芭蕉さん奮闘記

はんぺん @hannpenn_29

自分だけが楽しい曽←芭♀妄想がとどまるところを知らないので、連投すると思われます。にょた苦手な方はスルーくださいませ。 ☆見なくても問題ない設定↓ とき：元禄時代　ところ：江戸 芭蕉さん：俳聖　30代後半、お姉さんでは通せなくなってきたこの頃 曽良くん：俳諧師　20代後半

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曽←芭♀パロ、またの名を芭蕉さん奮闘記 「私の弟子はとんでもないヤツだ。今をときめく俳聖様の告白を、迷惑の一言で一刀両断しやがった」 芭蕉庵の一室で唸りながら紙に文字を綴る芭蕉さん。句作かと思いきや、「おしろい・紅・髪型・・」などと書かれている。

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晩夏となり、酉の刻ともなると薄暗くなる部屋で「あんにゃろ～、覚えてろ・・・」と呟く芭蕉さん。(ある種のホラー) 綴っているのはここ最近、行きつけの茶屋の娘さんや弟子の奥方から収集した「意中の男性を振り向かせる方法」 誰とは言わないがあの鉄仮面を見返してやろうと目論んでいるようです

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これまで、顔は洗ったか曖昧、髪は邪魔にならないよう結ぶだけ、着物はいつ洗ったっけ・・くらいの今で言う女子力が裸足で逃げ出すくらいの芭蕉さんがここまで必死なのは、一人の弟子が彼女の自尊心を大いに傷つけたからなんだとか。

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(顔は好みだし、世話焼いてくれるし）と、かなり上から目線ながらも彼女の中では精一杯可憐な感じで「曽良くん大好きだよ！」と1週間前に告白したところ、「はっきり言って迷惑です」と言われた。ついでに言うと「四十路間近で寝ぼけたこと言うな」とも言われた。

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天性的な明るさや人懐っこさで、これまで好意的な態度は寄せられこそすれ、無下にされた経験がほぼないに等しい芭蕉さん。衝撃の後に悔しさとか怒りとかがごっちゃになってムキー！となる芭蕉さん。(悲しんでる暇はなかったようです。強い・・)

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それからというもの、どうやったらあの野郎・・いえ、弟子をメロメロにするか天下の俳聖様は句もひねらずに真剣に(たとえ紙に不気味なクマの落書きをしていたとしても)考えているのです。 明日は教えてもらった小間物屋にお粉と紅を買いに行こうと計画する芭蕉さん。恋する俳聖は無敵です。

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芭蕉さん♀奮闘記続き→ 茶屋の娘さんから「芭蕉さんは化粧っけがないからお粉をはたいて紅でもひいたら見違えるように綺麗になるんじゃない」とアドバイスを受けた芭蕉さん。いつもは足を向けない小間物屋に道場破りでもするかのごとく鼻息も荒く入っていきます。

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勇んで入ったものの、いまいち用途がわからず若い娘さん方が熱心に品定めをしてるのをポカンと眺める芭蕉さん。そこへ手代さんがきて最近の流行りの品や仕入れたばかりのものを勧めたものだから、好奇心に火がつく芭蕉さん。

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京都から仕入れたばかりの小町紅だとか、人気の歌舞伎役者が描かれた包に入った白粉だとか、金箔の紅葉が施された紅板だとか、話上手な手代さんにあれは？これは？と子供のように質問攻めする芭蕉さん。しまいには客の娘さん方まで巻き込んで化粧方法を教わる芭蕉さん。

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高価な小町紅は手が届かなかったけど、白粉と小さな御猪口に塗られた紅を手に入れてスキップしながら庵に帰る芭蕉さん。 翌日、いつもはまだ寝ている時間から鏡台の前でお化粧を始める芭蕉さん。白粉を顔に刷きながら、曽良くんから好きですと言われる妄想をして、も～やぁだ～！とニヤける芭蕉さん。

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鏡を前に紅ひいたり一人でニヤけたり鼻歌歌ったりする師匠を見て「師匠がご乱心」「また変なモン拾い食いしたに違いない」と噂する弟子達。芭蕉庵へ向かう道すがら馴染みの門弟から「今日はいつにも増して珍妙さに磨きがかかってる」と言われ「今に始まったことじゃない」とやりすごす曽良くん。

