ゆにこ写本

とわ @twilight_inuko

…セットアップ完了、システム動作オールグリーン 呼吸機関によるエーテル収集率97%…、魔術機関エンジン安定率93% …RX-0/2起動します。 pic.twitter.com/ikvv9Bhlv1

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あー、久々に顔出しますけどちゃんとやってますかねあの2人…。また昼から飲んでなければいいですけど pic.twitter.com/XPQGejDqcr

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「こんにちはー、元気してましたでしょうか？」 「あ、ゆにこいらっしゃいー！！元気だったよ！！マミさんも！！」 「・・・・・。」 pic.twitter.com/GOkztToT2L

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作戦の設定、なし…。近隣に指揮官の反応、なし。単独での襲撃を設定。状況を開始… pic.twitter.com/eWeCHW0a6a

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「・・・バンシィの起動信号？あの子の製造は中止されてるはずなのに、なんで？」 「ゆにこ、どうしたの険しい顔して…。なにかあったの？また危険な仕事？」 「…おそらく。家から出ないでくださいね。今回は大仕事になりそうです」 pic.twitter.com/HaIwLl83zg

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彼女の仕事は暴走している機械人形を止めることにある。説得、及び攻撃による 沈静化での命令の無効化。以前戦争があった時代の命令系統が何らかの形で残っている場合に普段は封印している武装を持ち出すことがあり、今回がまさにそれである。 pic.twitter.com/lX2OIdQM1X

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ーーーーー！？ 突然である。今回の仕事の対象の信号がある地点へと向かう途中。突如として降ってきた対象。 間違いなくこちらに気付いていての行動だ。"それ"はゆにこのトライクの前に立ちふさがる。 ブレーキは間に合わない！！ pic.twitter.com/h6krJYXIRf

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衝突…、だがどうだ。対象はビクともしないどころか片足でトライクを抑え、もう片足で地面を踏みしめており、そのまま十数メートルほど後ろに下がり、最後にはトライクを完全に停止させた。 薄い桃色に紫がかった2本のツインテールをもつ機械人形だ pic.twitter.com/hXOnMsARep

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「あ、あなたが…！！」 驚くゆにこ。それもそのはず。ゆにこはただ「戦闘に特化した機体が製造されていた」という情報こそ知ってはいたものの外観は今初めて目にしたからだ。自分とほぼ瓜二つ…姉妹機だということへの衝撃、そして・・・ pic.twitter.com/FNVhybwx2C

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「バンシィ！？」 ニタリ。名前を呼ばれた機械人形はその黒い装甲を展開。内側の金色に光る特殊装甲を露出し、瞬きも許さずにその姿を変える。美しさと妖艶さを兼ね揃えたそれはまるで満月の夜である。 そしてバンシィは左腕をゆっくりと上げる pic.twitter.com/cMyiz5iSY8

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「ia ia …Vibration Nail」 呟くように発せられた言霊は全身を流れる水銀の血を、鋼鉄の体を通りAIという知識を以って制御、空間に六芒星を中心とした魔法陣を展開する。このタイプの機械人形の基礎的な魔術、召喚だ pic.twitter.com/hd9SR10hGM

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魔法陣から光が溢れ、捻じ曲がり、膨れ上がったと思いきや収縮し解け、先ほどまではなかった巨大な四本爪のクローが顕現化した。 それもまた黒い装甲に金色の特殊装甲のものであったが、違う。この金色の特殊装甲はあまりにも頑丈な刃物なのだ pic.twitter.com/5t3dXlaroN

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そしてーーー あまりにも一瞬の出来事であった。ゆにこの駆るハンティングチェイサーは簡単に持ち上げられ、次の瞬間にはゆにこは投げ出され、それは側面から地面に叩きつけられる。 "おしゃか"だ、もう走ることは出来ないだろう pic.twitter.com/pwLK5q9yG1

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ゆにこは姿勢を直しながら着地、バンシィのほうへと視線を移すと驚いた。 彼女はさらに魔法陣を展開、今度は右腕へと武装を取り出している様子が見て取れた。 あまりにも攻撃的な彼女に対し生半可では済まない。覚悟を決める必要があった pic.twitter.com/VXRVUQwgeB

