民主主義の時間発展と多数決の入れ子構造

0
shihon @shihonban

民主主義が大切だという人へ聞きたい。あなたたちは民主主義というシステムをどれほど理解しているというのだ。

2014-09-14 12:10:49
shihon @shihonban

与党が、キャッシュフローを作りだしていくことは、民主主義において抑制されない。このことは何を意味するだろうか?

2014-09-14 12:13:10
shihon @shihonban

任意の初期状態から、「民主主義」を始めたとして、理想的な社会に漸近するという数理的なモデルがない。それどころか、理想的な社会とは異なるところに向かうことが分かっている。

2014-09-14 12:14:36
shihon @shihonban

「民主主義」の定義:それは「理想」に対して言っているのか、それとも与えられたシステムについて民主主義と定義しているのか?もし前者であるとすれば、その理想とは共有されているものなのか?

2014-09-14 12:16:56
shihon @shihonban

一般論として、民主主義とは、現行の制度・システムのことを言う。少なくとも為政者はそのように主張するし、多くの人間の認識はそうなっている。

2014-09-14 12:17:40
shihon @shihonban

しかし、そのシステムの説明を試み、やがてそれが破壊的なシステムであるという点に言及すると、相手はそれを「それは民主主義の目指すものではない」と言い始めるだろう。

2014-09-14 12:18:49
shihon @shihonban

民主主義とは、十分遠方にある達成していない理想のことを言っているのか?違うはずだ。多くの人は、現行の制度・システムのことを民主主義と呼んでいる。

2014-09-14 12:19:42
shihon @shihonban

したがって、あるところで突然、「それは民主主義の目指すものではない」と言い始めることはナンセンスだ。

2014-09-14 12:20:06
shihon @shihonban

一旦民主主義と呼ばれるシステムが始まると、強い集団は最大派閥を形成しようと動き始める。なぜならば、最大派閥に所属することが民主主義において得するための必要条件だからだ。

2014-09-14 12:23:04
shihon @shihonban

政党を構成するというのは、民主主義というシステムにおいて最大派閥を作るための手法の一つだ。すなわち、全体における選択がなされる前に、一部の者達の利害調整を行うための方法が政党である。

2014-09-14 12:24:45
shihon @shihonban

民主主義と呼ばれるシステムにおいては、半数の構成者の利害調整を行うことができれば、そのグループが(政党という形を取っていれば)与党となる。実際には半数さえ必要ない場合が多い。

2014-09-14 12:26:36
shihon @shihonban

国家というシステムにおいて、民主主義を適用すれば、与党側支持者が多かれ少なかれ有利になるように政策は運用される。その結果、キャッシュフローが生み出され、与党側は資本に基づいて勢力を拡大する。従って、保守勢力とその他の政党という構造へと時間発展するのだ。

2014-09-14 12:30:07
shihon @shihonban

これは単に数理の問題であって、倫理や正義の問題ではないということに注意する必要がある。民主主義というシステムにおいて、保守派はつねに拡大し、反保守派はつねに弱体化していくのである。

2014-09-14 12:31:33
shihon @shihonban

さて、一旦保守政党の地位が確立されると、実は国政選挙はさほど意味のない儀式になりさがる。この数理モデルにおいて、今や保守勢力が与党になることは明らかであり、与党に属さない意見は、最終的に無視されるか、たかだか与党にとって都合の良い場合だけにくみ取られる程度だからだ。

2014-09-14 12:34:13
shihon @shihonban

従って、次に意味を持つのは、国政選挙ではなく、与党の中での勢力図である。もし、ここでも「民主主義」というシステムを適用してしまうならば、当然与党内部には派閥が形成されていく。

2014-09-14 12:35:18
shihon @shihonban

すなわち、与党の中で最大派閥を形成することが、政党の意思決定をするための唯一の方法となるからである。これは、国政の中で最大与党を形成することが国政を決定するための唯一の方法であることと同じである。

2014-09-14 12:36:29
shihon @shihonban

多数決によって決定する民主主義というシステムにおいてはこのように入れ子のグループ構造を取る。最も大きなスケールから、民主主義ではないシステムで意思決定ができるレベルまで、大小の派閥の入れ子構造が構成されるのである。

2014-09-14 12:38:23
shihon @shihonban

この入れ子構造の最も内側が、いわゆる民主的なシステムを採用するということはあり得ない。もっとも極端には、3人より少ないグループで多数決が成立しないという限界がある。実際にはそれよりスケールのはるかに大きいところに限界がある。

2014-09-14 12:41:08
shihon @shihonban

ある規模より小さなグループにおける多数決は、個々の人間関係や、資本関係、個々の人間の声の大きさが強くバイアスをかけてしまうからだ。したがって、多数決の入れ子構造は小さいスケールではぼんやりしたものとなっている。

2014-09-14 12:42:43
shihon @shihonban

いずれにしろ、民主主義と呼ばれるシステムが、その字義のように人民に主権を移すシステムではないということは明白である。多数決の入れ子構造は、速やかに、決して人民が権力を行使できない構造を形成してしまう。

2014-09-14 12:44:43
shihon @shihonban

ここまで言うと、与党が入れ替わることを指摘する人が現れるだろう。だがそれは、いくつかの場合に限られる。

2014-09-14 12:49:21
shihon @shihonban

すなわち、最大与党の中の派閥が一定の勢力を持ったときに新党を自称する場合だ。これは、時間発展の中で必然に起きるイベントである。

2014-09-14 12:50:24
shihon @shihonban

もう一つは、最大与党の極端なスキャンダルや失政があった場合だ。実際の国家では、いわゆる「無党派層」が存在し、それゆえ保守政党と非保守の入れ替わる可能性がわずかに存在する。

2014-09-14 12:51:57
shihon @shihonban

だが、これらは例外的な出来事であると同時に、さほど民主主義と呼ばれるシステムの数理において重要な意味を持たない。利害調整の大半が選挙の機会とはべつの場所で行われているという構造は時間発展とともに堅固なものとなっているからだ。

2014-09-14 12:53:28
shihon @shihonban

十分時間発展した国家において、民主主義の結果が仮にスキャンダルによって一時的に入れ替わったとしても、その国の保守層の構成を大きく揺るがすことはない。例外的な政変は、わずか数回の選挙を経て、もとの体制に調整されていくだろう。

2014-09-14 12:54:36