ゲンゴロウマンの行動半径は、どんどん狭くなっていった。だが彼にも遠くに行きたいときがあるのだ! 彼は原付に乗り、何時間もかけて、山に行った。山の中腹には、高度成長期に伐採されたまま、放置されている空間がある。彼はそこに立ち、帽子とコートを脱ぎ、荷物を下ろした。
2014-09-25 14:56:39荷物から鎌とショベルを取り出すと、彼は草を刈り始めたのだ! それは今までに経験したことのない激しい戦いだった! ゲンゴロウマンの肌に汗が流れ、つやつやと光る! 途中で複数回の休憩を挟んだ彼を、誰が責めることができようか? 日が頂点を回り、落ち始めた頃、苦闘は終わった。
2014-09-25 15:03:15ゲンゴロウマンは今度はショベルを手に取り、土を掘った。そして、荷物から木の苗を取り出し・・植えたのだ! 植林行為! 特にやることもなかったので、彼は植林行為に手を染めたのだ! すでに彼の身体はボロボロで、疲労も色濃かった。蚊にも刺されていた。二度とやらない、と彼は思った。
2014-09-25 15:06:52やがてゲンゴロウマンは立ち上った! ペットボトルの水を苗木にかけ、自らもあおった。赤い西日を受け、立ち尽くす彼を、誰も見てはいない。だが彼の姿は、天と地を支える柱のようでもあった。彼はとぼとぼと帰った。そして翌日、経験したことない筋肉痛と、刺され跡のかゆみに苦しんだのだ!
2014-09-25 15:13:05ああ、ゲンゴロウマン。どこへ行く、ゲンゴロウマン。どこから来た、ゲンゴロウマン。コートの下はどうなっている、ゲンゴロウマン。家族とかいないの、ゲンゴロウマン。
2014-09-25 15:14:35@niboshi2000 ヒーローについて、けっこー考えさせられました。ちょいキモいところがクセになるヒーローって、いますよね。
2014-09-25 15:19:40@niboshi2000 なるほど。ヒーローそのものというよりは、ヒーロー性みたいなのが存在価値とは別に存在しうるか、というのは哲学的な深みがありますね。正直、どっちでもいいけど考えちゃう、的な。
2014-09-25 15:26:44@Bijoux01 いや、まあ、ヒーローって何かをやるものだから、何もやんないで、誰からも認められてないのに、なぜかヒーローのやつって、矛盾してて、ギリギリだなあと思って・・。
2014-09-25 15:29:33