#夏の慟哭

莉乃 @nnn_rinons7

平和はカーテンの揺れで告げられる。 あなたが誰かは知らないが、 私はあなたに焦がれているのだ。 希望、あるいは失望。 あの人の心の静謐を崩せるのなら、 何だってできると思っていた頃。 私は滑稽でしたか。 #夏の慟哭 ただ必死でした。とても、とても。 (何でもするよ。私を見て。)

諦 @RAIN_CAGE

約束の夜、彼女は心臓を明け渡した。 言葉も音も嗄れてしまって、落涙。 大丈夫だよと繰り返す声は夕涼みの喧噪に紛れて消える。 困ったように笑うだけの彼女を恨んだ。 異質な光から離れて、境内の裏。 重なったのはカラダだけだろうか。 #夏の慟哭 （愛おしさで張り裂けてしまいそうさ）

二匹の猫は互いに同時に存在する。 @zwei_katzen

窓を放てば海の風が吹き込む、終焉が溶け込んだ空気が肺に海を作る、そこで泳げばいい、波紋をたてぬよう #夏の慟哭 「夕陽の焦がしバターでフィナンシェを仕上げる」 涙の塩加減が汗へと演繹し、乾いた舌は上手く言葉を辿れない。だから背骨を舐めさせておくれよ、 初めからなかったように

二匹の猫は互いに同時に存在する。 @zwei_katzen

眠りの証人は針の上で踊る、鋭さの中に定期的な音が刺繍した端切れ 夢の中だけで触る卵は果てしなく柔らかな乳房を思い出し、私はその辺縁をひたすら漂う流木となる。 偶さかの穿穴が笛の音を風と結び、ふるさと名付けたあなたに歌を贈るだろう、夏も終わる太陽の墜落に。汗ばみ瞑れ、#夏の慟哭

流空◇破片 @rua_splinter

電話が鳴らないのは当たり前と知っているの。 鍵を差し込む音はしない。指先に何も触れない。じわり伝わる体温はない。 味のしないスープを捨ててまた電話を睨み付ける。 そう、識っているのよ、鳴らないことなんて。 #夏の慟哭 それでも待つのは、何故なのかもうわからないの。

諦 @RAIN_CAGE

キミは潰え、ボクだけが生きる。 仄昏い光は海中に没し、もう跡形もない。 柔らかに淀む闇に浸されて。 夏はまだ終わらない。 何度だって繰り返してしまうから。 夏はまだ終わらない。 そんな現実に、ただ、失望している。 #夏の慟哭

申 (さる) @twelve_mon

枯れ死にゆく事を知っていて それを止める事が出来なかった。 運命じゃない。 希望はいつも通り消えてしまうってこと。 #夏の慟哭

穴井秋乃 @AnaiAkino

失望だ模試の結果で失った希望探しに特別授業 #夏の慟哭

諦 @RAIN_CAGE

唇を縫っても想いは留まらなかった。 虚しいだけの肉体言語は、がらんどうの器に水音だけを響かせて。 ちらつかされる希望はけして失われないまま此処に在る。 いくら手を伸ばしても掴むのは、夏の夜の残滓ばかりだ。 #夏の慟哭 嗚呼、やはり駄目か。 声帯すらも取り上げて、しまおうか。

諦 @RAIN_CAGE

挿し込み、貫きながら考える。 幾つ目の標本だったろうか。 もう数えきれなかった。 新しくコレクションに加えた、片翅の揚羽蝶。 不完全さ故の醜さの美しさに、嘲笑。 並ぶ鮮やかな罪の軌跡。 嗚呼、本当に幾つ目だったろうか。 どうでもよかった。 #夏の慟哭

諦 @RAIN_CAGE

爪先に口吻て 感情は朽ち果て 触れてしまえば呆気無く崩れ 貝殻の記憶は脆く危うかった。 #夏の慟哭 夜の海岸、キミはもういなくなる。 サカナに戻って逝ってしまう。 ねえ、ボクを殺しては往かないのかい。 再び鱗に包まれてキミははぐらかす。 泡沫にすらなれない凡庸なこの関係の名前は、

諦 @RAIN_CAGE

最後にしようと、笑って。 はじまりと同じ日を、彼女は選んだ。 人混みを掻き分けて進む。 つなぐ指先はどこか冷えていて、喧騒は耳に入らない。 ただ、沈黙を埋めるように口へ運ぶそれだけが、魅惑的に紅く、アカク。 輝くから。 林檎飴の夢を視る。 #夏の慟哭 嗚呼、なんて悪夢だ。

穴井秋乃 @AnaiAkino

一握り希望はあった筈なのに君に彼女ができただなんて #夏の慟哭

穴井秋乃 @AnaiAkino

すごいでしょ僕に彼女ができたんだ予定たくさんもちろんデート #夏の慟哭

穴井秋乃 @AnaiAkino

雨が降る梅雨は終わった筈なのに失望抱え暗い夏空 #夏の慟哭

諦 @RAIN_CAGE

熱帯夜を泳ぐ、記憶に残るための行為。 与えられた言葉は嘘か、ないしは本当か。どうでもよかった。 ふたりを繋ぐ秘密を守るためなら、なんでもしよう。 過ちと知って尚も重ねられる罪では、救われないとしても。 手に入れるのは希望か、あるいは、 #夏の慟哭 懺悔の言葉は蝉時雨が掻き消した。