オニと少年

ちょっとした思いつきから物語を妄想
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ヤス @yasuTb

[オニと少年00]むかしむかし(?)や、そうでもない昔。ってか今?! 小さな町(緒川町)がありました。ってか今もありますー! そして、この街にはとても美しい山とそこに流れる美しい清流がありました。 人々は昔からその山とその水を大事に大事にしてにきたのです。

2014-06-13 00:19:34
ヤス @yasuTb

[オニと少年01]今でもときどき、川で子供達が笹船を流したりして遊んでいます。 ある日の事でした。 「やーいやーい、また泣いたー。弱虫!チビ助!あっちいけー」 と、少年が複数の同じ歳くらいの子供達に嫌がらせをうけていました。

2014-06-13 00:21:57
ヤス @yasuTb

[オニと少年02] 「なんだよ、ちくしょう。もうぜってぇps4やらせねぇ。マリカーもひとりでやるんだ!あ、帰ったらダッシュ4駆郎見なきゃ……」 「なんだおめぇ情けないなー」 と突然大きな声が聞こえました。 少年は周りを見渡します

2014-06-13 00:23:27
ヤス @yasuTb

[オニと少年03] 「俺なら絶対あんなやつらをやっつけてやるのに」 見つけたのは木影で腕組みしてる男の子…? ではなく、なんとそれは鬼でした。 少年は戸惑いを隠せません。 「だ、だれだよ!お前!」 「お?なんだちみはってか?そうだよわたs…俺はジンって言うんだ。おまえは?」

2014-06-13 00:24:50
ヤス @yasuTb

[オニと少年04] 「オ…二…な、の?」 「質問に答えろよ、そうだよ鬼だよ。そんなに珍しいもんかよ?」 「わぁ…すごい、初めて見た」 「「見た」だぁ?失礼な!俺とお前は今会って話してるんだ。ヒトをモノみたいに言うな! あ、オニだった(笑」 「へぇ~。ジン…君っていうのかぁ。」

2014-06-13 00:26:52
ヤス @yasuTb

[オニと少年05] 「その人間同士で呼び合うようなそれやめてくれ。「ジン」って呼んでくれ」 「わ、わかったよ」 少年はこの状況に戸惑いはありましたが、不思議と怖くはありませんでした。 その鬼…ジンはヒトにそっくりだったからです。 唯一、額にある2本の角を除いて。

2014-06-13 00:28:30
ヤス @yasuTb

[オニと少年06] 「やっぱりさ、つ、つ、ツノってあるの?ツノだよね?それ…」 「っかー、お前はヒトを怒らせたいのか?さっき俺がお前の名前を聞いただろう?ヒトに名前を聞いといて名乗らないってのはないだろ?!あ、俺、オニだけど」

2014-06-13 00:31:19
ヤス @yasuTb

[オニと少年07] 「ごめんよ。僕は「優仁(ゆうじ)」っていうんだ、優しい人って書くんだよ、「人」はちょっと字が違くてこう…人と人が支え合ってない方、にんべんに、漢字の二って…」 少年は空中に人差し指で字を書いてみせました。がちっとも伝わりません。

2014-06-13 00:40:18
ヤス @yasuTb

[オニと少年08] 「支えあう?それ片方が一方的に寄りかかって、もう片方が辛いだけじゃないか。しかもそれじゃないのか。 右に「二」って書くのか?ふーん、ってか“カンジ”ってなんだ?」 「漢字はもういいや。難しそうだ」

2014-06-13 00:42:58
ヤス @yasuTb

[オニと少年09] 「でもまて、そしたらユウジンじゃないのか?違うのか?お前もユウジンなら名前似てるし、なんだかとても仲良くできそうなのになー。ユウジかぁー残念。よし、喰ってやる」 「そそ、そんなに名前一つで関係変わるもんなの?!」

2014-06-13 00:46:02
ヤス @yasuTb

[オニと少年10] 「はっはっは、冗談だ。オニは冗談と煙と高いところが好きってね」 「それ、「馬 鹿」のことじゃないかな?」 「え、違うのか?」 「だってジン君…ジンは鬼だもん。とても「馬 鹿」にはみえないなぁ」 「そっか、そうなのか?ちがうのか」

2014-06-13 00:49:28
ヤス @yasuTb

[オニと少年11] 「だってジン君…ジンは鬼だもん。とても「馬 鹿」にはみえないなぁ」 「ところでよ、お前なんであんな奴らにやられっぱなしなんだ?やり返せばいいじゃないか?」 「そんな事は出来ないよ」 「なぜ?」 「だって…友達だもん…。」

2014-06-15 02:18:41
ヤス @yasuTb

[オニと少年12] 「ひゃーっはっは、はっは、…お前それ本気で言ってるのか?あいつらちゃんと見てみろよ?笑って帰ってるぞ!?」 「わあ、楽しそうだよねぇ、なんだろう?僕も今度混ぜてもらおう」 「そうじゃねぇよ!笑われてんだお前が!!混ぜてもらう…っていうかお前が中心なんだよ!」

2014-06-15 02:19:39
ヤス @yasuTb

[オニと少年13] 「まったくお前は馬鹿なのか?」 「違うよー僕はヒトだもん」 「ジンだってオニだろう?」 「うん、なんだかこの会話が既に馬鹿っぽい気がするけどまぁいいや」 少年とオニは次第に打ち解けて、日も暮れた頃。 二人はまた会う約束をしました。 この少し開けた平地で。

2014-06-21 15:34:10
ヤス @yasuTb

[オニと少年14] 山には古びた神社があり、その名は鬼河神社といいました。 今ではほとんど参拝者もなく、ただの空き地のようになっていました。 少年とオニはその神社と、神社の裏の少し登った高台を二人のひみつの場所にしました。そこには山肌が削れただけのような小さな洞穴がありました。

2014-06-21 15:37:43
ヤス @yasuTb

[オニと少年15] … … 「はー、すごいな!そのスマホってのは何でも出来るのか?!」 ジンは感嘆し目を見開きながら言いました。 「なんでもって分けじゃないけど、そうだね、電話も出来るし…、分かるかな?インターネットってのも出来るし動画も観られるよ。僕はもってないけどね」

2014-06-29 23:23:56
ヤス @yasuTb

[オニと少年16] 「はっー、なんだかタッチパネルのケータイみたいだな」 「え?…え?!」 「うん?俺なんか変な事言ったか?」 「うん、言ってるねぇ」 そこに突然、音楽が割り込む。 「はいもしもしオレーー、ジン!そう。あ、そう。うん!うん!!マジーー?!分かった。すぐいくー」

2014-06-29 23:28:07