誰かを見つめる時雨
@rainshowers_bot
「…それが恥ずかしいんだってば…」 「どうして?」 龍鳳は僕から目を逸らし、袖で口元を覆った。 「…ぐれ、だから」 「ん?」 龍鳳がぼそっと何かを呟いたように聞こえたけれど、籠ってよく聞こえなかった。…れ? 「…何でもないです」
2014-08-03 21:50:08
誰かを見つめる時雨
@rainshowers_bot
「龍鳳」 僕は龍鳳に向けて、両手を差し出した。 「…ようこそ、舞鶴鎮守府へ」 龍鳳の視線が僕の手と顔を往復する。そして、僕の両手にゆっくりと龍鳳の手が置かれた。 「…不束者ですが、よろしくお願いします…」 …何だか、まるでお嫁に来たみたいだね、ふふ。
2014-08-03 21:55:09
誰かを見つめる時雨
@rainshowers_bot
「じゃあ、寮について説明するね――」 …龍鳳はさっき、僕にまた会えてよかったって、言ってくれたよね。それは僕もだよ、龍鳳。これから、よろしくね――
2014-08-03 22:00:21
誰かを見つめる時雨
@rainshowers_bot
あ…もうこんな時間だ。部屋に戻らないと。…どうしたの?龍鳳。もしかして寂しい?…そうだよね、馴れない環境で一人部屋っていうのは不安だよね。じゃあ少しの間だけ、僕もここで寝ようかな。え?いいよ、遠慮しなくて。でも、もし龍鳳が嫌だったらやめるけど。…そう?決まりだね。ふふ、おやすみ
2014-08-04 00:01:18