星の飼い方。

あの煌めきを飼えたなら。 きっとひとりの夜も淋しくないよ。
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雨宮真水 @sucretic

手に入れるには、月光の弱い夜がいい。手のひらにすぽりと収まるサイズの硝子瓶を用意し、細かく砕いた水晶を入れておく。静かな屋外でオルゴォルを回すうち、瓶の中にふわりと浮いている。食事は、適宜水晶を補充するか、蛍石を与えてもよい。月長石は毒になるので注意すること。 #星の飼い方

2014-06-10 02:37:15

教えてくれる?

黄色い喋る風船 @Ia_kou

まず街頭のない暗い場所に、水を張った入れ物を用意。硝子の容器が望ましい。蝋燭の火を灯し、容器の側に置いておく。蝋燭の火に紛れて星が水の中に入った時点で火を消し、容器に蓋をする。月明かりを餌とする為、新月の時は日に当てておいた鉱石を与える。 雨音を聞かせると喜ぶ。#星の飼い方

2014-06-10 02:51:37
鳩野えりす @hatonoeris

南の浜辺に迷い星がいるよ。柔らかな砂に包まれて眠っている。真綿を敷いた編み籠に移してあげて。始めは少し鳴くけれど、じきに慣れて光りだす。それから蜜を舐めるから、新鮮な花を添えるんだ。流星の夜には決して外へ出さないこと。飛び方を思い出して、あっという間に消えてしまうよ。#星の飼い方

2014-06-10 13:48:59
浮遊 @side_tearcrown

流星群に群がる人々が寝静まる頃、流れ損ねて所在無げに光っている星においでと声を掛けるだけで良い。主を無くした金魚鉢や空っぽのラムネ瓶の中を特に好む。街明かりは口に合わないので、晴れた日の夕方に必ず西向きの窓を開けて、一番星の光を分けて貰ってそれを食べさせる事とする。 #星の飼い方

2014-06-10 13:49:50
ホネカ @honekha

1. スパークリングワインのコルクを開け、冴え冴えと晴れた夜空の下に一晩置いておくと、星の子が泡に呼ばれて瓶の中に迷い込む。 2. 朝日が昇る前に再びコルクで栓をする。 3. 七日目の晩に中身を全て飲んでしまう。瓶の底の星の欠片ごと。 4. 胸の奥で夜ごと光る。 #星の飼い方

2014-06-10 14:16:05
なないろサイダー @sette_colori

誰にも見つからないようにでかけること。ジャムの空き瓶でもイチゴのパックでもいいので持っていくこと。そこに大さじ1くらいの星の砂を入れて置くこと。丘の上にそっと置いたら、星呼びの歌をうたうこと。誘われた星が入っても、すぐに蓋をしめないで、七色の金平糖をあげること。 #星の飼い方

2014-06-10 15:34:38
末巻雨子 @re_recoverd_

眠り際、窓越しにさんざめく星の音を聴いた。目視するのが難しい光は耳で追うのだと、夢の波間で灯台守が口にする。紛い物でない光を飼い慣らす為には、真暗闇を幾度も与えてやらなければならないのだと。耳の螺旋を通り喉元から胸に落ちてきた星の飼い方は、未だ知らずに居る。 #星の飼い方

2014-06-10 19:22:57
りんご @slringo

夜、街灯りから離れた丘に上り、古い星の歌を歌います(空鯨を呼ぶのと同じ具合です)。歌はどんな星が欲しいかを考えて選ぶとよいでしょう。気に入れば星が雫を落としてくれますので、森の水を満たした色硝子の底にそっと沈め七晩ほど眠らせますと、星のかたちになり芯に光を抱きます。 #星の飼い方

2014-06-10 19:37:35
りんご @slringo

幼な星は柔らかく陽の光に弱いため、晴れた日は闇布でくるみ休ませ、夜に月を注ぎます。雨音も好みますので雨の日は窓辺に置くのも良いでしょう。 さて十夜の後、艶を帯び、星全体で輝けば成星となったしるしです。 どうか良き星と巡り会われますように。-ご質問はおとぎ堂主迄- #星の飼い方

2014-06-10 19:40:59
小夜子 @_ameri123

1_猫と深い色のカーディガンを用意する 2_温かい飲み物を用意し、窓辺にすわる 3_なににもつながれていないヘッドフォンをつけ、しずかな曲を口ずさむ 4_星の声が聞こえてくるので、仕上げに猫に誘い出してもらう 5_カーディガンのポッケと膝で暖まる星と猫とで夜遊びする #星の飼い方

2014-06-10 21:35:51
雨宮真水 @sucretic

自分だけの星を飼っていると、名前をつけたくなるでしょう。でも、ひとつしか手元にいないならばそれは禁止。名前を与えられた星は、誰か別の子と繋がって星座になれないと、耐えかねて消えてしまうのさ。そう、ざっと数十億年分の孤独に。複数いるなら、きちんと名前をあげてね。 #星の飼い方

