第21回上野ゼミ モテの当事者研究――弱さを公開する強さ 2014年08月09日

二村ヒトシさん著の『すべてはモテるためである』、『なぜあなたは「愛してくれない人」を好きになるのか』(ともにイースト・プレス社・文庫ぎんが堂) これらの本をもとに「モテ」を実践した司会者が発表・問題提起を行い、2冊の書評の後、質疑応答・全体討論を行いました 当日司会の丸山桜奈さんのつぶやきをまとめました
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新井桜奈 @sakucherryna

昨日は、上野ゼミの二村さん本書評セッションに参加するために三鷹へ。打ち合わせで急遽司会をつとめさせていただくことになりすぐ本番。つたない司会にあたたかくお付き合いくださったみなさま、上野千鶴子さん、ありがとうございました。WAN: wan.or.jp/ueno/?p=4287

2014-09-06 17:11:23
新井桜奈 @sakucherryna

ゼミでは、ゼミ生の男性がすべモテを、女性がなぜ愛を、その内容を実践した上での当事者研究を発表してくださった。リアルな体験から導きだされた研究結果から本の矛盾点や欺瞞を指摘され、上野さんからも要再考察な宿題が何点か。当事者研究から生まれた二冊の本の旅路はこれからも続くのだと思った。

2014-09-06 17:12:01
新井桜奈 @sakucherryna

「恋」「愛」につづいて、「好き」という概念が、上野さんと二村さんのやりとりで産声をあげた。目に見えないけどたしかにそこにあるのに雲をつかむような存在に名前がつけられ、存在のカタチがあらわれる瞬間に立ち合えるのは、とても嬉しい体験。

2014-09-06 17:12:39
新井桜奈 @sakucherryna

上野千鶴子さんとお会いするのは三度目。厳しいけれど、怒りや憎しみを原動力にしてないフェミニストという第一印象はやはり変わらなくて。それってなんだろうと考えていたのだけど、それこそ「女性性」ではないかと思った。自己受容した上での他者への叱咤激励は優しさになるのだと昨日体感で知った。

2014-09-06 17:12:57
新井桜奈 @sakucherryna

私は自分の否を、人から怒りや叱咤で伝えられるのがとても苦手で、それが愛だとわかっていても抵抗、拒絶してしまう。それは相手の自己受容の隙間からかすかに漏れるその人自身の否への怒りを、こちらに投影してぶつけられていたからということに、上野さんのすばらしい在り方を通して気づかされた。

2014-09-06 17:13:23
新井桜奈 @sakucherryna

懇親会でゼミ生の皆さんからのご感想をいただく中、私は個人的に感慨深い気持ちになっていた。4年前になぜ愛(旧恋セク)の構成執筆のお手伝いをしながら、いつかこの本が二村さんの本職を知らないご年輩の方や主婦の方に届くというビジョンを自然と描いていて、昨日それが実現したのだと思った。

2014-09-06 17:14:04
新井桜奈 @sakucherryna

二村さんに初めてお会いした時、AVに縁がなかった私は二村さんのAV作品の内容や在り方を知って目から鱗で「女性性の在り方」について深く考えさせられ、男女間の溝に少し橋がかかって世界が広がったような体験をしたのだけど、その時の私と同じ体験を前述の層の方にしていただけたらなという思いが

2014-09-06 17:14:32
新井桜奈 @sakucherryna

あって、その願いも叶った気がして嬉しかった。女性が自分の性やセックスについて真剣に考えるとき、一度男性の視線を排除する必要があると私は思っていたのだけど、二村さんというトリッキーな人物の視点を通して自分を振り返ることで、自身の性やセックスの在り方がそれまで以上に浮かび上がってくる

