東ウクライナ紛争へのロシアの介入について（1）　《山崎雅弘》

山崎 雅弘 @mas__yamazaki

NATOが公開した、ウクライナ東部を移動中のロシア軍自走砲を写した衛星写真（BBC）bbc.in/1vTu9zA　ロシア側はアゾフ海沿いに支配地域を拡大しているが、ゲニチェスク西方のチョンガル半島まで支配すれば、ロシア本土とクリミアを陸路で結ぶルートが確保できる。

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グーグルマップで見た、ドネツク（ウクライナ側）、ルガンスク（ルハンシク）、スラビャンスク、ノヴォアゾフスク、マリウポリ、クリミア（左下）の位置関係。ベルジャンシクとメリトポリがロシア側の手に落ちれば「クリミア打通」の可能性は高まる。 pic.twitter.com/kr20LIycqS

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ロシアのプーチン大統領は、ウクライナ和平交渉で、親ロシア派が支配する東部の「国家」としての独立問題が議論されるべきだと述べた（時事）bit.ly/1nMPPrS「プーチン大統領がウクライナ東部問題で『国家』という表現を用いるのは初めて」

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ウクライナ東部のドネツクとルガンスクの両州が「事実上の独立国」となり、ロシア政府が経済的な優遇措置を供すれば、東部と南部のウクライナで多数派を占めるロシア系住民の間に「どちら側につくのが得か」との動揺が広がる。プーチンは軍事力と政治力の両方を使い、同地域の緩衝国家化を進めている。

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ロシア軍の加勢を受けたとみられる親露派は、激戦地ルガンスクの空港を「制圧」と宣言、最大都市ドネツクの空港でも「ウ軍の一部が投降」と主張（時事）bit.ly/1nQMOa7「２空港が陥落すれば、露軍輸送機による親露派への大規模な軍事支援が可能となり、戦況が逆転する」

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北大西洋条約機構（ＮＡＴＯ）のラスムセン事務総長は１日の記者会見で、ウクライナ危機を受けた即応体制の強化に向けて数千人規模の「先陣部隊」を新設する考えを明らかにした（日経）s.nikkei.com/1A132De「ＮＡＴＯ高官によれば、同部隊は最短２日で域内に展開する」

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重要な言い回しの変化としては、親ロシア派がウクライナ東部に使用してきた「ノボ（新）ロシア」という名称を、ロシア政府も使う頻度を増した点が挙げられる（ロイター）bit.ly/1sYw9Vl 「プーチン氏が『ノボロシア』を初めて使用したのは今年４月」

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ウクライナ国営電力会社Ukrinterenergoは３日、国内の電力危機に対応し、ロシアが３月に併合したクリミアに向けた電力供給に制限を課したと発表した（ロイター）bit.ly/Wc1cCq「クリミアは電力の約８０％をウクライナに依存している」

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米国防総省の報道部長は３日、ウクライナと北大西洋条約機構（ＮＡＴＯ）加盟国の米英独など計１５か国が今月１５〜２６日、ウクライナ西部で軍事演習を実施すると記者団に明らかにした（読売）bit.ly/1vQ7Qhb「演習はウクライナ西部リビウ（リヴォフ）付近で行われる」

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ウクライナ東部で続く政府軍と親露派武装勢力の戦闘を巡る和平協議が５日、ベラルーシの首都ミンスクで開かれ、ウクライナ政府と親露派の代表が停戦合意書に署名した（CNN）bit.ly/YmNTkk「停戦は現地時間同日午後６時に発効したが、停戦が続くかどうかは不透明だ」

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５日に署名されたウクライナ東部紛争の停戦合意が、東部２州に「特別な地位」を認め大幅な自治権を付与する一方、親ロシア派の事実上の武装解除も盛り込んでいることが、仲介役の欧州安保協力機構（ＯＳＣＥ）が７日公表した合意文書で分かった（共同）bit.ly/Wtct15

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親ロシア派組織「ルガンスク人民共和国」の指導者、イーゴリ・プロトニツキー氏は記者団に対し、ウクライナ政府と停戦合意したことを認める一方、ウクライナからの分離を望む気持ちに変わりはないと語った（ロイター）bit.ly/Ws9Dtl

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停戦が発効したウクライナ東部では６日深夜、政府軍が包囲されるアゾフ海沿岸のドネツク州マリウポリ一帯に砲撃があり、住民の女性１人が死亡した（時事）bit.ly/1oTWNLi「ルガンスク州では６日未明までに親ロ派が待ち伏せ攻撃を仕掛け、ウクライナ兵１１人が死亡した」

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（続き）「地元メディアは『親ロシア派が停戦を破った』と伝え、アワコフ内相は『１６回以上砲撃を受けた』と発表した。親ロ派は『政府軍の挑発から始まった』と主張しつつ、攻撃再開を認めた」「現場指揮官が『ロシア特殊部隊の仕業』と非難するなど、停戦合意は早くも崩壊の危機にひんしている」

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今年は鈴鹿の日本GPの翌週、10月10〜12日にソチで初めての「ロシアGP」が開催されるが、東ウクライナ紛争の展開次第ではボイコットするチームが出る可能性がある。つまりプーチンはロシアGPが終わるまで、東ウクライナ紛争への露骨な介入や急激な情勢変化を避ける判断を下すかもしれない。