荒ハムtwnovelまとめ

ちゃんこ㌠＠カクヨムと真田丸 @yuimk2

#twnovel ソファで文庫を繰っていたお前の横顔には、幾筋も涙の轍が通っていた。邪魔しないよう離れると、お前は依然虚構に没頭している。流行りの横書き小説ではなく、王朝文学の翻案らしい。アリヲリハベリで挫折した身にはわからない世界だが。俺は棚からとっておきの日本茶を取り出した。

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#twnovel メロンソーダとチリドッグがあれば生きていける私はDIJのピストルだ。気になる先輩と喫茶店に行った時、注文を聞かれたので、迷わずメロンソーダを選んだ、先輩は「ガキだな」と笑った。わかっていない。許せない。このままいったら当然頭がおかしくなるところまで拉致してやる。

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#twnovel NTKG最高とか抜かすお前よりも先に起きて、人間らしい朝飯をつくってやらなければならない。薄焼き卵に、塩鮭に、刻んだ一夜漬けに、油揚げとわかめの味噌汁に。だがお前の曲線を撫でているうちにどんどん目が冴えていくのは何故なんだろう。「計画通り」何か言ったか？

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#twnovel 氷嚢を替えると言うと、あなたは素直に頭を上げた。冷たさが心地いいらしく、赤く染まった目許が緩んでいる。唇を落とすと、弱々しい声で「感染んだろ」と抗議するので、「薬ですよ、プラシーボ」と無茶を返した。「先に宣言するプラシーボがあるか」「私を信じればいいんですよ！」

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#twnovel 「バレンタイン、彼女から何もらいました？」この後輩は俺たちのことを知っていて、惚気を聞く気満々である。「チョコ？ケーキ？それとも『私』？」柄にもなく俯くお前のポニーテールを飾る赤いリボンを解いた時の羞恥心が蘇り、俺は手にした木べらで後輩の頭を吹き飛ばした。

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#twnovel 「遅くなる」とメールが来た。冷蔵庫から食材を選んで刻み倒す。あなたが軽々と振り回す中華鍋の重さに絶望する。冷やご飯と溶き卵が、あんなに綺麗に絡まない。帰宅した料理の魔法使いが、失敗作の炒飯を見た。「食おうぜ」「……何か、言いたいことは」あなたは軽くキスをした。

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#twnovel あなたは無造作に濡れた前髪をかき上げた。普段隠れがちな瞳が顕わになる。一糸纏わぬ姿を晒していると思うだけで、身体の内側から愛情と羞恥が溢れてくる。見ないで、と言う前に、両手を抑え込まれる。ほつれた前髪がこめかみにかかり、嬌声が上がる。「あんま煽んな」あなたこそ。

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#twnovel 「この男怪しくないですか」私の肩越しに、あなたもTVを覗き込む。「恋人が死んだのに、全然悲しがらないし」「悲しい時に悲しい顔するたぁ限んねぇからな、人間は」「これ2時間ドラマですよ」あなたは誤魔化すように頬ずりする。書割りじゃないあなたが可愛くてしかたない。

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#twnovel 夜は深い。私を抱きしめるあなたの、深い目頭の皺に指を沿わせる。寝てる時までそんな難しい顔しなくていいのに。私を見たら、少しは綻ぶのかな。滑らかな胸に頬を寄せると、骨伝導で心音が聞こえる。以前あなたはカミサマを否定したけれど、この温もりが存在証明にならない？

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#twnovel 東の空がほのかに青い。お前が目を醒まさないよう、そっと身体を起こす。名残とばかりに、左の乳房に触れる。彼氏が言うのも何だが美乳だ。心臓とは少し距離があるが、規則正しい心音が伝わる。俺の心の扉をノックし続けた永久機関。俺は今日もお前のために朝食を作る。

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#twnovel 地下鉄はかなり混んでて、痴漢などが不安だからお前の後ろに立った。「電車乗ると暑いですねー」お前がマフラーを緩めると、無駄に襟ぐりの広いボレロとの隙間から頚椎骨が覗く。産毛まで見える距離で、俺はミイラになる寸前のミイラ取りを思った。

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#twnovel お前はどうも理詰めな上に耳年増な部分がある。「セックスって」その4文字を平然と言うな。「お互いの愛情とか充足感が大事だと思うんですよね！」ああうるせぇ、俺は言葉を脳の表面で滑らせ、白い首筋に吸いついた。媚声と吐息がお互いを煽る。本当に必要なのは肉体言語なんだよ。

