佐宜140字まとめ

140字診断で出たお題佐宜を書いていくだけまとめです。随時追加していきます。
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みやながSS用 @_miyanagaD

目ェ瞑って、動かないで。ごほうびはそれだけでいいよ。 そう笑った男の安い挑発に乗って瞼を閉じると視界は闇に閉ざされる。唇に濡れた感触が触れて、身体を強張らせた。 「…さ、」 「黙って」 ぬるりと舌が唇をなぞり、ゆっくりと離れていく。 「もういいよ」 瞼を開けても唇は濡れたまま。

2014-08-23 23:18:45
みやながSS用 @_miyanagaD

あなたは佐宜で 【濡れた唇、閉じた瞳 / ごほうび】 をお題にして140字SSを書いてください。 shindanmaker.com/468263

2014-08-23 23:18:40
みやながSS用 @_miyanagaD

【幸せになれなくてもいい】 ふと目が覚めて、瞼を開けた。間近の距離に寝息を立てる佐々山の顔があった。伏せられた睫毛と、ぽかりと開いた口、間抜けだなと密かに笑う。頬を撫でようとしてあげた手首に巻かれた監視官デバイス。色相は濁っているだろうか。潜在犯をこんなにも――愛してしまって。

2014-08-23 23:05:29
みやながSS用 @_miyanagaD

貴方はささぎので『幸せになれなくてもいい』をお題にして140文字SSを書いてください。 shindanmaker.com/375517

2014-08-23 23:05:18
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【いきたいの?】 訊くと何度も首を縦に振る。いつもそう素直なら可愛いのに。焦らすように腰をゆるく揺すると、怒って背中を蹴られる。ぶは、と笑った。いきたいのと問うてやれば頷くだけで済む。言わされるふりに言ってやるふり。重ねあって―俺達は何をしてるんだろう。熱ばかりが上がっていく。

2014-07-25 01:44:31
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触れてくる手を振り払って背を向けた。 「ギノ先生、つれない」 「眠い」 「俺もそうだけどさ」 久しぶりだろ、と耳元で囁かれ、思わず震える。身体中が期待に満ちて震えているのを悟られないように唇を引き結ぶ。少しの沈黙の後、肩にもう一度掌が載せられた。 「…ね、抱かせて」 【懇願して】

2014-07-25 01:35:43
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あなたはササギノで 【いきたいの? / 懇願して】 をお題にして140字SSを書いてください。 shindanmaker.com/468263

2014-07-25 01:34:33
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人が人を忘れる時、最初に声を忘れるのだという。 瞼を閉じて、思い出す。それでも時を経る毎に擦り減っていく。自分の肩を強く掴む。声を失くしたら次は何だろう。顔も、思い出も忘れてしまうのだろうか。 『――ギノ先生』 嫌だ。 夢でも、幻でもいい。どうか。 【もう一度言って】

2014-07-24 22:21:16
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貴方はささぎので【 もう一度言って 】をお題にして140字SSを書いてください。 shindanmaker.com/415755

2014-07-24 22:19:19
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情事の熱を残しゆっくり鼓動が緩やかになっていく。呼吸も整わぬまま佐々山は煙草を咥えた。 なあ、ギノ先生。 佐々山の低い声。意識を失ったと思っているのだろう。 早く、さ。 少し迷ってから、続く 狡噛とうまくいっちまえよ。 ―馬鹿が。 胸の内で呟く言葉は届かない。 【愛する臆病者】

2014-07-16 00:46:30
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貴方はささぎので『愛する臆病者』をお題にして140文字SSを書いてください。 shindanmaker.com/375517

2014-07-16 00:45:45
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【宛先のない手紙】 この手紙が誰に渡るかわからねえが、たぶん俺の飼い主のうちのどっちかだと思う。これを見つける時、俺はくたばってるだろう。そうでもなきゃこんなもんこっぱずかしくてやってらんねえ。だけど、なあ、狡噛。もしもこれを見ているのがお前だったら、あいつに渡してくれ。俺は

2014-07-13 15:36:00
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貴方は佐宜で『宛先のない手紙』をお題にして140文字SSを書いてください。 shindanmaker.com/375517

2014-07-13 15:35:12
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こんな筈じゃなかった。胸の内で呟いても自嘲の笑みも浮かばない。慰めのように抱き合って、冗談のようにキスをして、それで済むと思ってた。眠っている宜野座の頬を撫でる。目尻に涙の痕。好きだと言った彼をどう拒めば良かったのだろう。 こんな筈じゃなかった、のに。 【どうしようもないくらい】

2014-07-13 15:34:56
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貴方はササギノで【 どうしようもないくらい 】をお題にして140字SSを書いてください。 shindanmaker.com/415755

2014-07-13 15:34:28
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【温度がちがう】 佐々山の体温は高い。犬みたいだと笑んでから、ふと寂しくなる。このぬくもりを、自分は佐々山に与えてやれないのだ。 「…んー?」 目を覚ました佐々山が寝惚けて抱きしめてくる。 「ギノせんせーひんやりしてきもちいー」 呟くとすぐまた寝入ってしまう。声を立てずに笑った。

2014-07-13 15:32:27
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貴方はささぎので【 温度がちがう 】をお題にして140字SSを書いてください。 shindanmaker.com/415755

2014-07-13 15:31:50
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「頼むよ、ギノ」 狡噛が頭を下げる。重篤な規約違反なのに、拒否できない。背筋が凍える。この感覚は、着任当時の一係が、帰って来なかったあの時以来だ。どうして忘れていたんだろう。 ―佐々山は行ってしまった。狡噛は本当に連れ戻せるのだろうか。錯乱した頭の中で叫ぶ。 【おいていかないで】

2014-07-13 15:31:39
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貴方はササギノで『おいていかないで』をお題にして140文字SSを書いてください。 shindanmaker.com/375517

2014-07-13 15:30:49
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【待ってた】 この日を、この時を、この瞬間を。 宜野座は陽の沈み切った空を仰ぐ。マキシマを殺した銃に残る弾数はあとひとつ。偶然にしては出来過ぎだと宜野座は笑う。 こめかみに、まだ熱を持つ銃口を当てがう。 待ってた。 待っていた、この時を。 佐々山――― ようやく会える。

2014-07-13 15:30:34
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貴方は佐宜で【 待ってた 】をお題にして140字SSを書いてください。 shindanmaker.com/415755

2014-07-13 15:29:33
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家具が撤去され、空っぽになった執行官宿舎103号室の天井を見上げると、ヤニ色に染まったファンの羽根が回っている。ドローンによる清掃が終わった今も煙草の匂いが色濃く残っている。 【いつだってそこにあったのに】 宜野座は天井を見上げた姿勢のまま、瞼を閉じる。 今はもうない。

2014-07-13 15:29:13
みやながSS用 @_miyanagaD

「いつだってそこにあったのに」で佐宜の140字文はいかがですか? shindanmaker.com/441945

2014-07-13 15:28:40
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引取手のない死者は共同墓地に埋葬される。宜野座は琥珀色の酒瓶を墓の前に置いた。 「…どうせお前は、覚えてもいないんだろうな」 他に訪れる者もいない場所でひとり呟く。 ―ギノ先生、今度非番いつなの? 「…クソヤロウが」 吐き捨てて、また思い出す。 【交わした約束】

2014-07-13 15:28:00
みやながSS用 @_miyanagaD

貴方は佐宜で【 交わした約束 】をお題にして140字SSを書いてください。 shindanmaker.com/415755

2014-07-13 15:27:01