- 088eight880
- 17209
- 0
- 0
- 0
それだけで 01 社内で1番のモテ男なんて 噂されてる大倉先輩。 整った顔立ちに、 スラッと高い背。 柔らかい物腰に、 くしゃっと笑う笑顔。 私もすぐに虜になった。
2014-06-16 17:41:35それだけで 02 同期の子達はそんな先輩に きゃぁきゃぁ言ってる。 まぁ、私もなんだけどね。 『今日もかっこいいですね。』 って言っても、 いつも「ありがと」なんて 軽く流されるんだけど…
2014-06-16 17:41:43それだけで 03 さっき、大倉先輩が同期の 女の人と飲み会を抜けようと してたから、邪魔しちゃった。 その女の先輩は、たまたま 帰ろうとしてた丸山先輩に 付き添われて、 帰っちゃったけど。
2014-06-16 17:41:50それだけで 04 走っていくタクシーを見送りながら 隣で「チッ」って聞こえた 気がした… 気のせい?だよね? pic.twitter.com/VP2XddlWdE
2014-06-16 17:42:26それだけで 05 "2時会はカラオケいくぞー"と 盛り上がってる上司たち。 おじさんたちのお付き合いなんて 面倒くさいけど、 今日は大倉先輩もいるし、 カラオケにも付いて行く。
2014-06-16 20:34:07それだけで 06 みんな程よく酔っ払ってて 私もたくさん飲んじゃって ふわふわしてきた…。 「ちょっと、そこのコンビニで タバコ買ってきますー。」 と言って部屋を出て行った 大倉先輩。
2014-06-16 20:34:14それだけで 07 『あ、私ちょっとお手洗いに…』 なんて、うそだけど。 部屋を出て、大倉先輩の後を追う。 『先輩、』 「ん?どしたん?」 『課長にタバコ買ってきてって 頼まれちゃって…』 「そんなん俺ついでに行くよ。」
2014-06-16 20:34:22それだけで 08 『い、や…私も欲しいものあるんで。 一緒に行っていいですか?』 「ふーん。ええけど。」 そう言われて先輩の後を 追う様に歩く。
2014-06-16 20:34:31それだけで 09 コンビニでタバコを選ぶ先輩 「課長のおつかいは?」 『え?えーっと…18番で。』 課長の吸ってるタバコの銘柄なんて 知らないし、適当な番号を伝えた。 「欲しいものって何やったん?」 『え?あ、こ…れ。』 と、レジの近くにあったガムを取る。
2014-06-16 20:34:48それだけで 10 「じゃぁ、全部一緒で」と先輩が お会計をしてくれる。 『え、私払いますよ。』 「ええよー、これくらい。」 小さな袋を下げて、コンビニを出る
2014-06-16 20:34:54それだけで 11 『あ、ありがとうございました。』 「ええて。」 大倉先輩って無口だったっけ? いつもこんな感じだったっけ? なんとなく… 話しかけにくい雰囲気。
2014-06-16 20:35:01それだけで 12 『あのぅ…』 「ん?」 『先輩、何か怒ってます?』 「なんで?」 『なんと…なく?』 「なんで怒ってると思う?」 『…わかりません。』 チラッと後ろを振り返って ふっと軽く笑う先輩。
2014-06-16 20:35:08それだけで 13 ちょっと、ドキッとしてしまう。 「さっき、君らに邪魔されたからな。」 『邪魔?』 「あのまま、 タクシーに乗れてたらってね。」 『…あの人が好きなんですか?』 「せやなぁ、」
2014-06-16 20:35:15それだけで 14 『私は…大倉先輩が好きです。』 どさくさにまぎれて… ちょっぴりお酒の力も借りて… 言っちゃった… 立ち止まる私に、また振り向いて 笑う先輩。
2014-06-16 20:35:23それだけで 15 「そんなん、知ってるよ。」 呆気ない返事。 そりゃーね、みんなと一緒に 騒いでたけどさ、一応女の子が ちゃんと告白してんのに!
2014-06-16 20:35:29それだけで 16 「今やって、俺目当てで追いかけて きたんやろ?」 『わ、私は課長のおつかいで…』 「課長、先週から禁煙してんで。」 と、悪戯っぽく笑う先輩。 最初から嘘ついてるって 分かってたんだ… pic.twitter.com/KK3At2Ls1d
2014-06-16 20:35:57それだけで 17 「まぁ、ええわ。おいで。」 と、また歩き出してみんなのいる お店に戻る先輩。 結局、私の事をどう思ってるとか 告白の返事とか、 そんなのないのかな?
2014-06-17 12:05:17それだけで 18 「ちょっと待ってて。」 そう言ってカウンターにいた 店員さんと話してる大倉先輩。 しばらくすると、 「おいで」と言われてついて行く。 先輩は、みんなのいる部屋とは 反対方向に進んでいく。
2014-06-17 12:05:25それだけで 19 『先輩…部屋向こうですよ?』 「ええから、おいで」 と、別の部屋に入っていく。 部屋に入るとソファーに座って タバコを吸い始める先輩。
2014-06-17 12:05:31それだけで 20 『この部屋… 使って大丈夫なんですか?』 「さっきカウンターにいた奴 ここの店長でツレやねん。」 『そうなんですか…。』 「俺の事、すきなんやろ?」 『え?は、はい。』 「けど、俺別に彼女とか いらんねん。」 『けどっ、彼女居ないんですよね?』
2014-06-17 12:05:38それだけで 21 「…おらんよ。」 『だったら…』 「"友達"で、ええかなぁ?」 『"友達"…ですか。』 「うん。これがさっきの答え。 これじゃぁ、不満?」 『いや、全然。いいです。』 友達って…まぁ、でもいいや。 友達からっていうのも ありだし…ね。
2014-06-17 12:05:47それだけで 22 『あの…大倉先輩が好きだって 言ってた先輩も友達ですか?』 「どうやろな?向こうはただの同期 としか見てないんちゃう?」 『そうですか…』 「丸山さんとできてるみたいやし。」 『えっ、そうなんですか?』 「怪しいとは思ってたけど、 さっきので確信した。」
2014-06-17 12:06:39それだけで 23 『さっき、の?』 「さりげな~く連れて帰って… 今頃何してんのやろなぁ?」 と呟くと、立ち上がった先輩が ずっと立ったままでいた私の手を 引いてソファーに座らせる。 「あのまま送って行ってたら あの子を落とせたかも しれんのに。君らが邪魔するから。」
2014-06-17 12:07:07それだけで 25 吸い込まれそうな瞳 見つめられてドキドキしている はずなのに、なんだか その目の奥が冷たくて、恐い。 pic.twitter.com/EwsSlTgi3H
2014-06-17 12:07:44