アンダー・ザ・ブラック・サン #5
「イヤーッ!」次の瞬間、ザ・ヴァーティゴはスパルトイの足払いによって地面に打ち倒された。スパルトイは彼を蹴りつけた。「イヤーッ!」「グワーッ!」「イヤーッ!」「グワーッ!」「そのまま釘付けにせよ!イヤーッ!」グリフォンは垂直跳躍!モズ・ニンジャ・クランじみた落下攻撃か!15
2014-07-06 18:38:36「イヤーッ!」「ンアーッ!」ユカノはついに押し負け、弾き飛ばされた。彼女は空中で身を捻り、スパルトイにマストダイ・ブレイドを投げつけた。一瞬の状況判断だ!「イヤーッ!」「グワーッ!」ベオウルフの頭突きを受け、ブレイズが片膝をつく。ベオウルフの腹部は赤く焦げ、装束は崩れている。16
2014-07-06 18:45:32「イヤーッ!」「グワーッ!」次の瞬間、ブレイズは顎先をベオウルフに残忍に蹴り上げられた。ベオウルフは空中のブレイズを胴体から水平真っ二つにすべく、ニンジャ大剣斬撃の予備動作に入った。「イヤーッ!」だが、斜め下から素早い跳躍でブレイズの身をさらったのは新手のニンジャである! 17
2014-07-06 18:49:23「イヤーッ!」斬撃はブレイズをとらえそこねた。アンバサダーはブレイズとともに白砂の上を転がった。それを守るようにディプロマットが立ちはだかり、カラテを構える。ベオウルフは唸った。「双子!コシャク!」「イヤーッ!」ディプロマットを飛び越え、そこへ襲いかかるはユカノだ! 18
2014-07-06 18:51:08「うおっ!」スパルトイはマストダイ・ブレイドを慌ててブリッジ回避する。認めたくないが筋のいいやつだ。だが俺にチャンスを与えるには十分すぎるぜ。
2014-07-06 18:52:52「イヤーッ!」「グワーッ!」俺はウインドミル足払いでスパルトイを転倒させた。一瞬だ!勝機は一瞬なんだ。ここからの俺の恐ろしさを見てろ!行くぞ!
2014-07-06 18:55:45「グワーッ!」ベオウルフは斬撃直後の隙をつかれ、ユカノの空中回し蹴りを食らって、白砂を転がった。転がりながら、ベオウルフはニンジャ大剣の柄を二つに割った。なんらかの機構により、大剣の大部分が鞘めいて脱落。その下から小振りの二刀が姿を現した。彼は受け身を取り、二刀流を構える! 19
2014-07-06 18:58:38「まとめて相手してくれよう」ベオウルフはユカノとディプロマットを睨んだ。二刀あらば、彼は目の前の敵全てに対応することができよう。要は至近距離の敵のみが敵だ。彼は後方で垂直降下するグリフォンを一瞥する。ザ・ヴァーティゴがスパルトイを逆に転ばせ、起き上がった。 20
2014-07-06 19:04:35「イヤーッ!」ザ・ヴァーティゴはあさっての方向へ片手を突き出す。否、その方向には理由がある。その先には、スパルトイを捉えそこねて飛んでゆくマストダイ・ブレイドがあった。……マストダイ・ブレイドは不可視の力に強く引かれ、一瞬で飛び戻った。ザ・ヴァーティゴはそれを掴んだ。 21
2014-07-06 19:06:22「イヤーッ!」グリフォンが直上からザ・ヴァーティゴに襲いかかる!ザ・ヴァーティゴの眼光がメンポの隙間でギラついた。「イヤーッ!」彼はマストダイ・ブレイドを掬い上げるように繰り出す!一瞬後、グリフォンが着地!一方のザ・ヴァーティゴは斬撃の勢いのまま、回転しながら上へと跳んだ。 22
2014-07-06 19:10:20くるくると回転するザ・ヴァーティゴは、霧めいて散る血の衣を纏っていた。それは……おお、ナムアミダブツ……その血液はグリフォンのものである。グリフォンが膝をつき、手をついた。その胸元から脳天にかけ、ばっくりと裂けた。「サヨナラ!」グリフォンは爆発四散した……! 23
