「カッコウ」

リカ=アナグラム @rika_anagram

小馬鹿にしやがって

リカ=アナグラム @rika_anagram

「まさか本当にそれだけだったのか？なら切るぜ。訓練で疲れてんだ。」

リカ=アナグラム @rika_anagram

「せっかくの技術、一生に一度は使ってみたいでしょう？」

リカ=アナグラム @rika_anagram

さらりと投げかけられたその言葉に俺は絶句する。

リカ=アナグラム @rika_anagram

「あんた…どの技術に対して言ってるつもりだ？」

リカ=アナグラム @rika_anagram

「分かっているから尋ねてらっしゃるんでしょう？いい加減に素直になりませんか。」

リカ=アナグラム @rika_anagram

まさか本気かこのアマ！？

リカ=アナグラム @rika_anagram

「なんと呼びゃあいい？」

リカ=アナグラム @rika_anagram

「はい？」

リカ=アナグラム @rika_anagram

「あんたのことを何と呼べばいいのか、教えてくれよ。」

リカ=アナグラム @rika_anagram

「本名は聞かないんですの？」

リカ=アナグラム @rika_anagram

「こんなことをするような奴だ。素直に本名を名乗るわけはねぇわな。それなら聞くだけ無駄さ。」

リカ=アナグラム @rika_anagram

「そうですわね。…とりあえず貴方に関わる時は野村とでも名乗りましょうか。」

リカ=アナグラム @rika_anagram

「わかったよ、野村さん・・・」

リカ=アナグラム @rika_anagram

電話の向こうからゴクリと何かを飲む音が僅かに漏れる。

リカ=アナグラム @rika_anagram

「失礼、少し喉が渇いたもので。それじゃあ具体的な話に移りましょうか。

リカ=アナグラム @rika_anagram

今電話をしているのは貴方の机の前ですわね？そのまま引き出しを引いて床下にあるものに詳細はありますわ。

リカ=アナグラム @rika_anagram

実務に関しては幕僚長経由で貴方にオファーがいくようにしてあるのでそれを受けてください。勿論一読後すぐに処分してくださいね。」

リカ=アナグラム @rika_anagram

それだけを語ると女に電話を切られる

リカ=アナグラム @rika_anagram

「全く好き勝手をしてくれるぜ」

リカ=アナグラム @rika_anagram

受話器を戻すと俺は引き出しの奥を確認する。

リカ=アナグラム @rika_anagram

…在った。まさか本当にあるとはね…一体どうやって仕込んだのやら？

リカ=アナグラム @rika_anagram

「なになに、”某県某村におけるある感染病に関する機密維持とその性質の軍事有用性に関して”か。」

リカ=アナグラム @rika_anagram

やることは機密の維持か、が内容を読む限り漏洩だの傍受だのこちらにとって都合の悪い件に関しちゃその対応方法に相当な自由があるわけね。

リカ=アナグラム @rika_anagram

「こりゃ上につく人間次第じゃ相当愉快なことになるわな。」