七夕ツイノベ企画　#七夕一夢

咲良 潤 @sakura77_sosaku

七夕が誕生日だと面倒くさいことがある。クラスの誰かが必ず「みんなで願いを叶えてあげよう」と言うから。みんなも面白がって乗っかる。ただの冷やかしだ。私の願い。そんなの言える訳なくて「ジュース」と答える。でも買ってきてくれたのが彼で、一応願いは叶ったかな。#twnovel #七夕一夢

咲良 潤 @sakura77_sosaku

娘の短冊を見て泣きそうになった。「お父さんが元気でいますように」「お父さんの仕事が順調にいきますように」ここまで僕の事を考えてくれてるとは思わなかった。でも最後の一枚のおかげで泣くことはなかった。「お父さんがいっぱい稼いでお小遣いが上がりますように」#twnovel #七夕一夢

咲良 潤 @sakura77_sosaku

七夕飾りの笹を取りに行ったら、竹林の中で光る黄金の竹があった。そんなに背も高くなかったため根元から切って持ち帰り【絶対に願いが叶う黄金の竹】という宣伝で短冊を有料で売ったら飛ぶように売れた。翌日、竹をそのまま竹林に戻した。@23novel #twremix #七夕一夢

咲良 潤 @sakura77_sosaku

「七夕知らないの？」「はい」「この紙にね、願い事を書くんだよ」「何でもいいのですか？」「うん」「ボールを７つ揃える必要は？」「ないよ。7月7日を待つだけ」「素晴らしい。ではこれから願い事はこれで」「ますますタイトルから遠ざかるね」@23novel #twremix #七夕一夢

咲良 潤 @sakura77_sosaku

「ずきんちゃん、短冊に願い事書いた？」「ええ」「じゃあ飾るから貸して」「なっ、なんでかしら…？」「なんでって…」「自分で飾るからいいわ」「そう？ならいいけど」「ちょっと、肩車しなさい」「なんでそんな上の方に」「絶対見ちゃダメよ！」@23novel #twremix #七夕一夢

日向日影@HUB @hyuugahikage

#twnovel スーパーのおつとめ品をあさっていると、視線の端に笹が見える。ああ、今日は七夕か。短冊を見てみると、きっと僕よりは幸せな人生を送っている家族にすくすく育てられてるであろう子どものささやかな夢が楽しげに吊るされていて、僕は泣きながらその短冊をむしる。 #七夕一夢

みじん子 @000plankton000

短冊に願い事を書き込む。些細すぎる、文字にするまでもない、小さな望みを。「何書いたの？」「…ひみつ」「なんだよ、見せろよ」「だから、内緒だって――わっ！」じゃれるようにもつれ合い、一緒に倒れ込む。目が合って、笑って。小さな望みは、あっという間に叶った。#七夕一夢 #twnovel

みじん子 @000plankton000

天の川のほとりで魚を釣る。鱗が大きく、透き通った銀色に光るものが好ましい。餌のこんぺいとうを、光を放ち続けるそこに投げ入れて、待つ。待つ。対岸には、再会を果たし笑顔をほころばせる男女が。待つ。待つ。待つ。二人に捧げる七夕魚は、夜明けごろに姿を見せる。#七夕一夢 #twnovel

風月よだか @imasugoinemui2

「御金が空から降って来ます様に」と書かれた短冊を発見した。がめつい奴がいたものだ……。私は顔を顰めながらその場を後にする。そして七夕当日。催涙雨の代わりと言わんばかりに、百万の札束がバサバサと天から降ってきたのだった……。 #twnovel #七夕一夢

風月よだか @imasugoinemui2

@imasugoinemui2 嘘だろう……と驚きを隠せないままに拾い上げると、其れは確かに本物のお札であった。人々は大いに盛り上がり、夢中で札束を掻き集め始めた。祭りの様な騒ぎで、人々の熱気に晒されて、夢の様な心地であった。 #twnovel #七夕一夢

風月よだか @imasugoinemui2

@imasugoinemui2 其れから暫くの月日が経った今。物価は高騰し、とんでもない日常が送られていた。夢の様……等とは言ったが、まさか悪夢であったとは……いや、夢であったならどれだけ良かったか……。 #twnovel #七夕一夢

𝕤𝕙𝕚𝕣𝕠 @yakak21

いつもそばに …一番近くに…って云ってくれたよね #twnovel その言葉が私を支えてくれたなんてきっと君は夢にも思わないの。雨の七夕…浴衣の裾が濡れて痛む脚で君を探した夏。 #七夕一夢 いつもじゃ無くても…一番じゃ無くてもいい。君と満天の星を見たかった。叶わぬ短冊の願い。