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時間はかかったが、初めてにしてはまずまずの出来栄えに鏡の自分に「よくやった、松尾！」とエールを送る芭蕉さん。丁度ごめんくださいと聞こえた声に勢いよく立ち上がり転がるように走って満面の笑みで出迎える芭蕉さん。10秒待ったが無反応なので「どうよ！」と聞いてみる芭蕉さん。

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真剣な目でじっと見つめられて内心キャー！となる芭蕉さんに向かって「通り道にある倉の白壁みたいですね」と言い放つ曽良くん(本人に悪気はないようです) 以降6日間、曽良くんは面会謝絶となる。

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芭蕉さん♀奮闘記続き→ 古参の弟子の奥方に「想い人から女性として見られない！」と泣きつく芭蕉さん。「芭蕉さんはいつも下げ髪だから結い上げて雰囲気を変えたらいがかでしょう」と饅頭を与えながらなだめる奥方。口いっぱいに頬ばりながら、ほほ～と聞き入る芭蕉さん。

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「島田髷なんぞしてうなじを出したら河合殿も色気でイチコロかもしれませんよ」と言われ「え、どうしよ！松尾の色気にメロメロ？」とほにゃ～となる芭蕉さん。よろしければ馴染みの髪結いを紹介しますが、の言葉にお願い！と即答するものの「あ、曽良くんは関係ないから！」とバレバレのごまかしをする

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後日、庵まで髪結いに来てもらい「クソ生意気な鉄仮面をメロメロにできるような髪型でお願い☆」と無理難題を押し付ける芭蕉さん。紹介してくれた奥方に聞いていたとおり変わった人だと笑いを噛み殺すが、俳聖の頼みに腕がなる髪結さん。

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髪が長いと面倒！とそれほど伸ばしていなかったため、少々こじんまりとなったが可愛らしく結髪してもらいご満悦の芭蕉さん。今度は自ら曽良くんの長屋を訪ね「どう！セクシ～？」と弟子の前で忙しなくくるくる回り、うなじを見せつける芭蕉さん。(色気が何かあまり理解できていない模様)

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長屋の入口で戸も開けたままバタバタ騒ぐため、ご近所のおばさま達に「あら、河合さんのお師匠様は面白い方ね～」と笑われ機嫌が降下する曽良くん。目の前で奇妙な格好(本人はセクシーポーズと言っている)をする師匠に「そんなことしてる暇があったら句を捻れ！」と土間の大根を投げつける曽良くん。

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大根が見事頭部にクリティカルヒットし、せっかくの髪型がぐちゃぐちゃになる芭蕉さん。戸を閉めて出てこない弟子に向かってドンドン叩きながら「曽良くんの風情無し男！暴力弟子！大根役者！」と意味不明の罵倒を泣きながら浴びせる芭蕉さん。

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四半刻ほどで静かになったため、やっと帰ったかとため息を吐く曽良くん。投げつけた大根を回収しようと戸を開けたが、どこにも見当たらない大根に(そういうところはちゃっかりしているな)と今更ながら呆れかえる曽良くん。

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芭蕉さん♀奮闘記続き→ デート気分を味わいたくて、句会の帰りに曽良くんを甘味処へ誘う芭蕉さん(「餡蜜おごるから！」につられた模様) 弟子に気でもあるのか配膳以外でもお茶のおかわりやら何やら甲斐甲斐しく接する店の娘さん。それに曽良くんも丁寧に返しているのを見てモヤモヤする芭蕉さん。

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女性として扱われている娘さんが羨ましくて「いいな」と呟く芭蕉さん。しっかり聞いてた曽良くんに何がいいのか問い詰められ、咄嗟に娘さんの頭を彩っている珊瑚の玉簪のことだと嘘をつく芭蕉さん。「あんたには似合いませんよ」と言われ「私の底力なめんなよ！」と怒ってみせるも内心落ち込む芭蕉さん

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句会の日以降、芭蕉庵に訪れる弟子達全員にどんよりした顔で「私ってキレイ？」と某都市伝説のように聞きまくる芭蕉さん。「綺麗といっても主観と客観によって～」「また拾い食いしました？」「鏡見てこい」などと本当に弟子かと思う回答が続く中、入門したての弟子に何故そんなこと聞くのかと問われる

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心配そうに聞いてくれる弟子に、最近は化粧に結髪にと見た目にも気をつかったのに女性として見られてない気がする！ねぇ、どう思う！？と答えに困る質問を投げる芭蕉さん。すると「では着物はいかがです？」と答える弟子。顔に髪、それに着物を整えれば完璧ですよと言われ、そんなものかと思う芭蕉さん