、世論誘導を行え』チバは苛立たしげにIRCを切断し、次なる十二人と接続しにかかった。「フォホホホホ……!」タダオは満面の笑みを浮かべながら、再びオフィス内を浮遊し、カラテトレーニングルームへと向かう。 26

2014-06-05 16:21:13
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

最高級タタミが敷き詰められたその広大な部屋は、四方を白い壁に囲まれている。『タダオ=サン、どうされましたか』アコヤからのIRC通信。「万全の警戒をせよとの事なので、ひと汗かいて戻るとする。……イヤーッ!」タダオは驚くべき機敏さで回転跳躍!ロータス浮遊玉座からタタミへと着地! 27

2014-06-05 16:28:01
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

タダオ大僧正の身を纏っていたアークボンズ法衣は、一瞬で紫色のニンジャ装束へと変わっていた。……フシギ!これは、彼に憑依したニンジャソウルが強大なものであることを暗示しているのだ。『トレーニング開始ドスエ』電子合成マイコ音声が室内に響き、ブラックロータスはゆったりと身構えた。 28

2014-06-05 16:35:31
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

スターン!スターン!スターン!継ぎ目が無いと思われていた三方向の壁が、突如フスマめいて開いた。そして出現するのは、サスマタとマシンガンで武装した二足歩行戦闘兵器、改善型モーターヤブ2機!クローンヤクザY-14A6体!「「「ザッケンナコラー!」」」BRATATATATATA! 29

2014-06-05 16:45:32
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

「イヤーッ!イヤーッ!イヤーッ!」ブラックロータスは敵を翻弄する紫のオーラ残像を残しながら、銃弾の雨を連続側転回避!ワザマエ!そのまま勢いと体重を乗せ、モーターヤブ側面へ飛び込み肘打!「イヤーッ!」SMAAASH!「ピガガーッ!」マシンガン腕を破壊され仰け反るモーターヤブ! 30

2014-06-05 16:51:38
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

「「「ダッテメッコラー!」」」BLAMBLAMBLAM!クローンヤクザは敵が側転移動した後に残されるホログラフめいた残像に惑わされ、火力を集中できぬ。「フォホホホホ……イヤーッ!」その隙を狙い、彼はロータス型スリケンを連続投擲した!「「「グワーッ!」」」クローンヤクザ殲滅! 31

2014-06-05 17:00:29
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

「トレーニング、トレーニング、トレーニング行為」無傷の重モーターヤブが無機質な電子音声とともに、ガトリングガン腕で室内全体を薙ぎ払った!BRATATATA!「イヤーッ!」ブラックロータスは跳躍回避!「ピガガガガガーッ!」後方でバランスを崩していたモーターヤブに銃弾が命中! 32

2014-06-05 17:04:10
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

おお、何たる攻防一体のカラテか……!残るはもはや重モーターヤブ1機のみである。「イヤーッ!」ブラックロータスは低姿勢で駆け込み、体重を乗せた装甲板へのカラテパンチを叩き込んだ!「ピガーッ!」だが重モーターヤブはまだよろめかない。反撃とばかりにサスマタ腕で周囲を薙ぎ払う! 33

2014-06-05 17:10:59
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

「イヤーッ!」ブラックロータスは地上にオーラ残像を残し跳躍!空中で握った両腕を腰に引いてカラテを高めると同時に、モーターヤブの頭部を真上に蹴り上げた!「ピガーッ!」仰け反る!間髪入れず、着地から左右のカラテパンチ!「イヤッ!イヤッ!イヤーッ!」「ピガッ!ピガガガガガーッ!」 34

2014-06-05 17:15:01
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

そしてブザマな軋み音を立てながら、重モーターヤブは転倒したのだ。『トレーニング終了ドスエ……』電子マイコ音声が響く。このわずか100秒間の戦闘で、どれほどのカネが消費されただろう。「フゥーッ……フォホホホホホ……」ブラックロータスは歯を剥き出しにして笑い、ザンシンを決めた。 35

2014-06-05 17:21:15
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

『戦闘解析結果を表示しますドスエ……』モニタに戦闘評価グラフが映し出される。このプログラムも当然特注で、極めて高価だ。潤沢なマネーがあるからこそ、タダオは最高品質のトレーニングを行えるのだ。フォウーン……静かな駆動音を立てながら、特注ロータス型浮遊玉座が彼の横にやってきた。 36

2014-06-05 17:27:39
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

「全てはマネーあればこそよ……」タダオは心地よく冷却された快適な浮遊玉座に乗り込み、くつろいだ。両腕が自動的にメディカル拘束され、バイタル情報が計測される。さらに……リー先生から提供されている特殊配合エキスが、彼の首筋へと自動注入された!「……アウッ!アッ……ウーッ……」 37

2014-06-05 17:32:27
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

タダオは思わず唸った。このエキス注入だけは、未だに慣れぬ。だがリー先生の言葉通り、その摂取必要量は徐々に減っている。「そして、これもまた……マネーの力……!」彼はカラテ漲る己の両手を見た。この神秘的なニンジャソウルの力。……それすらもが、マネーの力で買い取ったものなのだ! 38

2014-06-05 17:38:50
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

ブッダをも恐れぬタダオ大僧正、いや、ブラックロータス……何たる恐るべき敵か!果たしてニンジャスレイヤーは、この難攻不落の大ブッダ要塞と邪悪なるアマクダリ・ニンジャ幹部に、如何にして挑むのであろうか……!?

2014-06-05 17:44:17
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

【ロンゲスト・デイ・オブ・アマクダリ:10100108 フェイト・オブ・ザ・ブラック・ロータス】#1終わり #2へ続く

2014-06-05 17:44:23