春木のん @Haruki_Non

夢を見ていました。目を開けると愛しいあなたがいて。「おはよう」と言い合って。毎日同じものを一緒に食べて、日常と呼ぶに相応しい平坦な日々をいつまでも過ごす。そんな夢を見ていました。 #七夕一夢 今朝の夢でした。悲しくて悲しくて。来年まで会えないあなたを探しに、もう一度夢の中へ。

春木のん @Haruki_Non

#七夕一夢 歌いはじめを間違えた。たーなーばーたーサーラサラ。笹の葉がサラサラと粉になり消えてゆく。みんなが短冊に書いた願い事も消えてゆく。７月７日の世界がサラサラになってゆく。自分の指先もつま先も。サラサラ。それらを全て、天の川が流してゆく。 #世界もう滅ぼしたい協会

春木のん @Haruki_Non

年に一度しか見られないと思われてるけど、それは勘違いよ。よく見てよ。６月も８月もずーっといるわよ。なんで７月７日しか見ないのよ。 #七夕一夢 今年もプンプンしている天の川さん。まあ落ち着いて、と空いたグラスに酒を注ぐ。俺は北の方からずっと、お前さんが煌めいてるのを見てるからさ。

望月かなめ@小説家になろう @mochimochiduki

#twnovel #七夕一夢 短冊なんか信じない。一年ぶりに会えた夫婦は、互いのことしか見えないはずだ。人の願いを聞く余裕なんてないだろう。皮肉めかすと君は言った。「七夕伝説は信じるの？」「だからこそだよ」「けっこうロマンチストだね」現に僕は、君のことしか見ていない。

望月かなめ@小説家になろう @mochimochiduki

#twnovel #七夕一夢 めでたく天の川を越え、織姫と彦星がひしと抱き合う。あちらでは織彦と彦星、向こうでは織姫と彦姫が。新婚ならではの浮かれっぷりも、離れて想う一途な愛も、みんな全く変わらない。

穴井秋乃 @AnaiAkino

#twnovel 地元のショッピングモールに鈴とやって来た。絵理子ちゃんと結婚したいだって、可愛いわね、と鈴が言う。勝手に人の願い事を読まないのと、私が言う。芳乃、初詣の時も同じこと言ってた、と鈴。鈴は初詣の時も同じ事したじゃ無い、と私。進歩のない私たちだ。 #七夕一夢

キヨシロウ @kiyoshiro_aoi

#twnovel すっかり忘れていた。どうしよう。一年に一度だったのに。悩んでも仕方がない。悔やんでももう遅い。昨日は戻っては来ないのだ。 ま、いっか。来年がんばろ。ぽじてぃぶぽじてぃぶ。 #七夕一夢

キヨシロウ @kiyoshiro_aoi

#twnovel 「たなからぼたもちを略して『タナボタ』と言いますが、では『タナバタ』は何の略でしょうか？」ピンポーン！ 「たなからバター飴！」「ブッブー！ 残念、不正解です。しかしなぜバター飴なんですか？」「だってタグが……」 #七夕一夢

姜間水結 @miyu_kyouma

七夕の翌日。遠恋の彼氏と感動的な再会…とはいかなかった。台風一過の爪痕が残る悲惨な彼は、全身ぐしょ濡れで。「その格好で抱きつくな」と思わず一喝してしまったほど。…何はともあれ世は事もなし。僕が捨てたしわくちゃの短冊がお土産だったこと以外は。 #七夕一夢 #twblnovel

七歩 @naholograph

#七夕一夢　っていいですよね。すぐに僕らへの指令と解りました。だって夢といえば僕らじゃないですか。七夕だって例外ではありません。君たちの眠りからバクバクバクっと夢を奪う。そんなことは僕たち獏にしかできませんから。全ての日々からマイナス夢を。七夕－夢＝うまい！#twnovel

雲行き＠空想の街 @_kumoyuki_

逢いたい人に逢える唯一の日。それでも僕は逢うことができない。君がいるのは地球の半周先。君の夜は僕の昼、君の昼は僕の夜。君の夜を追いかけて僕は昼に夢を見る。 #七夕一夢 #twnovel

竹田康一郎 @tahtaunwa

#twnovel 母も七夕のおじちゃんも死んだ。でも、僕たち兄弟姉妹は、七夕の夜に集まって笹の葉に短冊を吊るす。「遊園地に行きたい」「お母さんに服を作ってほしい」「牛に乗りたい」口に出して言えなかった願いの諸々。年に１度の誰かに甘える日。僕たちは、もう大人だから。#七夕一夢

咲良 潤 @sakura77_sosaku

今日登校したら片思いのあの人が急によそよそしくなっていた。いつもは弾む昨日のテレビの会話も、早々に切り上げて男友達のところに行ってしまう。せっかく昨日短冊に願い事をしたのに全く逆。落ち込んでいると帰り際にあの人が言った。「お前の願い事、叶えてあげるよ」#twnovel #七夕一夢