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爆発。何が起きたかがまるで理解できなかったがすぐに答えが現れた。 バンシィの右腕へと顕現化した武装は射撃用の光学兵器ーーそれもかなり凶暴な厄介なものーーだ。 顕現化と同時に発砲したのだろう、砲口から蒼炎が名残惜しそうに揺らいでいた pic.twitter.com/DDDyqUM9s5

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破壊することになるかもしれない。ゆにことしてはそれは避けたかった。戦争のために生み出されたからという理由で今の平和な時代に存在してはいけないなどという"わけのわからない勝手な理由"は納得出来ないからだ。 しかし止められるのだろうか… pic.twitter.com/21bRcOSxmg

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「やめなさい！戦争はもう、とっくの昔に終わっています！！戦わなくていいんです！！」 呼びかけながらにまたゆにこも召喚した二挺拳銃を向ける。しかし口元を緩ませるだけでこちらの指示に従う素振りは見せない。いや、それどころか… pic.twitter.com/XvRe66Zm40

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「そんなの、知ってるよ。ここに来る前に気付いた。」 瞬時にゆにこに迫るバンシィ。その速さもそうだが、時代の変化を知っているという彼女の言葉に驚く。 「それでも、この力、戦って試したいっものでしょ？お姉さん！！」 嫌な笑みだった pic.twitter.com/EPdnHxjPAL

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ギギギ…とゆっくりと開かれるバンシィの左腕のクロー。その爪の輝きは恐怖を感じずにはいられないものだ。 「お姉さんが相手してくれないなら、このまま街に行って、他の奴でもいいんだよ？誰だって、ね」 その言葉がキッカケだった pic.twitter.com/nxsIsLvCVw

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「ふざけるんじゃ、ない！！！！！」 叫んだ。そして吸い込まれるように、迷いのない回し蹴りがバンシィの腹部に叩き込められる。 あまりの速さになんの対応も出来ず、一瞬意識が飛びかけたのかただ目を丸めて体を「く」の字へと曲げるバンシィ pic.twitter.com/g323yIIotY

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とわ @twilight_inuko

「てめぇぇぇえ！！！！」 吼える。バンシィの左腕のクローが躊躇いもなくゆにこの右腕を捉えた。もう逃れる術はない。そう理解したゆにこはありったけ右手の自動式拳銃の引き金を引いた。狙いはバンシィの左腕の光学兵器、あくまでも武装だ pic.twitter.com/iYPOHirBeZ

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弾丸の雨を浴び、吹き飛ばされるバンシィの光学兵器。そして力任せに引きちぎられるゆにこの左腕。水銀の血が溢れ、紫電を走らせる。チクン、痛みがあったがゆにこは左腕の回転式拳銃を捨てバンシィの背中から伸びるビームサーベルの柄を掴んだ。 pic.twitter.com/YoGVNnkqyj

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そして、 「これで終わりだ、いつまでも変形せずにアタシを舐めてたことを後悔させてやる！！！」 バンシィのクローはついにゆにこの胴体を捉えた。刃は肩の装甲に、バックパックへと食い込みミシミシと音を立てて潰れていく。だが…！！ pic.twitter.com/vYnSZbyPLF

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とわ @twilight_inuko

「いえ、相討ちですよ？熱くなりすぎましたね」 あくまでも冷静にゆにこは残った左腕をバンシィの首筋へと伸ばし、先ほど奪ったビームサーベルの刃を顕現化させる。 「まだやる、というなら貴女もここで終わりです。さぁ、選んでください」 pic.twitter.com/GJmheoxTpk

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とわ @twilight_inuko

「…冷める奴ぅ。いいよいいよ、終わり終わり、おーわーり！！」 不機嫌な態度を露骨に出しながらバンシィはクローを外しゆにこを解放する。 「賢明な判断です。助かりました」 満身創痍ながらも止めることが出来、ほっと胸を撫で下ろす pic.twitter.com/p5gas6RGjJ

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