(兄→金←福)陰間パロツイまとめ

呟いてたら長くなってきたので自分の中での整理も兼ねてまとめ。小説じゃないょ 尻切れですが終わりましたヾ(:3ノシヾ)ノシ
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めり @tsr10_

@h_tsr91 「知っているが、俺がお前を好いてはならない理由にはならん」「報われなくても良いと」「そういうわけでもない」「寒咲様に勝つ気か」「勝ち負けの話ではない」「意味が分からない」「今は分からなくて良い。そのうちお前は分かってくれる」「待てるのか」「ああ。俺は強いからな」

2014-07-28 03:20:17
めり @tsr10_

@h_tsr91 福富を見送った後もお真は考えを巡らせていた。福富の言うことがわからない。寒咲様を忘れろということかと思えば違うらしい。だが身を引くわけでも無さそうだ。俺にどうしろと言うのだ。寒咲様とてこうも思いを乱したことはない。不意に呼ばれた己の名が離れないのはどういうわけか

2014-07-28 12:47:54
めり @tsr10_

@h_tsr91 「あれは厄介だ」お真は茶屋に身を置いて以来初めて愚痴を漏らした。「ああも強引な男はいません」「何か不躾な真似でもされたか」「そうは申しませんが、愚直な上平気で人の地の顔をも引きずり出すのです。しかしあの方自身の真意は解らず仕舞い」

2014-07-28 14:59:08
めり @tsr10_

@h_tsr91 「地の顔、ね」寒咲が見やる先には、機嫌を損ねたような表情をほんの僅か滲ませるお真。「俺の前では晒け出してくれないのか」「そのような見苦しい真似は福富様相手だけで十分です」直ぐにいつもの微笑を取り戻したお真をみて、「(ああ、妬いちまうな)」

2014-07-28 15:18:37
めり @tsr10_

@h_tsr91 「お真、賭けをしないか」「賭博はやりません」「そう言うな。俺が勝ったらお前を『真護』と呼ばせてくれ。だがお前が勝てばそんなことはしないし寒咲殿の話も金輪際触れない。聞き分けのいい客に戻るよ」「はあ」「どうだ」「…一度きりなら」「よし、丁半選べ」

2014-07-29 15:25:25
めり @tsr10_

@h_tsr91 結果「…」「むくれるな。如何様はしてないぞ」「むくれてなどいませんし疑ってもいません。承服しかねるというだけです」「お前は意外に強情だな」「諦めが悪いと言ってください」「同じだよ」

2014-07-29 15:31:47
めり @tsr10_

@h_tsr91 「あまりその名をここで呼ばれたくはないのです」「何故だ」「わたくしにも矜持がありますから」「なるほど」「しかし従わねばならないのですね」「…お真、お前上の名は持っているか?」「は?」

2014-07-29 15:51:50
めり @tsr10_

@h_tsr91 「持っていないなら…そうだ金の城と書いてキンジョウと呼ぼう」「何ですかその大仰な名は。勝手に話を進めないでいただきたい」「俺が勝手に呼ぶだけだ、気にするな。その金箔で飾った煙管が由来だから不満なら譲り主に言っておくれ」

2014-07-29 20:30:11
めり @tsr10_

@h_tsr91 福富の言葉は常に強気で、有無を言わさぬ響きを持つ。金があれば今すぐにでもお真を攫いかねない勢い。でもそれは真護という人間を対等な存在として見ているからこその強引さで、寒咲とお真の間には無い物

2014-07-30 20:56:45
めり @tsr10_

@h_tsr91 ある日、福富が襖越しに来訪を知らせるといつもの「お入りください」ではなく「どうぞ」とだけ返ってくる。襖を開ければ普段のように三つ指をついておらず、代わりに足を崩して月を眺めていた。福富はそれを無礼とは思わなかったがもしや先日の件でとうとう機嫌を損ねたかと身構える

2014-07-31 15:41:19
めり @tsr10_

@h_tsr91 そんな彼はこちらを一瞥もしない。「悪いが"お真"は不在だ」「では、俺の目の前にいるお前は誰だ」「ここで名乗っては粋でないというものだろう」それだけ言うと、金城は振り向いて不敵に微笑んだ。「乗ってやると、言っているんだ」

2014-07-31 15:55:03
めり @tsr10_

@h_tsr91 三つ指つく ってやらせたかったんや…いやこの時はやってないけど…それまでは毎度やってたんやで…夢が叶いました ※妄想

2014-07-31 17:33:06
めり @tsr10_

@h_tsr91 福富が金城と呼ぶようになって、その金城はというと”お真である自分”と区別するためか以前の丁寧な口調ではなく福富のことも呼び捨てである。 それは暗に「愛しのお真はここには居ない」という嫌味を示していたが、皮肉なことに砕けた態度をとることで距離は縮まっていく