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#twnobel お前の手の中の本は、終わりに近づいていた。「いろいろあって、摂政家の姫が宮様と結ばれそうなんですよ！一品姫宮の狂気がどんどん盛り上がってきてですね」いきなりキスで言葉を封じられて、お前は不満たらたらの視線を俺に向ける。「悪ぃな、俺ネタバレ嫌いなんだわ」

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#twnovel 白菜が少し値上がりしてきたな、とぼやくあなたは包丁とまな板を打楽器に変える。「鍋ももう終わりかね」あなたの温かさを象徴する料理が食べられないのは残念だが、年末までの楽しみができる。「ずっと俺とお前が一緒にいるとは限んねぇだろ」またまた、心にもないことを。

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#twnovel 天井を見上げる。形のいい二つの乳房はてんでばらばらに揺れる。脚の間の鞘が、俺をも高める。軽く身を起して髪をかき上げてやると、顔には「気持ちいい」って書いてある。絶景。あいしてる、と喘ぐお前に応えてやれないのは俺の不徳と羞恥心の致すところだ、すまん。

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#twnovel 春になり、お前はえらく不機嫌だ。「花粉が飛んで、目に悪いからってマスカラもつけらんないんですよ！もうやだ」「お前もともと可愛いんだからいいだろ」「好きな人の前では綺麗でいたいの！」今爆弾発言をしてしまった気がするが、頬を膨らますお前は気づいていない。安心した。

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#twnovel にゃんにゃんにゃん、と挑みかかってもあなたは片手を振って追い払う。「うるせえ」「だって今日猫の日だし」「うぜぇ」私の額にデコピンを、唇に触れるだけのキスを見舞って、「んなしょっちゅう甘えてたら、有難みがなくなるんだよ、莫迦」これがツンデレなんですね、わかります。

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#twnovel 帰宅して晩飯を作って喰って軽く晩酌して、さて風呂入るかと思ったら、お前が後ろから抱きついてきた。柔らかさが憎らしい。「臭ぇだろ」「いい香り」「耳鼻科行け」引き剥がしたいんだが、酒も入ってるから本気が出せない。これもお前の作戦なのか。憎すぎて、押し倒してやる。

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#twnovel 「煮込むのめんどくせぇ」というあなたのカレーはいつもタイカレーだ。辛さに泣きながら食べていると、あなたがいきなり目尻を舐めた。不意打ちにのけぞる。肉食系の笑みも珍しくて心臓が跳ねる。この野郎、愛してる。直後目に唐辛子が入って大惨事になるのは秘密。

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#twnovel 俺がカレーを作らないのは、自分をよく知っているからだ。カレーの度に嬉々として玉ねぎを炒めていたら、前の彼女から愛想を尽かされた。お前には嫌われたくないんだ、わかれ。いくらお前がじゃがいもや人参を俺の前に積んでも、だ。頼むから牛すじを見せるな、口出ししたくなる

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#twnovel 髪を触られるのが好きで、つい狸寝入りをしてしまう。私が寝ている時のあなたはとても素直で優しくて可愛い。こめかみから生え際に何度もキスを落としてくれる。「ん」やばい、声が出てしまった。怖々目を開けると、鋭い視線が私を射抜く。「莫迦が」デコピンがいつもよりも痛い。

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#twnovel #ara86 酔って帰るのはいい。酒と煙草の臭いをさせて抱きつくのも許す。ただキスのたびに「ゆかりっちと間接キスー！」などと叫ぶな。お前の知らないところで、お前のキス魔ぶりについて相談を受けてるんだ。いや、本音を言えばやっぱりお前の唇を独占したいんだ。

ちゃんこ㌠＠カクヨムと真田丸 @yuimk2

#twnovel #ara86 頭痛い。どうやって帰ったんだっけ。記憶はすこんと抜けてるんだけど、最終的にあなたの腕の中にいるということは、やらかしつつも無事帰ってこれたんだと納得する。なぜかお互い全裸なのは気にしないことにしよう。ありがとう、ただいま。

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#twnovel 好きな人は親友の恋人。よくある話だ。親友が女で、好きな人が男ってのも含めてよくある話だと思う。あの人から敵視されてるのを肌で感じる。オレはあいつに近づく虫でしかないんだろう。よくある話でも辛いぜ。最近じゃ、睨まれるたびに感じる。とうとうMに目覚めたかハハハハ。

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#twnovel #ara86 親友とその彼氏が腕組んでるのに行き当たる。嘘です、予測して先回りしました。あいつは笑いつつ目を泳がせ、あの人は恐ろしい視線でオレを刺す。やべ、今胸がキュンとした。お邪魔虫は何も言わずに立ち去ります。あの人に会えたから今日もオレ幸せ。ほんとだよ？