2014-07-06 19:12:16……グリフォンは死んだ。マストダイ・ブレイドのノボリグルマ・キリが、奴の正中線を真っ二つにしたからだ。人生、対立する二集団のどちらに肩入れするか問われる瞬間はおおむね訪れる。引きこもっていようがな。なんにせよ、俺はユカノ=サン達を助けよう。このドージョーは彼女の地なのだ。
2014-07-07 11:25:24「イヤーッ!」スパルトイは死んだグリフォンを一瞥すらせず高く跳び、ザ・ヴァーティゴに食らいつく。ヘビ・クリスを用いた素早いカラテだ。「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」空中で斬り合いながら、二者は落下。地上ではユカノとディプロマットがベオウルフと打ち合う。24
2014-07-07 11:32:33「この後どう動けば」ディプロマットがベオウルフの左手剣の相手をしながらユカノに言った。ユカノは右手剣を崩そうと近接打を繰り出しながらディプロマットに答えた。「漢字サークルは浮島にあります。既に釘は私のものを打ち終えた。仕上げにはあなた方のジツが必要です。しかし……」 25
2014-07-07 11:38:28「イヤーッ!イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」二刀流となったベオウルフによる伝説の聖徳太子のごとき複数近接攻撃は、ユカノとディプロマットの二者の相手をしてなお、互角以上であった。彼はこうした一対多数のイクサを想定した特殊な訓練を積んで来ているのだ。 26
2014-07-07 11:40:58「イヤーッ!」「イヤーッ!」俺とスパルトイは着地と同時に互いの得物を再びぶつけ合い、鍔迫り合いの体勢に入る。スパルトイは必死に食らいついて来る。前途有望なニンジャだ。生かしておいたところで二度会うこともないだろうが、この地には他にもニンジャがいる。殺しておくのがよい。
2014-07-07 11:43:19アンバサダーはブレイズを助け起こした。「う……」彼女はいまだ朦朧としていた。「立てるか」「ユカノ=サンを」ブレイズはベオウルフらの方向を示した。アンバサダーは加勢しようとする。その間に鬼火が一つ二つと生じ、魔犬の姿をとって、分断してしまう。「来やがった」ブレイズが毒づいた。 27
2014-07-07 11:48:43俺は鍔迫り合いに負けたと見せて身体を引き、スパルトイのバランスを崩させた。そして当て身を食らわせる。「イヤーッ!」「グワーッ!」スパルトイがよろめく。「イヤーッ!」俺はスパルトイの胸を真横に切り裂いた。「グワーッ!」スパルトイの血が奴の黄色黒色の装束と宙とを染めた。
2014-07-07 11:51:08浅い。奴め、フェイントにかかったと判断するや、すぐにブリッジ回避に移ろうとしていたのだ。それが奴の命を救った。俺は正直、舌を巻いた。スパルトイは倒れこみ、そのまま後ろへ転がった。追い打ちをかけようとする俺の周囲に超自然の鬼火が生ずる。アカイヌ・ジツの使い手が現れたか。
2014-07-07 11:53:52「イヤッ!イヤーッ!」マストダイ・ブレイドと肘打ちで、俺は魔犬の二匹を叩き殺した。すぐに次の犬が生まれる。スパルトイが叫びながら地面を殴りつけ、起き上がる。タフな奴だ。「イヤーッ!」俺はユカノに向かってマストダイ・ブレイドを投げた。武器が要るだろう。
2014-07-07 12:00:36「イヤーッ!」一瞬後、ランチハンドが炎の軌跡を描きながら、枯山水バトルフィールドに回転ジャンプでエントリーしてきた。「イヤーッ!」ザ・ヴァーティゴはマストダイ・ブレイドを投げた。ユカノに投げ返したのだ。魔犬の一匹を破壊しながら、刃は持ち主の手に戻った。 28
2014-07-07 12:03:07