2014-06-11 19:44:30
九夜月 @oto_no_ya

月のない夜に口笛を吹くと迷子星がやってくる。部屋の中をふわふわ飛んで、気が済んだら降りてくる。器にしゅわしゅわジュースを入れるとその中にぽちゃん。泡を引き連れて泳ぐ。お酒を入れると酔っぱらって、明け方空に帰り損ねるので注意。 #星の飼い方

2014-06-11 21:08:20
九夜月 @oto_no_ya

しゃらしゃら、きらきら、グラスに入れたシャンパンに星が飛び込んで瞬いた。金魚のように泳いでいるうちに、やがてほんのり薄紅に染まる。動きがふわふわとしてきて、こつんこつんとグラスにぶつかっては慌てる様が可愛くて可笑しい。やけ酒のはずだったのにいつしか涙は消えていた。 #星の飼い方

2014-06-12 07:46:08
七歩 @naholograph

美しい星を手に入れたのならそれはもうおしまいのはじまり。僕はずっと君を見つめていたいから、ただ夜を旅する。夜から夜へ世界中をグルグルとさ。黒猫のしっぽについて行こう。夜から少しもはみ出さぬように。明るい日差しの下でも君は輝くけれど、僕の目はすぐに騙されてしまうからね。#星の飼い方

2014-06-12 07:59:18
企画|星座物語 @sei_mg12

小さな星を飼っている。透明な袋に入れて暗い夜に置いておくと、きらきら光る。寂しい夜には離してやると、宙に浮く。ふわりと飛んだ星は消えてしまうので、またそっと袋に戻す。話しかけると点滅するので、光の法則をノートにまとめる。彼らは雄弁に語る。瞬きの間に深呼吸をするのだ。 #星の飼い方

2014-06-12 10:01:10
黄色い喋る風船 @Ia_kou

自分から光を発することができる星と、何かの光を受け取らなければ光れない星とがあり、星を飼う際に自分の星がどちらなのか、といことを知っておくとよい。自ら光ることのできる星は万が一餌をやりそびれても暫くは元気なままでいられるが、そうでない星はすぐに弱ってしまう。 #星の飼い方

2014-06-12 10:34:33
黄色い喋る風船 @Ia_kou

異なる種類の星を一緒に飼うと、光を発する星に寄り添うように、もう片方の星が水のなかを漂う姿を見ることができる。そしてごく希に容器の中で小さな星が流れることがある。 #星の飼い方

2014-06-12 10:38:24
sodaame【#140字小説】 @sodaame140

蛍は星の子どもだ。彼らは夏の夜に光る。光は夜を集める。点滅が暗闇を呼ぶ合図だ。世界にかかる黒の幕に、星たちは明かりを飾る。蛍が寂しがらないように、居場所を知らせる。点と線で繋がるのが彼らの住所だ。蛍は自由に飛ぶ。君はそっと光を捕まえる。優しく手のひらで、救うのだ。 #星の飼い方

2014-06-12 10:40:35
音姫 @otome_ame07

そっと希望と夢をくれる君と一緒に歌おう。 いつだって隣に輝いて居てくれる君にありがうと大好きを。 夜空から舞い降りて来てくれた、私の一番星。 一緒に歌おう。 あの人が笑顔で幸せに眠れるように、子守唄。 #星の飼い方

2014-06-12 10:41:17
ハコ @amenohakoniwa

紺の天鵞絨の日に夜空に梯子を掛けます。紺色の服と銀の靴を履けば見つかりません。木の棒などでつつけば簡単に空から外れます。落とした星は籠に入れて持ち帰り一晩おきましょう。輝きが強まってきたら一旦水に浸けてさらします。光る粉が沈み星の輝きが落ち着いたら籠に戻しましょう。 #星の飼い方

2014-06-12 10:48:16
麦秋 @ryefall

水盆に蒸留水を満たして、夜、戸外に置いておく。しばらくたって、水の中に星が集まったら、グラスなり瓶なりに中身を開けて持ち帰る。明け方までには返してやること。朝には石ころになって沈んでいる。 #星の飼い方

2014-06-12 11:12:35
鍵の箱 @vortice__

星は往々にして音楽を聞くのが好きらしいので時間がある時はたまに唄ってやるといい。聞いているのかいないのか分からないが気が向くとチカッと輝いてくれることがある。すくすく育つように鼻唄でも歌うか #星の飼い方

2014-06-12 12:02:19
みじん子 @000plankton000

在るべき夜空に帰るまで、私は落ちてしまった迷子星と暮らします。幽かに、まるで嗚咽するかのように瞬くそれに、大丈夫だと声をかけてやります。空が、月が恋しいと、暗くなるにつれて悲しげに光るそれを、そっと手のひらに乗せ撫でてやります。指先に伝わる温かさが、とても尊いのです。#星の飼い方

2014-06-12 19:06:10
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