2014-09-06 17:14:59
新井桜奈 @sakucherryna

という不思議な現象が起こるような気がする。

2014-09-06 17:15:05
新井桜奈 @sakucherryna

ゼミ生のみなさんが二村さんのことを「正直な方」とおっしゃっていて、上野さんも「誠実な方」とおっしゃっていたのだけど、私はさらに「天使な方」とつけ加えさせていただきたい。なぜ愛の文庫本のためのあとがきでもお話させていただいたけれど、執筆後に発覚した恋セクでの二村さんの欺瞞について、

2014-09-06 17:15:30
新井桜奈 @sakucherryna

女として憤り再考するとき、それはそのまま自分自身の欺瞞として身に降りかかってくるという体験に私はなった。人は鏡とはよくいうけれど、二村さんという人の矛盾や欺瞞は壮大な鏡となって、自分にも隠していた自分自身の姿や嘘を映し出す。その無意識な役割はもはや天使の域に達していると私は思う。

2014-09-06 17:15:52
新井桜奈 @sakucherryna

二村さんのような清濁合わせもった天使の役割を果たしてくれる人というのはとても希少。なぜなら人はそこまでエゴイスティックになる自分を恐れ制御するからだと思う。悪い意味でいい人になる。その結果、自分自身への無意識のごまかしが生じ、恋愛を始め人間関係に溝が生まれるのではないかと思う

2014-09-06 17:16:31
新井桜奈 @sakucherryna

あの二冊の本は二村さんがある分野において非常にエゴイスティックになる自分自身を開示した記録だと思うのだけど、そこに例えば男性に対する批判や判断や怒りや憎しみをやり尽くしてからダイブすると、二村さんは自分自身であることに気づかされ、自分にも嘘や欺瞞や矛盾があることにも気づかされる。

2014-09-06 17:16:50
新井桜奈 @sakucherryna

それがあるのを許したとき、まったく理解できなかった相手も許すことができ、結果、相手との関係や溝に橋がかかり、仲良くすることがだんだんできてくる。あの本や二村さんを通して自分を暴くことで、恋愛に悩み相手に怒り不甲斐ない自分からは想像もつかないある到達点にたどり着くことができる。

2014-09-06 17:17:27
新井桜奈 @sakucherryna

その到達点というのは、なぜ愛でいう「自己受容」そのものではないかと。「相手を通して自分を知る」ということを、相手や状況に振り回されずに丁寧にやっていくと自己受容に至れたという、私の当事者研究。それはある意味二村さんと同じように一度エゴイスティックになる自分を許すプロセスでもある。

2014-09-06 17:17:50
新井桜奈 @sakucherryna

「一度、親のせいにしてみよう」と同じように「一度、エゴイスティックになってみよう」をする。これはラクなようでとても恐ろしい。すべてを失うかもしれない恐怖と絶望を味わうかもしれない。エゴイスティックな自分を許すと秋葉原連続殺人のような事件を起こしてしまうのではないかというエゴの

2014-09-06 17:18:07
新井桜奈 @sakucherryna

声もしてくるが、プロセスを意識的にやってる限り、抑圧してきたエゴを認めてやるという部分を解放でき、犯罪的なエゴは制することができる。それは「一度、親のせいにしてみよう」から自分の尊厳を回復させていくプロセスと似ている。自分の闇を見つめるプロセスは自分と相手の闇を許すプロセスになる

2014-09-06 17:18:37
新井桜奈 @sakucherryna

べつにあえて自分の闇を見にいかなくてもいいんだけど、恋愛をはじめ人間関係でやりきれないような橋のかからなさがあるとしたら、そこには自分の闇が埋もれているので、それがあることを知り再び橋をかけるという意味で有効なのではと思う。あ、闇というのは、なぜ愛でいうと「心の穴」のことかしらね

2014-09-06 17:19:15
新井桜奈 @sakucherryna

なぜ愛とすべモテについて久しぶりに触れましたが。何が言いたかったというと、この二冊は珍種な生物的な本だと思うので、まだお手元にない方はぜひお買い求めいただけると嬉しいですという宣伝です^ ^urx.nu/bHUE urx.nu/bHUR

2014-09-06 17:19:34
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