2014-08-01 20:15:01
めり @tsr10_

@h_tsr91 「福富、お前連む相手はいるのか」「つるむ、とは」「口下手な上、そんな強引な性格ではさぞ周りに嫌われているのではないかと思ってな」「随分と意地の悪いことを言ってくれる。だが確かに親しい人間は少ないかもしれん、しかし信頼できる友は居るには居る」「へえ」

2014-08-01 22:04:31
めり @tsr10_

@h_tsr91 「金城には親しい友というのはいるのか」「…居ないな」「意外だな。ここの者たちはお前を慕っているように思えたが」「それは”お真”のことだ。”俺”じゃない。”俺”はお前にしか会ったことがないんだ」「…一つ聞いてもいいか」「何だ」「俺はお前にとってどんな存在なのだ」

2014-08-01 22:16:09
めり @tsr10_

@h_tsr91 「何と返して欲しいのか」「素直に答えてくれたら良い。金蔓と言われてしまえば落ち込むが取り敢えずは受け入れる」「ふふ、何だそれは」「こら、笑うんじゃない」「心配せずとも、俺はお前を金蔓などと思ったことはないよ」「それはよかった。では何と」「”殿様”」「…嫌味か」

2014-08-01 22:26:22
めり @tsr10_

@h_tsr91 「そうだな、半分は嫌味だ」「正直者め」「お前ほどじゃないさ。…けれど、最近はさほど悪いことでもないと思えてな」「というと」「欲しいものは手に入れる、戦いがあれば勝つ、男は皆そう言うけれど実際はそこまでの気概も無い奴は多い。見栄しかない。…だがお前は違うだろう?」

2014-08-01 22:32:59
めり @tsr10_

@h_tsr91 「もちろんだ。成し遂げなければ意味がない」「そういう強欲さは一つの美点だと思う。俺だって随分諦めが悪いという自負はあるが、お前ほど強引にはなれない」「…もしかして、今俺は口説かれているのか…?」「…心の声が口に出ている上に、口説かれてもいないからな」

2014-08-01 22:43:32
めり @tsr10_

@h_tsr91 「お真、近頃機嫌が良いな」「そうでしょうか。寒咲様とお会いする際は特別気を悪くした記憶もございませんが」「そういうことじゃあないよ。さては例の武士絡みか」「ふふ。わたくしは近頃、あの方とはお会いしておりませんよ」「おや、相変わらず出入りしていると聞いていたが」

2014-08-03 23:56:17
めり @tsr10_

@h_tsr91 「あの方は私に会いに来ているのではないのです」「…昔は他に心が移ると男は酷く詰られたと聞いたもんだがな。ではお武士さんはお真をほうって誰に会っているんだ?」「それは秘密です」「秘密?」「言えぬものは言えません」「なんだい、仲間外れか。楽しそうに笑って」

2014-08-04 00:05:14
めり @tsr10_

@h_tsr91 (あの小童、お真に何をした…?)

2014-08-04 00:05:49
めり @tsr10_

@h_tsr91 「まあいいか。ときにお真、お前、俺のために髪をくれたことは忘れてはいまい?」「まさか。昨日のことのように思い出せます」「なら良いんだ。大事な話があるから心して聞いてほしい…お前、うちの店で奉公する気はないか」「…奉、」「そうだ。ここを出て、俺の元に来ておくれ」

2014-08-04 00:14:33
めり @tsr10_

@h_tsr91 「初めは雑務を任せることになるが、お前は器量がいいからすぐ他の仕事もできるようになる。お前のことは男妾ではなく、一人前の働く男として迎えたい。そして、俺とひとつ屋根の下で暮らしてほしいんだ。…とはいえ、話が突然だな。まだ楼主に話はつけてないからよく考えておくれ」

2014-08-05 00:15:01
めり @tsr10_

@h_tsr91 「金城。おいったら」「あ…すまない。何だ」「何だ、ではない。これで3度目だ。何をそう考えに耽っているのだ。何がお前を悩ませる?」「悪いな、構ってやれなくて。お前には関係のないことだよ」「俺には言えないことなのか」「まあ、そうだな。俺自身の問題だから」「もしや」

2014-08-05 00:33:15
めり @tsr10_

@h_tsr91 「寿一。言わないでおくれ」初めて金城から福富に触れる。有無を言わせない響きに思わず言葉を失う福富にゆっくりと顔を近づけ、触れるだけの震えた接吻。「これは俺が決めることだ。俺一人で考えたい」

2014-08-05 00:42:57